要は、先週作ったカレーが美味しかったという話
カレーといえば「みんな大好き」という言葉が付いて回るが当たり前だと思っていたのに、実はそんなことはないのだと知ったのは、韓国人の旦那が「カレーが苦手だ」と言ったときのことでした。カレーに使われている香辛料が身体に合わないようで、食べるとお腹の調子が悪くなると言うのです。特にアジアの本格的なカレーは刺激が強いようで、仕事でアジアに行く機会が多かった昔は、現地に行く度に苦労したそうです。
考えてみれば、カレーが嫌い、または食べられない人がいてもおかしくはないのですが、そんな人に出逢ったのがこれが初めてだったので、なんとも不思議だなあと思ったのを覚えています。それはまるで、今までテレビの中だけの存在だった芸能人を実際に見たときに、「本当に存在するんだな」としみじみしてしまうのと似ていると思います。
ちなみに私が初めて見た芸能人はアンガールズでした。広島駅の新幹線口で、エスカレーターに乗って東京方面へ向かうアンガールズとマネージャーらしき人がいたのです。遠くから見てもすぐに分かるあの風貌。ただ、背が高くてスタイルもよく、服もお洒落な２人（特に「や～ま～ね～」って言う田中さんの方）を見て、私は高校生ながらに「やっぱり芸能人って違うね。普通にかっこいいじゃん」と思ったりしたものです。
ーー話が逸れてしまいましたが、今回の主題のカレーに戻ります。
韓国でもカレーは子どもたちが大好きな家庭料理の１つです。スタイルとしては日本のカレーに似ています。じゃがいも、ニンジン、玉ねぎ、豚肉、キノコ、エホバク（見た目がズッキーニに似ている韓国カボチャの子ども）などの具材を食べやすい大きさに切って、火が通るまで煮込み、市販のルーで味を整えます。
違いとしては、韓国のカレーの方が色が黄色く、少しさらさらしてます。日本のカレーを想像して食べると、味に深みがなく、なくどこか物足りないと感じていまします。要は、日本のカレーの方が断然美味しいというのが、韓国カレーに対する印象でした。
彼はカレーが苦手だとは言いつつも味が嫌いな訳ではなく、また、日本や韓国のカレーであればお腹が緩むことも少ないというので、うちでも数か月に１回はカレーを作って食べています。カレー担当は私。
韓国のカレーがいまいちだと感じていた原因は、おそらく市販のルーだと思います。韓国に来たばかりの頃はバリエーションも少なく、パッケージを見ても美味しそうには感じませんでした。しかし、最近は色々と改良され、美味しそうなルーを多く見掛けるようになりました。その一つが写真にあるオットゥギ（오뚜기）の『３日熟成カレー（3일숙성카레）』です。ハヤシライスっぽさがあるものの、なんだか美味しそう。
折角なので、今回はこの熟成カレーを使ってみることにしました。ーーと言いつつも、美味しくなかったら嫌なのでS&Bのゴールデンカレーも一緒に購入しました。本当なら小さい頃から慣れ親しんだバーモンドカレーの方が好きですが、スーパーには売っていなかったので、こちらで代用です。
作り方はご存じのとおりです。具材を切り、炒めてから水を入れて煮込むだけ。個人的にはキノコを多めに入れるのが好きなのですが、いつものように調子に乗って入れまくり、２人で食べるとは思えないほどの量になってしまいました。「野菜ってさ、火が通るとかさが減るよね」なんていう言葉は真実ではないかもしれないと錯覚するほどに、最後まで量は変わりませんでした。ち～ん。
じゃがいもに火が通ったところで、ルーを入れます。ゴールデンカレーと熟成カレーを半分ずつ。
さて、カレーはここからが勝負です。
冷蔵庫にあるありとあらゆる調味料をここぞとばかりに入れまくります。醤油、オイスターソース、辛さが欲しいので唐辛子、甘じょっぱいプルコギのソース、ハンバーガーを注文したときに付いてきたケチャップ、ベトナム料理によく出てくるホットソース、なんかよく分からんが前からずっとあるステーキソース、チョコレート・・・。
毎度作る度に感じますが、チョコレートの威力はすごいですね。それまでバラバラだった味を整え、深みを出してくれます。優秀賞をあげたい。
味を落ち付かせるために、前日に作って１日ほど置いてから頂きました。味はね、最高。想像以上に美味しく出来上がったので大満足です。量が多かったので２，３日食べた後は冷凍庫行きだろうと思っていたのですが、その事態は無事免れました。ぱちぱちぱち（拍手）。
たくさんの隠し味を入れたので、『３日熟成カレー』が美味しいルーなのかどうなのかは分かりません。でもおそらく、感覚としては、今までのルーよりはレベルが上がっている気がします。
ということで、つまりは先週作ったカレーが美味しかったというお話。
皆さんも、今晩、明日、明後日あたり、カレーはいかがですか。
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