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韓国に長く居過ぎたのかなと思った瞬間

 今日は昔あったことについて書きたいと思います。ひとつひとつは小さな出来事ですが、外国に滞在している、または、していた方は似たような経験があるのではないかなと思います。

 それでは「韓国に長く居過ぎたのかなと思った瞬間」の小ネタ集です。


カフェでのやりとり

 個人的にソウルはカフェ天国だと思っています。スタバなどのチェーン店も多くありますが、個人経営の個性溢れるこじんまりとしたカフェもあちらこちらで見かけます。

 そんなカフェですが、アットホームなお店だと注文の際に店員さんと会話することが珍しくありません。そこでよくあるやり取りです。

 私の韓国語の発音を聞いて、店員さんがーー

외국인이시죠? 한국어 잘 하시네요!
外国人ですか? 韓国語上手ですね!

 そして、私は毎回決まった返事をします。

아뇨, 잘 못 해요... 감사합니다.
「いえ、そんなことないです。ありがとうございます」

 最初は嬉しかったこのやり取り。
 何十回もやった今、正直面倒くさいです。
(ネイティブくらいの発音になりたいが、そこまで努力するのは嫌な私)


梨泰院の光景

 その日は仲の良いオンニ(お姉さん)と昼食を取る約束をしていました。私は準備をしてバスに乗り、約束場所に向かいます。

 目的地の少し手前で、梨泰院(이태원)という地域を通りました。ドラマ『梨泰院クラス』の舞台になった場所です。梨泰院がある龍山区(용산구)は昔から米軍基地や各国の大使館などがあったことから、他の地域に比べて外国人がとても多いです。

 私は窓際の席に座り、通り過ぎるソウルの景色を楽しんでいたのですが、そろそろ梨泰院かなというところで軍服を着たアメリカ人の女性が歩いているのを見掛けました。そこから一気に増える外国人。韓国人の姿を見掛ける方が珍しいのではないかと感じてしまうほどです。

 梨泰院には何度か来たことがありましたが、この普段とは異なる光景を見て興奮した私は、早速オンニにメッセージを送ります。

나 지금 이태원까지 왔는데 여기 진짜 외국이 많다~.
今、梨泰院まで来たんだけどさ、ここマジで外国人多いね~。

 すると、言われます。

야 너도 외국인이잖아.
あなたも外国人でしょ。

 あ、忘れてた。


ミュージカルを観終わって

 それよりも前の話ですが、逆のパターンもありました。

 その日は金曜日。

 仕事帰りにオンニも含めた同僚5人でミュージカル『Wicked』を観に行きました。英語による公演だったので話している内容のすべてを理解するのは難しかったですが、それでもミュージカル好きの私にとっては十分に楽しい時間を過ごしました。

 公演が終わってロビーに出ると、共演者と写真撮影ができるブースがありました。多くの人が群がっています。でも、そのほとんどが外国人。英語での公演ということもあり、外国人が来やすかったのかもしれません。

 その様子を見たオンニは、私たちにこう言います。

야야, 저기 봐봐. 외국인이 많이 있어!
ねね、あそこ見て。外国人がいっぱいいる!

 この日に出掛けた5人はオンニ以外、中国人と日本人でした。

 全員思います。

우리도 외국인인데?
私たちも外国人なんだけど。


◆◆◆


 自分が日本人であり、海外にいる限りは外国人であるということも分かっているのですが、ひとつの国に長く居ると、街で外国人を見つけても「お、外国人だ」となってしまうのです。

 なんでしょうね、この感じ。


 ではでは。

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