「それを言ってしまう?」と思わず突っ込みたくなったお言葉とは【裁判官の爆笑お言葉集】長嶺超輝著
以前、本屋さんで見かけて気になっていた1冊です。
audiobook.jpで聞き放題になっていたので
視聴してみました。
「それを言ってしまうのか?」と
思わず突っこんだり、笑ったりしたくなる
裁判官のお言葉が集められています。
この本を聞いた後、
刑事裁判についてニュースで出てくると
「今回の事件、裁判官はどう判断するだろうか」と考えるようになりました。
面白い言葉がたくさんありますが、
その中でベスト3を選びました。
・私があなたに判決するのは3回目です。
帯に書いていたのを見たのでしょう。
印象に残りました。
「こんな偶然があるのか」と裁判官は思いつつも、
再犯を繰り返す被告人に
ため息をついているように感じました。
この被告人は大麻に関連する罪で逮捕されてます。
裁判官は異動が多いのですが、
この回は裁判官の異動先までついてきた
珍しい事例でした。
・反省文を出しなさい!
ドラマや小説で、弁護側が情状酌量のために書かせる事例は見かけます。
しかし、裁判官が反省文を書くようにというのは
聞いたことがありません。
著者が新聞で見た情報を元に取り上げています。
続報がわからないので、
被告人が反省文を書いたかは分かりません。
・仕事が忙しいのは当たり前でしょ。そんな言い訳が通ると思っているのか。
1歳7ヶ月の娘を虐待児させた母親の公判です。
父親が証人として出廷しました。
「仕事が忙しくて」と言い訳したところ、
裁判官に怒られることになりました。
年間に膨大な件数を扱う
多忙な裁判官が言うと説得力が増します。
1人あたり200〜350件を扱います。
最高裁判所判事になると、もっと増えるそうです。
・感想
よくもここまで、面白く書いたものだと感心しました。
裁判というと、機械的なイメージが強いので、
こんな人間味のあることを言うのかと驚きました。
裁判というと時に、
「罪の重さと刑罰が釣り合わない」と
思うときがあります。
被害者の立場だったら「なぜこんなに軽いのか?」と納得できないでしょう。
本書では交通事故の被害者は
二度泣かされると本書にありました。
大切な人の命が事故で失うと、
犯人へ課される罪の軽さの2回です。
その軽さをポケットティッシュに例えていました。
裁判官の心情もしてはもっと罪を重くしたいけど、
法からはみ出すわけにいかず
苦悩している姿を垣間見ました。
法制度については、
法律を作る立法機関(国会)が関わると学びました。
以前、薬害裁判について調べたことがあります。
「司法と行政を超えて立法する」という文言を見たことがあります。
普段あまり考えない三権分立を意識させられました。
政治と私たちの生活が繋がっていると同じく、
裁判も繋がっていると感じました。
以上、ちえでした。
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