見出し画像

ネガティブな出来事から一転して幸運へ・車の試乗のおはなし

【今回の教訓】一見ネガティブな出来事でも、結果的にポジティブになることもあると考え方を変えるようになった。

私の愛車ゴルフちゃんは、6年ほど前に義理の兄に安価で譲っていただいた車。

自分でこの車を選んだわけではないので、(実は、車を所有していること自体贅沢なのですが、)当初は車は走れば何でも良い、という思いでした。

かなり前の記事ですが、「車を所有することはドイツ・ベルリンでは贅沢なこと」という、私の車に関しての発信です。

夫が足が不自由であるということもあるため、車は主に移動手段として我が家では欠かせません。

車は走ればデザインや乗り心地なんてあんまり気にならない、と思っていたのに、いつの日からか、多分この車に乗り始めて3年くらい経った頃。

そして、ベルリンのメルセデスベンツをクライアントにもつ広告代理店でインターンの仕事をした頃に、私自身もメルセデス・ベンツの高級車クラスのCMに魅了されてしまいました。

これが車のCMの効果か、効果ありだ。。

そして、世の中の様々な車をみているうちに、その中でも、ポルシェとか最新ベンツ車種やBMWを頻繁にご近所で当たり前に見ることもありで、

「あー、かっこいいな、こういう車に乗ってみたい。」と、
思うようになりました。

特に、私が乗りたいと思っている憧れの車は、ガソリン泥棒のSUVと呼ばれる、
スポーツ用多目的車です。

ディーゼル車では
ないにしても、空気汚染する、環境にも良くない車だと言われているし、特に環境保護に熱心で、寒い中でも環境保護デモを自転車に乗ってくり返す人々が集まるベルリンではあんまり大きな声で言えない。

あの運転席からの目線が普通乗用車より高くて、視界が広く、走りが安定しているというあの車種。

そして、私のSUV試乗スペシャルキャンペーン期間は、ある日突然、当初はネガティブな出来事としてやってきました。

それは昨年の夏です。夏の休暇にイタリア・トスカーナ地方へ車で2回目の旅行へ行こうと計画していた、ちょうど1週間前のことです。

ある日運転中、大型トラックが停車しており、道は狭くて前方へ通り抜けられないし、追い越すこともできないため、一旦停止してトラックが道の横に駐車し終わるのを車内で待っていました。

そのうち、その駐車しようとしていたトラックがバックしてきて、私の車が見えてないのか、でも、まさか見えてるでしょう、とトラックのドライバーさんを
信じ切っていました。

でも、そのトラックはさらに後ろに、私の車の前方部分に近寄ってくる。

その時の様子はスローモーションであったものの、なぜかクラクションを鳴らすこともできないまま、次の瞬間、車の前の部分が破壊されていく音が聞こえてきました。

トラックの運転手曰く、後部は全く見えてなかった、とのこと。

まさか、後ろに車がいたなんて、とのこと。

というか、じゃあ、もし子供が歩いていたとしても、見えなかったから
轢き殺してしまうのか、とその時おそろしいな、と思ったのでした。

トラック運転手の死角に私の車が入っていたということらしいです。

今時、バックする際のお知らせセンサーやバックモニターもないらしく、
びっくり。

それから、事故の後、警察を呼び、ドライバーとお互いの車保険会社名や連絡先を交換。

事故現場の目の前のカフェに座っていた目撃者もいたので、私の車が動いていなかった、停車していたということも警官に証明してくれたらしく、証拠もあり。

私はとても幸運でした。

後で聞いたことによると、事故の目撃者がいれば、相手の全面ミスで、
保険が降りる、目撃者がいない場合は、相手側と半々の修理費用負担になる
とのこと。

事故の2時間後、ドイツのロードサービスであるADACの担当者の方に車を牽引移動してもらい、車の修理店まで運んでもらいました。

ぶつけられて落ち込んでいた、そして事故後の処理が全く未知の世界であった私にとても親切に接してくれたそのロードサービスの担当者の方の勧めで、
車の修理店での事故後の車鑑定サービスの手配までしてもらい、その日はなんとか無事に終わりました。

事故は初めてのことで何が何だかわからずでしたが、私は特に何もせずに、全てうまくいきました。

しかし、事故は自分が起こしたことではないと信じていても、大切な車を壊されてしまったのでとても落ち込んでいました。

事故のあった時、私の車は停止していたので、私は悪くないと信じていましたが、
この時はまた目撃者がいたとか、詳しいことは何も聞いてなかったため、
誰の責任になるのか、どうなるのか先が全く見えない状態でとても不安でした。

次の週、相手側の保険会社と話すと、相手側は食品配送会社であり、会社側が事故の過ちを認めていないということを伝えられました。

事故だけでなく、日常でドイツではよくあることですが、まずは非を認めない作戦でいく方法。

そこで、交渉話の上手な夫がトラックのドライバーに直接電話をし、事情を聞くと、自分が悪かったというのはわかっているが、会社側がそれを認めたくないとのこと。

しかし、弁護士でないけれど、こういったケースをよく知っている夫は
「事実だとすでにわかっているのに、今その事実を認めないと、後々最終的には
そちら側が大変不利になる」とアドバイスしたら、ドライバーは電話口でも
わかったらしく、ちょっと焦っていたらしいとのこと。

その後、まず、相手方の保険会社からは、車の修理は休暇前までには間に合わないので、計画していたイタリアへの休暇用の代車を手配してくれることになりました。

それが、代車手配のため、レンタカー店へ行くと、借りれる残っていた車は、なんと、私のずっと乗ってみたかったSUV車種のみでした。

大きな車だけど、ノリごごち良い。ガソリンはゴルフの倍くらいはかかったけど、これでイタリアまで走れたら快適、と想像していた通り、いつも乗っている
ゴルフよりスピードも運転が楽で、安定感がありました。

その後、イタリア休暇中に車の修理屋さんが手配した弁護士という人から電話があり、彼が動いてくれた結果、私たちが何もしなくても、会社側が認めるということでやっと車の修理が始められることになり。

結局、裁判に持ち越しとか面倒なことにならずにイタリア休暇の後、ほぼ全てが
解決、本当に幸運の持ち主だと思いました。

もちろん、休暇中はまだ解決してないので、たまにその件を考えたりはしていましたが、なるべくその休暇のひとときを楽しむようにしていました。

それも良かったのかも。

世の中にある問題で、自分がコントロールできないことは一度はお願いするけど、あとはお任せする、という考えで。

結局は、ことが全てスムーズに運びました。

SUV車を試して素敵な時を過ごしたけど、休暇から帰り、現実に戻りました。
その後私の愛車ゴルフちゃんが事故後、車の修理店からピカピカになって帰ってきました。

夫がその車の修理店に電話で交渉して、元々凹んでいた後部ドア部分の交換と、
その他その事故と関係のないすり傷なども自己負担で塗装をお願いし、
一緒に綺麗にしてもらったためです。

これがよくいう「引き寄せ」っていうことかもしれないな、とも、今になると思います。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?