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「この部屋はどんな心を現れている?」人生ではじめて部屋と心の状態を考えさせた一冊【家族を救う片づけ】伊藤勇司著

ある4人家族が
卵から生まれたヒヨコとの出会いによって
人生が好転する話です。

そのヒヨコはなんと、スーパーで買った卵から生まれました。有精卵ではないのに不思議です。

ヒヨコの名前はフェニックス。
一家4人からは「ピヨちゃん」と呼ばれます。


・部屋に住んでる人の心の状態が現れる

一家の母親であるユウコは、片付けが苦手です。
スーパーに買い物に行って帰宅したら
冷蔵庫がパンパンでした。
在庫を把握できていません。

余談ですが、
冷蔵庫は心の葛藤、ストレスによる決断、習慣が
ダイレクトに現れやすい場所です。

これだけでもユウコのストレスが伝わってきます。

中学生の息子マモルは、不登校で家にいます。
部屋の中は空のペットボトルで散らかっています。

家族それぞれ、部屋の状態が違いました。

・キレイ好きな人が抱えている心の闇

一家4人の中で1人だけ
部屋がキレイな人がいました。
それは、末の娘のぞみです。
彼女自身、部屋がキレイなことを自慢しています。

ピヨちゃんと対話してから様子が変わります。
「のぞみの寂しい気持ちがこの部屋に現れているように見える」と指摘されました。

その時、過去の寂しかった記憶が蘇ります。
ある日、彼女の兄のマモルは病気がちで
両親2人は彼の通院に行きました。
その日はのぞみの授業参観でした。

代わりに祖母が行きましたが、
「何でお兄ちゃんの病院をおばあちゃんに頼まないの?」と寂しい気持ちでした。

問題になるのは散らかっている人だけであって、
キレイ好きな人は問題にならないと
思い込んでいました。

この本を読んで、
部屋がキレイな人でも
ストレスを溜めている場合があると知りました。

同じ部屋をキレイにしている状態でも、
他人や周囲の期待に応えることを目的に片付けをしている場合と、
自分の願いや望みを叶えることを目的に片付けをしている場合では全く違うと実感しました。

ただ、ミニマリストになって、
部屋が片付けばいいってものではないと
考えさせられました。

・自分らしさを取り戻した4人

家族4人、それぞれピヨちゃんとの対話で
自分らしさを取り戻していきます。

もともと自分が好きだったことを思い出したり、
仕事を始めた時の気持ちを思い出したりしました。

不登校だったマモルは学校に行くようになり、
妹ののぞみは精神的に落ち着きました。
一家の父親であるタクヤも
仕事がうまくいくようになりました。

・感想

以前読んだ『座敷わらしに好かれる部屋、貧乏神かわ取りつく部屋』と同じく、ユニークな話と思いました。
同じ著者です。

ピヨちゃん以外は
実話をベースにしていることに驚きました。

部屋の状態は、その人自身の生き方や
日々のあり方が反映しているとよく分かりました。

読み終わった今、急に片付けがしたくなりました。

以上、ちえでした。
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