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恵みから恵みの人生

[列王記 第二 8:4,5,6]

そのころ、王は神の人に仕える若者ゲハジに、「エリシャが行った大いなるわざを、残らず私に聞かせてくれ」と話していた。彼が王に、死人を生き返らせたあの出来事を話していると、ちょうどそこに、子どもを生き返らせてもらった女が、自分の家と畑のことについて王に訴えに来た。ゲハジは言った。「王様、これがその女です。そしてこれが、エリシャが生き返らせた子どもです。」王が彼女に尋ねると、彼女は王にそのことを話した。すると王は彼女のために、一人の宦官に「彼女のすべての物と、彼女がこの地を離れた日から今日までの畑の収穫のすべてを、返してやりなさい」と命じたのであった。

今日の聖書箇所
II列王8:1〜6

今日も列王記から恵みをいただいていきたいと思います。

エリシャは子どもを生き返らせてやったシュネムの女にイスラエルに7年間の飢饉が来るのでその期間、別な場所に寄留するようにと勧めます。シュネムの女はそのエリシャの言葉に素直に従い、故郷を離れペリシテ人の地に7年間も寄留しました。

[列王記 第二 8:1,2]

エリシャは、かつて子どもを生き返らせてやったあの女に言った。「あなたは家族の者たちと一緒にここを去り、とどまりたいところに、しばらく寄留していなさい。主が飢饉を起こされたので、この国は七年間、飢えに見舞われるから。」
この女は神の人のことばにしたがって出発し、家族を連れてペリシテ人の地に行き、七年間滞在した。

簡単に書かれていますが、これは簡単なことではなかったはずです。何の生活基盤もない土地に移り住むだけでも大変なことです。さらに今ある家や土地は持ち主がいなくなれば誰かに取られてしまうのではないでしょうか?長年住み慣れた土地での人間関係もあり、そこで築いてきた地位も名誉もあるはずです。いくら飢饉が来ると言われてもそれら全てを捨てなければならないのです。そう言われてもほとんどの人はそれは無理ですと言うのではないでしょうか?

しかしこのシュネムの女はエリシャを通して語られた神の言葉に従うのです。それはこのシュネムの女の信仰によることでした。それは最も大切なものを最優先にする信仰でした。最も大切なものとはいのちでした。

どんなに土地、家、財産、名誉があってもいのちを失うなら何の意味もありません。いのちを何にも比べられないほど価値あるものであり、どんなものを犠牲にしてでも守るべきものだからです。

シュネムの女は不妊だったのに子どもが与えられ、子どもが死んだのに生き返らせていただいた主の奇跡によっていのちを何よりも大切にする者になったのではないかと思います。エリシャを通して語られる神の言葉に従うならいのちを救うことができずが、それに従わないからいのちを失うことになることを知っていたのでしょう。

シュネムの女はエリシャに仕える中でいのちの主権者である神を知り、信じるようになっていたのではないかと思います。イスラエルの神こそいのちを与えることも取ることもできるお方、生かすことも殺すこともできるお方であることを知るようになったのでしょう。

そしてシュネムの女はエリシャに仕える中で従順の訓練も重ねていったのではないかと思います。始まりはエリシャに食事のもてなしをすることでした。そのような小さなことから一つ一つ主に従うことを訓練され、そのたびに主の恵みの御業が現れていったのです。

それゆえこのような大きなリスクと犠牲を払うことにおいてもエリシャの言葉、神の言葉に従うことができるようになったのでしょう。霊的な筋肉、信仰の筋肉をつけてきたからこそできたことなのだと思います。

シュネムの女が大きなリスクと犠牲を払ってペリシテ人の地に寄留して7年後に帰ってきた時、そこにはやはり大きな問題が起こっていました。家と土地が失われていたのです。しかし何とその問題にも主による奇跡的な解決が与えられます。

シュネムの女が王にその問題を訴えようとしてやってきた時に王はエリシャの従者ゲハジからシュネムの女とその子どものよみがえりに証を聞いていたのです。シュネムの女は思いがけず王にその奇跡の証をすることとなり、それゆえに失った家と土地も戻され、さらには7年間分の収穫まで返してもらうことになったのです。

シュネムの女は結局、何一つ失うことはありませんでした。こんな出来すぎた話があるでしょうか?これが神の摂理の御手であり、神の言葉に従う者への恵みであり、祝福なのです。

主なる神はご自身のしもべを愛し仕え、御言葉に従う者を者を災いと呪いから守り、恵みから恵みへ、祝福から祝福へと導いてくださるのです。

私たちの歩みはそうなっているでしょうか?そうなっていないとしたら御言葉に従っているか、そして御言葉を語ってくれる主のしもべを愛し仕えているかを点検していく必要があるのではないでしょうか?

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