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「認知症の進行と理性の消失:妄想と疑念の増大」

長女と鬼滅の刃の映画を見に行けると寝れないほど喜んでいる旦那を見て、キュンキュンしている老健看護師綾子です。

さて前回は老健で頻繁に起きる事件「物盗まれ」のお話をしました。
利用者の布団の中から、盗まれたと言っていたズボンが出てきます。それを見た利用者は何と言うと思いますか?

認知症の進行:記憶喪失、判断力の低下、そして妄想の拡大


「物忘れ」+「決断能力の衰え」そして感情の破壊となると
「あんた、隠したでしょ」
と言い始めるのです。
そう、妄想無双状態が開始されるのです。

わけのわからない言葉が無数に出てくるようになるのです。
普通の状態でしたら
「この人は職員だから、ズボンを盗むわけはない」
となりますが、それができない。
「この人は誰だ?会ったこともない怪しいやつ。
こいつが犯人だ」となるわけです。

さらに
ご飯を食べたり、おやつを食べたり、テレビを見たりする大きな部屋があるのですが、そこでお友達の利用者にも
「あの女、私のズボン盗んだんだ。注意したら隠された。根性悪い女だ」
(そこはきちんと覚えてて、きちんと話せるんだ。。。。)
と話し始め、友達は信じてしまい、どんどん広がっていくこともあります。

人間の成長と認知症:欲求から理性へ、そしてその喪失


人間は生まれはじめの赤ちゃん時代は
食べたい、眠りたい、お母さんとくっつきたい
など、欲求の塊として生きています。
それがだんだん成長し
道路を歩きながら食べたら恥ずかしいよな。
裸で寝たらおかしいよな。
お母さんとくっつきすぎてたら、恥ずかしいわ。
など「理性」が出てきます。

認知症になると
その理性がだんだん消失していく感覚になるのです。

もしかしたら、おならを平気でするお母さん、お父さんが出てきたら、それはもしかしたら。。。。。始まりかも


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