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「よかれと思って」は私のためでした【子どもを呪う言葉・救う言葉】出口保行著

「よかれと思って」は親の自己満足。
この言葉が胸に突き刺さりました。

犯罪を正当化するわけではないけど、
非行少年たちに対して、「ある意味親をはじめ、大人たちの「犠牲者」」と話す著者。

「私たち大人が、
彼らのような人間を生み出す土壌を
作り上げてしまっているのか」と責任を感じます。

日本の更生率は8〜9割と非常に高いです。
※再犯率が約15%。
子どもたちは変われるものの、問題は保護者。
変わることを拒むからです。


・放任主義も過保護も自分のため

大学の同級生で、
「子供に任せてるから、私は知らない」と親が放任主義だったと言う人を思い出しました。
全部決めるのは自分、親には一切相談なし。
よくて親に事後報告と言ってました。

毒親だなぁと感じるタイプは、
どちらかというと
「高圧型」や「過保護型」のイメージが近いです。

『光のとこにいてね』の主人公結珠の母親は、
高圧型と無関心型に当てはまりそうと感じました。
怒鳴ったりしないけど、
無言の圧力を感じさせます。


アメリカの心理学者サイモンズ 「親の養育態度の分類」より

過保護型も、決して子どものために行動してるわけではないと知り、愕然としました。
自分が親としてよい評価を得たいがために、
過保護になってるだけと指摘。

「放任主義も過保護も子どもにとって害悪なのは一緒?」と考え込んでしまいました。

・先を読む力を身につける方法

その方法に「読書」をあげてます。
なぜかというと、多様な体験の宝庫だからです。

小説や文学作品だけでなく、
ビジネス書や実用書も
著者の体験を学ぶことができます。

著者が共演してた※天才MCは
大量の本を読むそうです。
一緒に本屋さんに行ったら、10冊くらい買っていったというエピソードを語ってました。

※天才MCが誰かは不明。MC本人も秘密にしたいようです。

・無敵の人

そうそういるわけではないけど、
最近は増えてきたと著者は指摘していました。

犯罪について、リスクとコストという概念で説明。

リスクは、知られて逮捕されたり、懲役刑などです。
コストは、失う信頼が大きいと思うほど高く感じます。家族が最大のコスト。

しかし、最近言われるようになった「無敵の人」には、リスクもコストも関係ありません。

「死刑になっても怖くない」
「信頼を失う怖さなんてない」
こんなイメージです。

万引きを例にあげられてましたが、
お店に行く途中で誰かに
「こんばんは」と話しかけられたら、
それだけで思いとどまる人が多くいるそうです。

挨拶し合う地域だと、
犯罪の件数が少なくなるのでしょうか。
学校であいさつ運動してたけど、
あれは、こんな効果があったのかと考えさせられました。

・感想

以前読んだ『ケーキを切れない非行少年たち』や
『あなたの子どもを加害者にしないために 思いやりと共感力を育てる17の法則』を思い出しました。

親として、我が子に対して「被害者にも加害者にもならないでほしい」が本音です。

我が子が加害者になるのは、
親である私の責任が大きいと改めて感じました。

何気ない声かけが、
子どもにとって呪いになるとは思わず、衝撃です。
どの項目の言葉も言いがちなので、
この事例を思い出したいです。

以上、ちえでした。
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