18歳夏、はじめての自傷行為
↑のような経緯で友達から貝印のカミソリを貰った私は、その日の深夜、はじめて自傷行為に及んだ。のでその時の話でも書き綴ろうと思う。
薬の過剰摂取はするがリスカだけはやらない、痛いの怖いし〜……などとほざいていた高校1年生の私にこれ送り付けて泣かせたい。うける。
ところで、書こうとしたのはいいのだが、最近の話のはずなのに、ほとんど記憶がない。
七月に入ってからはほぼ薬を飲むか発狂するか首を吊るかしていたので、頭がおかしくなったのかもしれない。
現に今私はメジコンで宇宙旅行をしてきたばかりで、頭痛をお土産として持って帰ってきて、これを書いている。
話が逸れてしまったが、頭痛に耐えながらも思い出して書いていこうと思う。
カミソリをくれた友達と通話を繋げる。クーラーの効いた涼しい部屋、机には推しのぬいぐるみと貰ったカミソリ。部屋着として着ている変なTシャツの袖をまくりあげる。
自傷行為といえばリストカット。左手首を切るのが主流だが、手首を切るつもりはなかった。今は真夏だ。長袖を着ながら暑い暑いとクーラーの温度を下げまくる人間など、不審にも程がある。
家族の前では馬鹿みたいに元気に振舞っている私としては自傷がバレるなんてありえない話なので、半袖を着ていても隠れる二の腕を切ろうとした。
最初はちょっと硬かったカバーも付け外しして遊んでいたらすぐに外れるようになった。カバーを外して、早速カミソリを二の腕に押し当てる。
……が、やはり、怖い。
その恐怖ゆえか、上手く力を入れられずに、最初につけた傷は目視できないレベルの浅い傷だった。痛覚だけが傷の存在を示している。
私はリスカの傷の深さが心の傷の深さだとは思わない。腕なんか切らなくても自殺する人はいるし、それとそれを結びつけるのはあまりにもおかしな理論だと思う。ここについてはもう少し長く話せるが割愛する。
しかし、私は自分に対してはやたらと厳しいし、他者に対して適応されないおかしな理論も自分には適応される。自分はただの怠惰な健常者なのではないか? と最近ずっと考え続けているので仕方ない。
「こんなかすり傷みたいなのしかつけられないなんてやっぱ私ってファッションメンヘラなんかな〜……」
的なことを呟いた記憶がある。
もし私が他の人に全く同じことを言われたら、「そんなわけないだろ自傷してない重度鬱の人だっているだろうが」と返すのに、自分のことは意気地無しのファッションメンヘラだとしか思えないのだ。
なんだかやるせなくなって、その日は数本引っかき傷みたいな血も出ない浅い傷を二の腕に作って終わりにした。
二の腕に感じるぴりぴりとした、どこか心地いいような痛みを味わって、ぼーっとしていた。
追記:今私の二の腕にはたくさんの赤い線が入っており、自傷行為の楽しさを見出してしまいました。自傷が怖い人もそうでないひとも、等しく苦しんでいるよ。みんな強く生きてね