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【特集】過剰な糖質制限は肝臓を傷める!? パーソナルトレーニングで注意したい「ダイエット脂肪肝」の危険性

監修:栗原 毅(栗原クリニック東京・日本橋院長)

ダイエットでの過剰な糖質制限には注意が必要

フィットネスや健康に対する関心が高まり、トレーニングブームが続いています。中でも厳しい食事制限により、短期間で大きな効果を出すことを売りにしているパーソナルトレーニングジムが注目を集めています。

しかし、そのような食事制限の結果、1日100g以下のような過剰に糖質を制限することが肝臓に悪影響であるという事実はまだ広く認知されていません。

そこで本記事ではダイエットにおける過剰な糖質制限の危険性をお伝えしたいと思います。
 

過剰な糖質制限が原因となる「脂肪肝」について

食事制限は健康的な体を目指す上で重要なことです。しかし、その食事制限が過剰な糖質制限をしていないか注意しましょう。

過剰な糖質制限は、肝臓に悪影響を与え「脂肪肝」を発症させる可能性が潜んでいます。

ダイエットが原因で発症する「脂肪肝」は、過剰な糖質制限や栄養欠乏によって肝臓に蓄積される脂肪が増加し、肝臓の機能が低下する状態です。

肝臓は、脂肪や糖質を代謝するための機能を持っていますが、過剰な糖質制限により、肝臓が脂肪を処理する能力が限界を迎えてしまうことがあります。

このような状況を「脂肪肝」と呼び、脂肪肝が悪化すると肝硬変や肝癌の危険性が高まります。
 

過剰な糖質制限は、ダイエットの逆効果になってしまうことも

過剰な糖質制限は、肝臓に悪影響を与えるだけでなく、栄養バランスの悪い食生活により、栄養失調を引き起こすリスクもあります。

また、糖質制限をすることで、体内のタンパク質が燃やされ筋肉量が減少し、健康的な体を目指す上で逆効果にもなってしまいます。
 

健康的な体を目指すためのアドバイス~栄養バランスを考慮した食事管理~

ここまでご説明してきたように、健康的な体を目指す上で過剰な糖質制限は避け、無理なく健康な体を目指すことが大事です。そこで、ここからは一日の糖質の摂取量の目安についてご紹介します。

一日の糖質の摂取量は、年齢や性別、活動量などによって異なります。また、運動をすることで燃焼するカロリーも増加するので、日常的に運動をする人は、より多くの糖質を摂取するべきです。

一般的に、成人男性が一日に摂取するべき糖質の量は、運動量にもよりますが約200gから250g程度です。一方、成人女性は、約180gから200g程度が目安です。適度な量の穀物類や果物、野菜を摂ることで、栄養バランスが良くなります。また、合わせてタンパク質を摂ることも忘れないようにしてください。

最後に、健康的な体を維持するうえで食事を楽しむこともとっても大切です。嫌なものばかりを食べても、そもそも続けられません。

まずは、自分が楽しめる食べ物を選んで、適度な量を摂ることから始めてみてください。


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