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アパレル通販の“送料無料”はリピート売上に関係する

アパレル通販 でも大切なリピーターの獲得。
お客様へのメールマガジン配信やステップメールを設定、定期的にセールを行ったりと様々な販売戦略がありますが、今回は送料無料でリピーターが獲得できたという事例をご紹介します。

一見、送料無料販促とリピーター獲得は関係無さそうに思われがちですが、顧客分析結果から導き出したある1つの要素を取り入れただけでリピート売上を10%拡大してリピート売上60%超えを達成し1年で売上を激変させた有名なアパレル通販企業の事例です。


商品ではなく“送料”の値引き

送料無料や送料の値引きは新規顧客・リピーター共に購買行動に大きな影響を与えています。ただし、やみくもに送料無料・送料の値引きキャンペーンを打っていては効果がありません。

フロリダ大学のリサーチによると、すべての受注に対して送料無料にするよりも、○円以上購入した場合送料無料とした結果、1顧客の購買総額が1.5倍になったとの結果も報告されています。
原文は長文のレポートですが、ざっくりとグラフにすると下のようなグラフになります。

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当然の結果だと思われるかと思いますが、しっかりとデータを可視化・簡素化することで次の施策へと繋ぐことが大切です。
この、一見当たり前のデータを元にアメリカの BONOBOS は、送料を松竹梅にして表示するテストを実施しました。

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【BONOBOSの送料特典】

購入金額125ドル以下は 送料8ドル
購入金額125ドル以上274.99ドル以下は 送料無料
購入金額275ドル以上 送料無料と2日以内の配達

送料無料になる金額設定自体がBONOBSの価格帯(およそ98ドル)から考えると125ドルは打倒なライン設定と言えます。
さらに275ドル(およそ 3万円)以上購入した場合には、2日以内に到着する速達オプションが付いています。

この送料施策により BONOBS は、客単価の向上・リピート率が11%向上、売上の60%以上をリピーターが占めるビジネスモデルを確立しました。


【BONOBOSが行った施策の効果】
①顧客単価向上
3つ目の送料オファーは顧客単価向上に貢献しました。
送料無料のボーダーラインを明確にし、「松竹梅」表示させることで275ドル以上の購入者割合が増加しました。

②顧客単価の高いユーザーのリピート率向上
客単価が高い層に(275ドル以上)送料無料に加えて、速達配送特典を付けることで、顧客単価の高いユーザーにリピート購入させることに成功しています。

一度の買い物で1つだけ購入する顧客よりも、3つ4つと複数個 購入する顧客の方がお店のファンになる(優良顧客・リピーター)可能性が高いはずです。その層に、オープンオファーとして送料無料と速達特典を付けることでリピーター拡大にも成功した事例といえます。

“送料無料”施策の結果から着想を得てサイトデザインを刷新

BONOBS はこの施策を実施した結果、顧客の購入単価が上がったことを踏まえて通販サイトのデザインも刷新しています。
以前は商品ラインナップがトップページに配置されていましたが、ブランディングを高めてリピート売上を向上・維持する作りに変わりました。

【施策前】

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【施策後】

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出展:https://bonobos.com/

BONOBOS の戦略がすべてのアパレル通販に当てはまるわけではありませんが、今回は「送料無料」という購買行動を起こしやすい部分に少しの施策と顧客分析を加えるだけで大きく通販事業を拡大することが可能になる事例の1つとして参考にしていただければ幸いです。

日本では速達オプションは引きが強くないかもしれませんが、自社ショップのポイント付与やプレゼントなどでテストしてみるのも効果があるかもしれません。

【LTV-Lab HP】
https://wakuten.net/lp/

また、リピート施策に関して必要な4つの施策やRFM分析・CPM分析のご紹介とその違いについてもご説明している資料がございますので、ご興味がある方は下記よりダウンロードしてください。

【リピート率向上のための必要な4つの対策】

https://wakuten.net/lp/paper02/

【RFM分析/CPM分析とその違い】

https://wakuten.net/lp/paper03/

名称未設定のデザイン (5)

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