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イエスを愛する人とイエスを利用する人

ルカの福音書 22:11,12,13]

そして、その家の主人に、『弟子たちと一緒に過越の食事をする客間はどこか、と先生があなたに言っております』と言いなさい。すると主人は、席が整っている二階の大広間を見せてくれます。そこに用意をしなさい。」彼らが行ってみると、イエスが言われたとおりであった。それで、彼らは過越の用意をした。

今日の聖書箇所
ルカ22:1〜13

今日から受難週の黙想に入ります。今日はルカによる福音書から恵みをいただいていきましょう。

イエス様が十字架にかかられる前に過越の食事、最後の晩餐を準備される場面です。

十字架を前にしたイエス様の周りには様々な人たちがいました。その人たちは大きく二つに分類されます。一つは主を愛して従うことを願ってそばにいる人たち、もう一つは主を利用して自分の利益を求める人たちでした。

[ルカの福音書 22:2]

祭司長、律法学者たちは、イエスを殺すための良い方法を探していた。彼らは民を恐れていたのである。

祭司長や律法学者たちは自分たちの立場を危うくするイエス様を妬んで何とか殺そうとしていたのですが、イエス様の周りにいた群衆を恐れました。

イエス様の周りにいた群衆の中には熱狂的にイエス様を支持する人たちもいたのです。しかしイエス様が十字架につけられる時にはそのような群衆が手のひらを返したようにイエス様から離れてしまったり、ある人たちは十字架につけろと叫ぶようになってしまったのです。

群衆がイエス様の周りに群がっていたのはイエス様を愛していたからではなかったのです。イエス様がローマを倒し、自分たちをローマから救ってくれることを期待していたり、あるいは食べ物をくれたり、病気を癒してくれる便利な人だったからです。

群衆はイエス様が自分たちの期待に応えてくれないと分かるとすぐにイエス様を見捨て、ある人たちは十字架につけろと叫び始めたのです。

またイエス様のすぐ近くにイエス様を裏切ったユダがいました。

ユダもイエス様が自分が期待していたメシアではないと分かった時にイエス様を裏切ったのです。サタンはユダにイエス様を裏切るように誘惑し続け、最終的にはイエス様より金を愛するように誘惑してイエス様を裏切らせることに成功したのです。

[ルカの福音書 22:3,4,5]

ところで、十二人の一人で、イスカリオテと呼ばれるユダに、サタンが入った。
ユダは行って、祭司長たちや宮の守衛長たちと、どのようにしてイエスを彼らに引き渡すか相談した。彼らは喜んで、ユダに金を与える約束をした。

サタンはユダにイエスに従ったところでろくなことはない、何の得にもならないではないか?そうならもうイエスを裏切って金を手に入れろと誘惑し続けたのです。

ユダはイエス様より金を愛することを選んだのです。

ユダも群衆も自分のためにイエス様を利用することしか考えていませんでした。そのような人たちも一時はイエス様、イエス様を大騒ぎをしていたのですが、結局はイエス様の敵となって、サタンの手先となっていってしまいました。

しかし少数ですがイエス様を愛する人たちもいました。

ここに出てくる過越の食事と席を用意した家の主人は弟子たちから過越の食事をしたいというイエス様の願いを聞いて、すぐにその場所を用意したのです。

突然の願いにも関わらずそのようにしたのはこの家の主人がイエス様を知っており、イエス様を信じ愛していたので、イエス様の願いにすぐに答えたのです。

ユダを除く弟子たちもまた弱い愛ではありますが、イエス様を愛して従っていました。

そのようにイエス様を愛する者たちを通して十字架の準備と神の贖いのご計画は着実に進められていくこととなったのです。

この受難週、私たちはどのような動機で主の近くにいるのかを点検していきたいと思います。イエス様を利用する者なのか?イエス様を愛する者なのか?自分の心の奥底を照らしていただきたいと思います。

そしてご自分を利用する者のためにさえ十字架について血を流して死んで下さったイエス様に出会う者となりたいと思います。その時、私たちもまたイエス様を愛する者へと変えられていくからです。


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