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優しさに勝る武器はない

ここ数週間また”優しさ”について考えることが多くなった。というのも,現在のパートナー(けいちゃん)が驚くほど優しすぎるから。

それが私だからというのではなく,

いきとしいけるもの全てに優しいから。

先日,けいちゃんとその男友達のハルと,ハルを好きな女子サキがいて,3人で出かける予定を立てたらしい。私は「そうなんだ,楽しんできてね。」くらいな立ち位置。

ところが予定していた3日前くらいにサキからけいちゃんに連絡がきたとのこと。

サキからの内容はこんな感じ。

「当日なんだけど,けいちゃんにお願いがあって。体調崩したことにしてもらって,ドタキャンしてくれる?」

けいちゃんは悩んだ。これはハルには直接言えない。でも,すんなりとはい,わかりましたとも言えない。それで私に相談が来た。

私「は???なんじゃその話は。。人に嘘をつけと言うの?そもそもサキが直接ハルを誘えばいいだけなのに,完全にけいちゃん巻き込まれてるじゃん。ありえん。」

「そうなのよ。巻き込まれてるのよ。でもハルにこんなライン来たとか言えないじゃない?サキの顔も立てないとだし。」

と,けいちゃん,,貴方,嘘をついてほしいと頼まれてもそれでも顔を立てようとするとは。。私は愕然とした。

「わからなくもないけど,えっと,とりあえずサキは性格が悪すぎる。」

「そう,それは確か。」

「なんでけいちゃんが巻き込まれるわけ?」

「いや,ハルが勝手に誘ってくるのよ。グループもなんか作られて入れられてた。だから無下に断れないし。」

「ハルは確かに呑気にみんなで遊ぼーみたいな感じなんだろうね。」

「そうなのよ。だからあまりことを大きくしたくないし,というか遊びに行きたくないのは正直あるけどね。」

「むう,ハルも悪いよ。」

「まあ,いずれにしても俺が一旦悪くなっとくのがいいかなと思って。」

「!?」

なんということだ,この人は,嘘をつく人もかばい,自分が悪くなってことが済めばそれでいいよと言っている。

私の理解を超えていた。

そう,彼は全てに優しすぎるのだ。なんだか私がまともなことを言えば言うほど私が性格の悪い女になってきている気がした。

そして何日か考え続けた。


優しさについて。


私はこの人から優しさを学ぼうと思った。

自分の中の何かガサガサとする,たまに起こる凶暴さを減らせることができるのか?と自問自答した。トライしたことがないからこれはトライする価値があるかもしれないと思った。

なぜなら,優しさとは

最強のリーサルウエポンかもしれないから。

そう,優しさに勝るものはないんだなと数日考えた結論だった。

「優しすぎるよ。」と伝えると「性分だからまあ仕方ないね。えへへ。」と答える。

愛おしいを通り越して尊敬。

多分,誰しもがガサガサと嫌な音を立てる時はあるかもしれない。でも,それでも優しさというリーサルウエポンを持ってすれば,そんな音もせせらぎのようになるのかもしれない。

確かに,戦争が起きたりいざこざが多い世界において,そのいざこざを次の世代に持ち込まない方法は,

圧倒的に優しくなる

ことしかないかもしれない。

昔,トルコ人の友達が「弟を戦争で亡くしたからやっぱり戦争は嫌いだし,殺したヤツのことは殺したいと思う。」

と言っていた。

これ,正論だと思う。

だけど,その感情に押し流され続けていては未来の子供たちにもその負のオーラが受け継がれてしまう。

だから,世の中は

圧倒的な優しさ

が必要なんだと思う。

そう,そんなふうになりたいと思うし,みんながそれでも許す,という心があれば世の中はもう少しハッピーになるのかもしれない。

けいちゃんは,自分が犠牲になればいいよ,アハハ,という。

この人だけは

傷つけちゃいけない

と本気で思った。



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