❤LoveACAne❤
忘れるに備える
日記
個人的メモも兼ねて。誤りがあれば教えて下さい。
ずっと学生でいいのに。
概要一般に生成消滅演算子が複数ある場合の交換関係 $$ [\alpha^{i},(\alpha^{\dagger})^{j}] = \sum_{k=1}^{\min(i,j)}\frac{j!}{k!(j-k)!}\frac{i!}{(i-k)!}(\alpha^{\dagger})^{j-k}\alpha^{i-k} $$ を見つけたので紹介する。以前の記事では$${i=j=n}$$かつ真空期待値を取った場合に限ったものを書いていた。 今回の公式では、真空期待値
有名な公式 $$ [a^{n},a^{\dagger}]=na^{n-1},\quad [a,(a^{\dagger})^{n}]=n(a^{\dagger})^{n-1} \tag{*} $$ を用いると次の階乗が出る真空期待値を示せる。 $$ \braket{0|[a^{n},(a^{\dagger})^{n}]|0}=n! $$ なお、生成消滅演算子の個数が揃っていないときはゼロである。 この式は数学的帰納法を行えば簡単に示されることをメモがてら残しておく。
LaTeXを書くにはVScodeが一番良いと言われる昨今、私も例に漏れず使っている。様々な機能がある中で意外と便利なのが数式プレビューである。マウスオーバーやCtrl+Mなどでプレビューが見れるため、コンパイル前に確認できて嬉しい。 量子力学を扱う際にはbraketパッケージを読み込むことでブラやケットを書くことが多い。しかし、表題の通りこのパッケージではVScodeのプレビュー機能が正しく動かない。 実際のところ文書作成において致命的な問題があるわけではないので別にこの
前回のおまけ。サイズが合わない問題についての一つの解決策を思いついたので。 PNGからPDFにするサイトはいろいろあるけどここもよかった。 あとがきはWordで書いたが、これがPDFにしたときに絵のほうとサイズが噛み合わないという話であった。 結論から言えばWindowsの機能だけで解決ができる。印刷を選び、プリンターではなくMicroaoft Print to PDFを選べば良い。 印刷設定においてこれから使うPDFすべてのサイズを合わせればいい。それだけ。
雑多なアカウントになっていますがここで。8月11日のコミックマーケット104にて人生初の同人誌を作りました、という話です。作った本はガールズバンドクライの二次創作本で、A4を半分に追ったA5サイズで中綴じ本を作りました。 右の本です。売り子をする予定だったのですが間借りさせていただきました。 0.ことの発端ここで刷ったものはコピー本と呼ばれており、原稿データを自宅やコンビニなどのコピー機で印刷し、自分で製本するものです。いわゆる「折れば本」というやつです。印刷所には依頼し
前回求めた共形ゲージの表示を解いていきます。行間を埋める議論に慶應のM君から大きな助けをいただきました。 $$ \begin{align*} -e^{2\omega}\partial_{u}(e^{-2\omega}\partial_{u}\Phi)&=8\pi G_{N}T_{uu}& (1)\\ -e^{2\omega}\partial_{v}(e^{-2\omega}\partial_{v}\Phi)&=8\pi G_{N}T_{vv}& (2)\\ 2\
江口菅原(5.123)式の直前で $$ \braket{0|e^{-\frac{1}{n} \alpha_{n} \tilde{\alpha}_{n} }e^{-\pi s(L_{0}+\tilde{L}_{0})} e^{-\frac{1}{n} \alpha_{-n} \tilde{\alpha}_{-n} } |0}=\sum_{k=0}^{\infty} e^{-2\pi kns} $$ が計算されている。 やることは教科書にある通り消滅演算子を後ろに持ってくるこ
以前単純な場合でのゼータ正規化を求めた。 ここでは $$ \prod_{n=-\infty}^{\infty} (n+a)=-2i\sin(\pi a) $$ を求めていく。(参考文献:江口徹, 菅原裕二「共形場理論」) ゼータ正規化ゼータ正規化は形式的には「総乗の中にゼータ関数を見出して置き換える」ことで行える。つまり $$ \zeta(s)=\sum_{n=1}^{\infty} \frac{1}{n^{s}} $$ の有名な値$${\zeta(0)=-1/2
ここでは前回のディラトンについての運動方程式 $$ \nabla_{\mu}\nabla_{\nu}\Phi -g_{\mu\nu}\nabla^{2}\Phi+g_{\mu\nu}\Phi =-8\pi G_{N}T_{\mu\nu} $$ から共形ゲージによる表示 $$ \begin{align*} -e^{2\omega}\partial_{u}(e^{-2\omega}\partial_{u}\Phi)&=8\pi G_{N}T_{uu}& (1)\\
JT重力における古典的な運動方程式の解を考えていきます。ここではディラトンについて解きます。以前と同じように $$ S=\frac{\Phi_{0}}{16\pi G_{N}}\left( \int \sqrt{-g}R+2\oint\sqrt{-h}K \right)+S_{JT}[g,\Phi]+S_{m}[\phi,g] $$ の作用から始めます。JT重力の作用は $$ S_{JT}[g,\Phi]=\frac{1}{16\pi G_{N}}\left( \in
JT重力における古典的な運動方程式の解を考えていきます。まずは計量について解きます。ここではLorentz符号で行い、物質の作用も含めておきます。 $$ S=\frac{\Phi_{0}}{16\pi G_{N}}\left( \int \sqrt{-g}R+2\oint\sqrt{-h}K \right)+S_{JT}[g,\Phi]+S_{m}[\phi,g] $$ なお、測度などは一部省いています。第1項は定数のディラトン背景で、トポロジカルなEintein-Hi
2次元の計量は共形ゲージで $$ ds^{2}=-e^{2\omega(u,v)}dudv $$ と書ける。このとき曲率は $$ R=8e^{-2\omega}\partial_{u}\partial_{v}\omega $$ となる。これは計量を $$ g_{uu}=g_{vv}=0,\quad g_{uv}=g_{vu}=-\frac{1}{2}e^{2\omega} $$ と置き、地道に計算することで得られる。なお、逆計量は $$ g^{uv}=g^{vu
前回の続きです。 本稿ではJT重力の作用を一般のディラトン場の形から導出していきます。議論の誤りや計算間違いなどがあるかもしれないので注意してください。もしあったら教えて下さい。 今回の設定から、曲率を含み、スカラー場$${\tilde{\Phi}(x)}$$とその運動項を含めた作用を考えます。一般の関数$${U_{1}(\tilde{\Phi}),U_{2}(\tilde{\Phi}),U_{3}(\tilde{\Phi})}$$を用いて $$ I=-\frac{1}
JT重力の作用を一般のディラトン場の形から導入していきます。本稿では事の始まりについて少し述べます。議論の誤りや計算間違いなどがあるかもしれないので注意してください。もしあったら教えて下さい。 起源ことの始まりは80年代に遡ります。Teitelboimが1983年に2次元時空における重力やハミルトニアンについての考察を行い(Phys. Lett.126B (1983) 41-45.)、Jackiwが1985年に今日用いられるような形で定式化したもの(Nucl. Phys.
個人的なメモを兼ねて、Jackiw-Teitelboim重力理論(JT重力)についてまとめていこうかなと考えています。なお、重大な誤りや計算間違いがある可能性があります。 参考文献はMertens, Turiaciのレビューで、和訳しながら行間を埋めつつやっていこうという感じです。 JT重力はディラトンと呼ばれるスカラー場と結合した、最も単純な2次元の量子重力の模型です。この模型は多様体のトポロジカルなデータと境界のゆらぎのみに依存するトイモデルではあるものの、ブラックホー
先日次のような公式に出会った。 $$ \lim_{\Delta\to 0}\frac{|\Gamma(\Delta+is )|^{2}}{\Gamma(2\Delta)}=2\pi \delta(s) $$ ネットで探しても、岩波公式集にも載っていない……そこですーじー(Twitter:@compactLilyalg)さんに協力をいただいて証明を書いてみました。 方針$$ f(s)=\lim_{\Delta\to 0}\frac{|\Gamma(\Delta+is )|