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カラカラになるまで笑顔でいてね。


久々に会った。
元職場で面倒見てた、可愛い後輩。

一年ぶりくらいに駅で待ち合わせをして、
元気?と話してから、相変わらずよく喋ってうるさくてダル絡みが止まらない。うざいけど、思わず「ふふっ」って笑っちゃう。

普段誰においても話は尽きるもの。
でも久々に会った彼は永遠に話が尽きなくて、
3軒梯子した後、コンビニで負けた方が奢りという飲み会を朝までした。

私のnoteをひっそりみてくれている親友、
これを読んだら、「あいつにこんなにも気を許してるなんて!!」と、もしかしたら腹を立てて泣くかもしれない。

先に謝ります。ごめんなさい。


数日後、散歩行きませんか?と連絡があり、
近くで待ち合わせをして、コンビニで缶チューハイを買い、次のコンビニまでに飲み干すというアホみたいな散歩会を開催、永遠と喋り続けた。

お互い尋常ではないペースと量を飲んだのでまんまと泥酔、話したかった事がたくさんあって散歩の約束をしたのに、結局しょうもない話で終わって、翌日話足りず仕事終わりに一緒に家でご飯を食べた。

餃子焼いて、お中元でもらったエビスビールを飲んでドラマを見て、朝方まで喋って爆睡。翌日20時まで家の白い天井を眺めて一歩も外に出ずにずっと喋り続けた。

もはやなにが面白くてあんなに笑ったのか、
なにをあんなにだらだら喋り続けたのか、
振り返ったらアホみたいで笑える。
でも不思議なんだよね。こんなに喋り続けられることも、ゲラゲラ笑えるのも、お酒を飲んで彼という人前では自分が泥酔できるのも。

わたしは常に人前では完璧でありたい。
マイナスになるところは無理をしてでも隠し通したい。人を家に呼ぶときは掃除機、カーペットにはコロコロを、ファブリーズもする。お風呂もトイレもキッチンも、そのとき使うかわからないけど綺麗にしないと気が済まない。
髪の毛一本落ちてるのも気になる。
洗濯が出てるなんてもっての外。ありえない。
デスク周りのお気に入りの香水とキャンドルの埃は全部拭き取る。洗濯機の上の汚れも、クローゼットの中も。
八方美人でありたいのです。美味しいところだけ、人に提供したいのです。

けど、わたしが泥酔していたあまり、目を開けた時の家は最悪だった。無理やり洗濯は隠したものの、汚いところばっかり目がつく。

でも何故か、彼が仕上がり50%のわたしの家に
いるのをみたとき、
「この人なら50%でもいいや、見せても。」
そう思った。
一緒に働いていたこともあって、
彼の不器用な所はよく知ってる。
「これどうしたらいいっすか」なんて
連絡は日常茶飯事。
彼の100%の時も知ってるし、0%の時も知ってる。それと同じ様にわたしの0%の時も見せてる。

いい意味で、という言葉はとてもずるい。
でもいい意味で、彼には期待と干渉をしてない。
する必要性を感じてないのかもしれない。

「笑ってもらえるのが嬉しいんで」といつも目の前でニコニコふざけて笑ってる。白米三合炊いても食べ切る勢いで美味しそうに作ったご飯を食べてる。こうやって彼は自分の好きを選択して、幸せであってくれたらいいなと思ってる。

その時間にほんのちょっとのスパイスとして自分の存在を加える。彼の中の「楽しい」という美味しさをわたしが1つ今増やせるなら、それだけで私はハッピーになれるのかなと。

翌朝仕事が早かったので、鍵を置いて先に出た。
家に帰ったら缶のゴミ、なくなってて
マンションのゴミの場所にもなくて
家持って帰ったのか、どこかに捨てたのか。
その気遣いと行動力に脱帽。

次あったら「もう、結婚しよ」って
冗談混じりで笑いながら言ってやるんだからっ。
それくらい、彼は将来素敵な人と出会って、良い旦那さんになる人だなと思いました。

オレンジのロードバイクに乗ってどこまでも旅をする、チャリンコ坊やの彼に幸あれ。
今年卒業したら彼はこの街を出る。
砂時計は残りわずか、いつまでも笑っていてね。

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