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書籍19.『これ以外のなにかはない: 悟りというのがなんなのかはわかりませんが(非二元・ノンデュアリティという探求)』ウェルカムレイン☆サヤカ(著)

 最近、おもしろいなあとしみじみ感じる本に出逢いました。

 ウェルカムレイン☆サヤカさん(”Welcome Rain”ってことかな。意味は「めぐみの雨」だそうです。素敵)の『これ以外のなにかはない』です。

本の内容

 内容を説明するのが非常に難しい本ですが、一言でいうと、悟りについての本です。

 副題には「悟りというのがなんなのかはわかりませんが」とありますが、それでもウェルカムレインさんの文章にうなずきながら、迷路のような思考の道をトコトコ歩んでいたら、ふと、ある瞬間に、こんな景色もあったんだなあと実感するような、そんな本です(分かりにくい)。

 さて、タイトルにもある「これ」とは何なのか

 それは、いまここにあるこれです。そう、いま気づいてるこれです。思考が消えても消えないし、概念に頼らずともすでにある、これのことです。もはや、これしかありませんね。

これ以外の”なにか”があるんじゃないか?

あらゆるジャンルの探求が、この視点に基づいて起きている。
またはそれを違う表現でいえば、

「これ以外のなにかが、あってほしい。」
「これ以上のなにかが、あってほしい。」

そんな期待や希望から起きている。

(P.7)Kindle 版

 著者曰く、いまここにあるこれは、これだけで完結しています。追加されるものはありません。シンプルそのもの

 それなのに、これを拒絶したり、コントロールしようとしたり、それ以外の「なにか」に変えようとしたりして複雑化し、シンプルさを見失ってしまうのです。

”なにか”を期待し求める代償として、
単なる”これ”というシンプルさを放棄していたようにおもう。

(P.5)Kindle 版

 本書では、このようなことを、やさしい言葉で語ってくれます。優しくて易しい言葉。

 でも、簡単とは限りません。というか、明らかに難しい。正直、本の内容をきちんと理解できたかは、かなり怪しいです。が、それでもいいのです。読んでいて楽しかったので。

◇◇◇

◆好きだった箇所

ここにはない”なにか”は ずーっとある 消えない。

なぜなら「ない」から。

「ない」から消えようがない。
消えるものが「ない」

だから「ない」ことが確かめらえるまで、ありつづける。

あるようで「ない」
あるようにおもえて「ない」
ちゃんと確かめてみると「ない」

その代表的なのが”自分”
確かめなければ「いる」
けれど、確かめてみるとい「ない」

(p.59) Kindle 版.
※太字は本記事の筆者による

◆すごく大事なのに、忘れがちだと思うこと

寂しさ、悲しみ、いろいろなかんじ感情があるけれど、
実は、これらは、なにもしてきていない。

まったくの無害
 なのだけど、
そのことに気づくまえに、避けてしまう。

だから避けてしまう代わりに、よくよく確かめてみる

この寂しさが、この悲しみが、このかんじ感覚が、
なにもしてきていないことに、、、

 (p.95) Kindle 版.
※太字は本記事の筆者による

◆気づきをくれた補足の文章

*1「じぶん」というネーミングがしっくりこない場合には「意識」でも「気づき」でも「わたし」でも、、、。「じぶんはいない」という視点もまた非二元ノンデュアリティでは重要視されがちではあるが、いてもいなくてもどっちにしても“これ”なので、それほど重要ではない気がする。ほとんど持ち出す必要のない概念。

(p.71) Kindle 版.
※太字は本記事の筆者による

 数年前のこと、とある本を読んで、どうやら世間一般でよく言われる「じぶん」ってヤツはいないらしいと知りました。それからしばらくして、実際にじぶんはいないんだと感じる体験をし、その結果「じぶんはいないが真実だ」と信じていたわけですが・・・。

 結局のところ、それは「じぶんはいない」という概念に囚われていただけだったと、この文章を読んで気づいたのです。

 「じぶんはいる」という概念から「じぶんはいない」という概念へ。それは、A という概念から B という概念へ移行しただけで、概念に縛られているという根本は変わっていなかったのです。

 あ~、気づいてすっきり。

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