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中小企業にとって、競合が多い事は悪い事なのか 

表題であげた問題提起に対し、結論を申し上げると、競合がいる事は素晴らしいと私は考える。

なぜならばそこに市場と顧客が存在することの裏返しだからだ。顧客と競合を分析すれば、「自社の強み」をどう活かせば勝てるかが自然と見えてくる。

新規事業を考える中小企業経営者は多い。既存事業だけでは成長を描きづらくなっていることも影響していると思われる。

一方、新規事業について、市場調査をしないまま検討するケースも多々存在する。これでは、「手触り感のない計画」になってしまう。

市場調査は大事。しかし、この一手間かけるのが中小企業は大変なのである。

すくなくとも、私の親・祖父母はできていなかった。だから倒産したのだ。

ただ理解はできる。

「社長が手を動かして市場分析する暇なんかがあるくらいなら、営業に行った方が良い。そっちの方が目先の売上は上がる」、という発想だっただろう。

これは仕方がない実態だと思う。一方、伸びていく企業は、こうした分析を適切に行い、資源をどこに集中投下すべきかをしっかりと考えている。

大分それてしまったが、話を戻そう。

競合がたくさんいることは素晴らしい。

それは、上述したような小難しい分析を行わなくとも、競合よりも少しだけでも差別化できれば成長できる可能性が高いからだ。

競合がたくさんいるくらい、魅力的な市場に属している裏返しなのだ。

あとはその中で目立てば良い。気にすればよいのは、競合よりもほんの少しだけお客様を喜ばせることだけである。

一例として、弊社の場合は、成長支援をテーマにM&A支援をしている。M&A市場はレッドオーシャンだが、成長支援を地で行う企業は少ない。なのでとても差別化が図りやすい。

競合がたくさん存在する市場であれば、小難しい戦略を立てなくとも、目の前のお客さんを伸ばすことができれば、成長は約束されている。

売上が伸びたあとに、じっくりと戦略を立てればよいと思う。

中小企業においては、先立つものがないと、考えることもできない。

パーソナルトレーニングにしても、葬儀屋にしても、RPA事業にしても、インバウンド事業にしても、ウーバーイーツにしても、競合がたくさんいる事業は素晴らしい。

成長する市場の中で、競合よりちょっぴり良いサービスを提供すれば当面の間は勝ち続けられるのだから。

「ちょっぴり良い」を積み上げ続けることで、自社独自の強みをみがきあげていくことが中小企業にとっては何より大事だと思う。

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