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最先端を行く企業から学んだ考え方とは【虹色のチョーク】小松成美著

「私、知りませんでした」

全社員の70%以上を知的障害者で占める会社があることです。
現在、国から障害者雇用の目標数値があります。
2024年度には2.5%が目標です。 
多くの企業が達成できない中、
70%以上はすごいことです。

しかも、歴史は長く1960年から始めました。
障害者雇用という言葉がまだなかった時代です。

その会社の名前は、日本理化学工業です。
先日今川ホルンさんの出版記念パーティで
存在を知りました。 

「世の中にこんな会社があるのか」と驚かされました。


・「どうしたらできるのか」と考えた

個人差はありますが、
知的障害者の方は一般の方に比べて
コミュニケーションが取りにくかったり、
お金の計算がスムーズにできなかったり、
臨機応変に対応したりするが難しいです。

一般の人が見たら「どうしてこの程度のことができないのか」と思っても仕方がないでしょう。

恥ずかしながら私も、
息子たちが診断されるまではそう思ってました。
名前は聞いたことがあっても、
どんなことに困っているのか知りませんでした。

この会社のすごいところは、一人一人の理解度に合わせて仕事を教えています。

時計が読めない人のために砂時計を使ったり、
わざわざ測らなくても
長さがわかるような器具を使ったり、
工夫を感じました。

誰が使っても理解できるような仕組みは
知的障害者だけでなく、そうでない人たちにとっても働きやすいと感じました。

・障害者雇用の最先端のはずが

大山泰弘会長がアメリカへ視察に行った時の話が明かされてました。
障害者雇用が日本より進んでいると聞いたからです。

実際は、身体障害者の雇用はあるものの、
知的障害者の雇用はなかったことが判明。
肩透かすを食らって帰国したことを明かしてます。

知的障害者の雇用について、
独自の仕組みを作ることになりました。

・家族の葛藤

3人の社員の家族へのインタビューもされてました。
どの一家も働く場を作った会長に対して
感謝を示していました。

年齢はバラバラでしたが、共通していて心配していたのは「彼らが成人した後のこと」です。

今でこそ発達障害や知的障害の情報が
得られるようになりましたが、
インタビューを受けた方が子育てをしていた頃は、
今以上に情報も理解も少なかったことが伺えます。

当時に比べて情報も周りからの理解もあるけど、
困難さを感じます。
「どれだけ困難さを感じただろうか」と察しました。

・感想

今の時代でも最先端を行っていると感心しました。
残念ながら、まだまだ「当たり前」にはなっていないと実感しました。

この会社のすごいところは、彼らの特性や能力を活かす仕組みを作り上げたことです。

私は2人の子どもがいますが、
彼らなりに理解しやすい方法を
見つけようと感じました。

「なんでわからないの?」というより、
彼らにとってやりやすい方法を考えようと思いました。

以上、ちえでした。
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