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肺呼吸の深海魚

今マイブームのワードである。

魚類は基本的にはえら呼吸である。
「えら」というのは人間の肺に代わる呼吸器官だ。
「えら」という単語を聞くと、ハリーポッターが「えら昆布」を食って水中を生き抜いたことを思い出す。それだけ、水中を生きるのであれば「えら」はデフォで必要なものだ。

一般の、比較的海の浅めのところにいるような魚でさえそうなのだから、深海魚だったら当然、えら呼吸の方が生きるのに適しているはずだ。

すなわち、「肺呼吸の深海魚」とは「生まれながらにしてディスアドバンテージを負った存在」の象徴である。


ところで、「肺呼吸の深海魚」とReoNaさんのForget me notという曲に出てくる歌詞である。ReoNaさんは高校時代からYoutubeで歌ってみた動画を出していらっしゃって、SAO(ソードアートオンライン)の楽曲として採用されたANIMAという曲で大ヒットしたアーティストである。
「歯に衣着せた」様なBebe reaxha的な独特な歌い方が素敵な人である。

さて、Forget me not では「肺呼吸の深海魚」と「風にうまく乗れない鳥」が並立されている。これで肺呼吸の深海魚という意図の歌詞が何となくつかめるが、肺呼吸の深海魚の方が性質として規定されてしまっている分、哀れさ・悲しさを感じる。


ちなみに肺呼吸の深海魚で検索すると、シーラカンス(現存する最古の化石魚、進化の過程で肺呼吸を獲得)やチョウチンアンコウ(電気分解で酸素を作り出す裏技)、ハイギョ(両生類)などが存在する。

「肺呼吸の深海魚」のことを思うと挫折したときに何かしら力を与えてくれそうである。



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