インタビュー開始前に戦いのゴングは鳴っている
芸能人は歯が命。ライターはインタビューが命
おかげさまで、採用広報のお仕事でお声をかけていただくことが多く、さまざまな企業様、社員様とお話する機会に恵まれています。
インタビュー記事を書いていると、しみじみと思うのが「記事のクオリティってインタビューにめちゃくちゃ左右されるな」ということ。
当たり前の話ですが、ライターは聞いた内容のブラッシュアップはできても、そもそもインタビューで聞けなかったことは書けないわけで……。
逆にいうと、インタビューで十分に情報を引き出せていれば、スルスル書けてしまいます。事前に回答をしっかり考えてくれている社員さん最高。愛してる。
そもそも、インタビューを受ける方は「何を話そうか」考えてくれているのだから、話を聞かせてもらう立場としては、倍の時間をかけて準備していくのは最低限の礼儀だと思うのです。
今回は、インタビュー、ひいては採用広報記事のクオリティをあげるために、どんな準備をすれば良いかをまとめました。
こんなインタビューは嫌だ。
さて、どんなインタビュー準備が必要かの前に、失敗しがちなインタビューパターンを列挙してみます。結構あるある。
持ち前のコミュ力でカバー
一見、盛り上がったように見えるかもしれませんが、後から考えると中身が浅くなりがちなんです。インタビュイー(話し手)のトーク力にも左右されてしまいます。
基本的(よくある)な想定質問しか聞かない
場合によっては、クライアントである人事や広報担当者が想定質問をしてくれることもあるでしょう。その場合でも+αの質問は常に考えておく必要があります。
自分で考える場合は、もちろん多角的な視点で想定質問を用意しましょう。ありきたりな想定質問には、聞かなくても想定できるそれなりの答えしか返ってきません。
基本的な情報まで全て聞いてしまう
公式ホームページや過去のブログを見れば、わかるようなことを何も調べずに聞くのはNG。「興味ないのか」「調べていないの?」とインタビュイーのテンションも下がってしまいます。
もちろん、基本的な情報も「認識が合っているか」は確認する必要があるので「〜で拝見したんですが」「過去のインタビューでは、△△と仰ってましたよね?」など、調べていますという前提のヒアリングはOKです。
本題:何をすべき?インタビュー準備
インタビューが決定すると、大抵の場合は、企業の窓口担当者(もしくは、Webディレクター的なポジションの人がいればその人)から事前にインタビュイーの情報を渡されます。
しかし、それに目を通すだけでは、事前準備としては不十分。「魅力的な採用広報を書く」という戦には勝てません。
用意されたものだけではなく、自分でも資料を集めましょう。すでに公開されている資料に目を通さずにいると、気付かぬうちに過去の記事と似たり寄ったりなものを書いてしまうことも……。
インタビュイーにも「前にも聞かれたで」と思われてしまいます。
どんな情報を集める?
想定質問を深めるためにも、以下の情報は集めておきましょう。
インタビュイーの現在のお仕事
部署名・職種名
大まかな役割や職域
マネジメント業務の有無
メイン業務以外のサブ活動の有無
インタビュイーの略歴
新卒入社か中途入社か
入社歴(入社年、入社●年目)
中途入社の場合は、経験者数、経験業種/職種など大まかな情報
インタビュイーのスタンス、思想(あくまでイメージを掴むだけ。決めつけたりはしない)
どうやって集める?
インタビュイーの名前で検索したり、企業のWebサイトは隈なくチェック。このご時世大抵のインタビュイーは、情報が出てきます。個人名では出てこない人も会社全体の情報は最低限チェックしましょう。
過去のインタビュー記事 (重要)
インタビュイーのブログ(本の出版などしていれば書籍の大まかな内容)
SNS(Facebook、Twitter、Instagramの直近の投稿だけでもチェック)
会社のプレスリリース(会社全体の把握、イベント登壇履歴など)
集めた情報を整理する
収集した情報は集めるだけでは、十分に活かされません。事前に整理しておかないと、インタビューで聞き忘れたり、記事に掲載すべき情報として優先順位を立てづらくなります。
事前に大まかな質問想定、構成案を作成する
必須で聞くこと、できれば聞くことに分類する
構成をパートごとに分けてみる。パートに合わせて想定質問をはめてみる
最後に
いかがでしょう?私は採用広報を生業にしているので、採用広報のお話として書かせていただきましたが、他のインタビュー記事でも要領は同じです。
インタビューの事前準備は、実際のインタビュー時間の倍の時間はかかります。しかし、きちんと準備することで、結果的に執筆時間は短縮できるはず。ぜひ参考にしてみてください!
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