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洗面台で手を洗いながら、思う。
朝6時、目覚める。
洗面台へ向かい顔を洗うために、まず手を洗う。
おなじみビオレuの泡ハンドソープ。
ミューズも好きだけど、なぜかいつもビオレu。
プッシュしてふわっと香りがした。
一瞬にして幼稚園の記憶がよみがえった。
幼稚園の石けんがビオレだったわけではない。
幼稚園では定期的に企業の試供品が配られていた。
なかなか上等な幼稚園だったからか、幼稚園とはそういうものなのか。
そのなかでも特に覚えているのが、ニベアの青缶ミニサイズとビオレの泡ハンドソープをもらったときである。
幼稚園児たるもの、何か新しいもの、特にいつも買ってもらえないけどスーパーで見たことあるものに憧れを抱くものだろう。
私はスーパーでよく見るそれらが今自分の目の前に、自分のものとしてあることに大変胸が高鳴ったのを今でも思い出す。
貧乏性でどけちな私はもしかしたら商品が無料でもらえる、試供品に憧れを抱いていたのかもしれない。
手のひらより小さいサイズのニベア缶はちびちびと使い何年も持っていたことが記憶に鮮明である。
ビオレは一度開けたら泡が消えると思っていたのでなかなか開けることができず、一年以上そのままでおいていたのではないだろうか。
そんな記憶を香りを嗅ぐと思い出したのだ。
私は思った。
そのどケチ貧乏性を幼稚園児の頃から持っている私、大人すぎやしないか。
レストランに行けば絶対に一番やすいものを頼む。
あれこれ買って欲しいと言った記憶も無い。
自分が穀潰しなのではないかと思っていたことすらある。
4歳、5歳児がでそんなことを気にしていた。
なかなか大人なのか、この頃から自己肯定感が低いのか。
そんな懐かしい、悲しいようなほほえましいような記憶を思いだした。
洗顔が終わった。
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