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健康であることの素晴らしさ、生きていることの尊さ【自伝#70】

過去に note で自伝を書きました。

子供たちにそれを伝え読んでもらったので、全て下書きにもどしました。

今朝ふと、この記事に目が止まり、なぜかまたアップしたくなりました。

今日という日が、48歳の若さで天国に旅立った姉の祥月命日だからかも知れません。

タイトルは「健康であることの素晴らしさ、生きていることの尊さ」。

今年2月に書いた記事です。

良ければぜひお読みください。

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「健康であることの素晴らしさ、生きていることの尊さ【自伝#70】」

息子のお嫁さん〝アミちゃん〟のお母さまに〝肺癌〟が見つかった。

私が休職に入った頃に、そのことをアミちゃんから聞いた時は本当に驚いた。

乳癌の治療をしている私に、余計な心配をかけまいと言わずにいてくれてたらしく、実は手術をしていたと聞いたのだ。

アミちゃんは私の乳癌の告知の時も息子と同席してくれて、医師から悪性でしたと告げられた瞬間ポロポロと泣き出してしまった。

そんなアミちゃんが、今度は実のお母さんまでガンになってしまうなんて、どれだけつらかったか計り知れない。

幸い早期発見できたことで、手術後は経過観察でフォロー中らしいが、こんな身近な人にも癌患者が出てしまい、私もショックだった。

〝日本人の2人に1人がガンにかかり、3人に1人がガンで死亡している〟とされている恐るべしガン…。

今でもお付き合いのあるママ友のミヨさんの知り合いの方も〝乳癌〟らしく、深刻な状況だと聞いた。

私の父も肺癌、姉も乳癌、姉の友人だったアヤコさんのご主人もガンで亡くなっている。

〝日本人の2人に1人がガンにかかり、3人に1人がガンで死亡している〟ことが、周りを見渡しただけで嫌でも納得せざるを得ない状況だ。

これだけ医学が発展し、新薬がどんどん開発されているのに、なぜこんなにも沢山の人が亡くなるのか…。

恐ろしい病気はガンだけではない。
私は病院で働いていたので、世の中には本当に様々な病気があり、沢山の方がそれぞれの病気で苦しんでおられることを知っている。

でも皆さん諦めずに闘っている。
医師も諦めないで闘っている。
もちろんご家族もだ。

それを思うだけで、私は泣けてくるのだ。

人はいつか必ず死ぬ。

そんなことは分かっている。

でも、好きで病気になる人は居ない。
好きでそのような人生を選んだわけではないのだ。

先天性の病気の方も沢山おられる。
その方達は病気と闘いながらも、決して自分の親を恨んだりはしないだろう。

自分がまだ健康だった頃は、命について真剣に考えたことなど殆どなかった。

日々の忙しさに追われ、大切なことに気付かず生きていたように思う。

大切なこと。

〝健康〟であることの素晴らしさ。
〝生きている〟ことの尊さ。


心の病もそうだ。

心の闇はとても奥深いと思う。

〝適応障害〟と診断された私は、仕事を辞めたこともあり、今はかなり落ち着いている。

普通に人と会話も出来るし生活も出来ている。
病期としてはかなり軽症だと自分では思っている。
しかしそんな私でさえ、たまにこのまま気がおかしくなるのではないかと、凄く不安になる時があるのだ。

それは突然襲ってくる。

心の病が『もう治ったのでは?』と思える時と、『さらに酷くなってるのでは?』と思える時と、極端だが両方あるのだ。

心のコンディションというものは、自分でも上手くコントロールしづらいもので、それが心の闇に繋がってしまうことがあるのだろう。


世の中には色々な病がある。
中には難病もある。
治療法がない病気だ。

いつだったか、テレビでALS(筋萎縮性側索硬化症)の方が出ておられた。
まだ49歳という若さで9年前に発症したという。
その方は眼球だけが唯一自力で動かす事ができ、奥様との会話を眼球の向きだけで成立させておられる。

それを見て、私など病気のうちに入らないとさえ思う。

乳癌のステージ1で、適応障害。
たったそれだけのことだ。

目は見えるじゃないか。
手は動くじゃないか。
歩けるじゃないか。
話せるじゃないか。
食事を美味しく頂けるじゃないか。

それだけで十分幸せなんだ。


退職して4ヶ月程経った頃、乳癌術後フォローの検査で、卵巣が腫れていると指摘があり、婦人科で診察を受けた。

大腸の次は卵巣の心配だ。

いよいよ卵巣癌かと不安な気持ちで受診したが、通常2cm程の卵巣が、右側だけ2.8cm程に少し腫れており〝卵巣嚢腫の再発〟だと分かった。
癌ではないと分かりまずは安堵した。

しかし5〜6cmになればまた手術をして腫瘍を切除しないといけないらしい。

私はいったい死ぬまでに何度、どれだけの部位にメスを入れなければならないのだろうか…。

しかし何度メスを入れられようが、何度麻酔の度に気管挿管されようが、生きるためにはそれらを我慢しなければならないのだ。

治療方法があるだけで、私は確実に幸せ者なのだから。



(名前は全て仮名で書いています。)


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最後までお読みいただき有難うございました♪

ではまた。        Tomoka (❛ ∇ ❛✿)

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