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人生の転機

今月号のAERA「午後3時しいたけ.相談室」の相談、「人生の転機について」。

条件が悪いものと付き合う時に生まれる工夫は、また、不利なことにどう向き合うか考える時、「さぁ、面白くなるぞ。」「どうする?」と笑顔で自分に問えることは、小さな転機を作ることができ、いずれは大きな転機をものにすることができる。

わたしは、タイに6年間住んでいた。仕事をしたり、タイ語を学んだりしていたが、毎日何が起こるか分からない上に、決断の連続だった。日本にいても何を食べるか、どこに住むか、何を買うか、誰と会うか、どこに行くか、毎日決断の連続なのだけれど、海外で生活すると、そのひとつひとつが重く感じられた。

欲しいものが手に入らないことも日常茶飯事。あるものでなんとかしなければいけない、自分を満たさなければならないことも多々あった。

ピンチやよくない状況とき、人は頭を捻る。状況によっては、何かを一瞬で決めなければならない時もある。しかし、その経験や知恵は、未来のわたしに繋がっていく、つくっていく。現に不利な状況にも焦らず、どうすればいいか考えることに抵抗がなくなった。

実は、彼と会ったときも、次の道が見えなくなった時だった。急に閃いた行動から、彼に出会うことができた。

ピンチはチャンスとはよく言ったものだけど、きっと小さな積み重ねがわたしのアイディアになり、大きな出会いにつながったのだろう。

人は分からないことに向き合うことが苦手だし、分からないことを持ち続けることも好まない。それは、日本の教育が正解を出すことこそ良いとする教育だからだ。分からないこと、間違えることはよくない、正しい答えを導き出せることこそ良いとされる教育は、いつ終わるのだろう。正解が出ても終わりではないことは、大人が一番よく知っているはずだ。正解が出ても考え続けることに本当は価値があり、そうすることは至極当たり前のことなのに。

この先も良いことばかりは起こらない。まだまだ続くコロナ禍で正直、いつ彼と会えるか考えると「コロナ、ほんと嫌い」と現状の不満に目が行きがちだけれど、こんな時だからこそ、何ができるのか、大きな転機をものにする為にせっせと小さな転機を貯めておこう。


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