今日のラブリー!5グラムの希望
冬至をはさんで、怒涛の日々が過ぎた。
「もう後がない状態です。これ以上は痩せられない」
年齢による機能と免疫力の低下が重なり、餌を食べることが難しくなった愛鳥ばなちゃん(ばなな・オカメインコ・♀・12歳)
小鳥の病院で先生から、そんな宣告を受けたのが10日前だった。
秋に体調を崩してしまってから、下痢や嘔吐が続き、ここ数か月の間に何度か危険な状態になった場面もあった。
それでもその時は、ばなちゃんが「食べる」ことをやめなかったから、なんとか生き延びることができた。
今回は様子が違った。
食べることを全くしなくなってしまったのだ…。
それでも排泄機能は働き続ける。
2日間で、みるみるうちに体重が減ってしまった。小鳥は3日食べないと命に関わると聞いていた。
冬至に向かい、闇が極まる頃。
私たち夫婦は「その時」の覚悟をして話し合った。
このまま、ばなちゃんの生命力に任せて、自分たちで旅立ちを見守るか。
いま、お世話になっている小さな病院に連れていくか。(小鳥には移動もストレスとなる)
入院設備のある大きな病院に連れていくか。
ばなちゃんは決めることができない。
わたしたちの選択が、ばなちゃんの選択になる。
ばなちゃんの生命力、天命と、わたしたちの関わり。できることとできないこと…。
相談ののち、今までと同じ小さな病院に連れていくことを決めた。
そして翌日、先生の診断を受け、最後の手段を教えていただいた。
シリンジ(スポイトのような注射)を使って強制的に給餌する方法だ。
こちらの小鳥の病院の先生は、鳥にとっても、飼い主にとっても、なるべく負担のない治療を提案、施してくださる。
だから本当に本当に、最後の段階なんだなと感じた。涙はもう出なかった。
「強制」というのが、かわいそうでたまらない…!今も毎回、心が痛む。
でも、自分たちでできることがあるなら、最後の最後までやってみようとハラをくくった。
ばなちゃんのエンディングノートを書かせてもらったのだ。
そしてその日から給餌を始めて今日で10日。
まだ、それでもガリガリだけど…
少しずつ、少しずつ体重が増えてきた!
10日間で5グラム!
体重が増えてきたら、自分で食べる力も戻ってきた!
うれしい。
うれしい。
ありがとう。
ばなちゃんの血肉となった5グラム。
その血肉が愛しくてたまらない!
たったの5グラムが、今の大きな希望。光の塊だ。
明日はわからなくても
今、ばなちゃんは生きてる!
だから今年は最高にしあわせなクリスマス。
メリーメリークリスマス。
みんなに希望の光が注ぎますように。
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