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#143 関節可動域を考える~手関節編~

ケガをしてしまった後の
リハビリテーションや
身体の状態のチェック方法のひとつとして
用いられているものに関節可動域
がございます。

関節可動域表示ならびに測定法は
日本整形外科学会と
日本リハビリテーション医学会
により制定されたものになります。

これは、整形外科医や
リハビリテーション医だけでなく
医療、福祉、行政その他の
関連職種の方々も含めまして、
関節可動域を共通認識として
理解していくために制定されました。

柔道整復師や鍼灸師、理学療法士なども
同じ関節可動域表示ならびに測定法
となっています。

今回は、手関節の関節可動域
綴っていきたいと思います。

手関節の関節運動には
以下のものがございます。

・掌屈(屈曲)
・背屈(伸展)
・撓屈(外転)
・尺屈(内転)

手関節の関節可動域は以下となります。

・屈曲(掌屈):0~90°
・伸展(背屈):0~70°
・撓屈 :0~25°
・尺屈 :0~55°

掌屈(屈曲)、背屈(伸展)、
撓屈(外転)、尺屈(内転)の
これらの動きを総合して行いますと、
分回し運動が可能になります。

上記の関節可動域に関しましては、
年齢、性別、肢位、身体の大きさ
などによる変動が大きいため、
正常値ではなく参考可動域と
なっております。

身体の各関節には、
関節可動域を満たすための筋肉が
ついております。

参考可動域がフルにできない場合は、
筋肉が硬くなっていたり、
姿勢異常などが考えられます。

加えて、関節を動かした際に
痛みを伴う場合は
関節内外の筋腱、軟骨、
軟部組織を痛めている
可能性も考えられますので、
注意が必要になります。

以前よりも関節が動き方や
範囲が変わってきたり
悪くなってきているときは、
何らかの身体の異常が
出る前触れとも言えますので、
普段から関節の動き方や範囲に
気を配っていただけると幸いです。

今回綴った手関節に関わる筋肉に
関しましては、
こちらの投稿も参照していただけると
幸いです。