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子供のためのオルセー美術館(53)モネ・曇りの日の花と、それから/モネ最初の連作

くもりのはなはなにいろ


今日きょうくもぞら
くもがあんなにかさなってきてお日様ひさまはどこにもえません。 

そんなは、リラのしたきましょう。
リラはとってもいいにおいだから。

たくさんのちいさなはなびらがあつまってリラはやっぱり満開まんかいでした。

くものリラは 何色なにいろに見えるんでしょう。



あそこのリラのしたにすわって。
うえあげたら


リラはくも一緒いっしょになってピンクグレーになりました。 
そしてほんと!いいにおい。
れのにまたこよう。


もし お日様ひさまかおしていたら みんなもよくってる
いつものあのおかきます。



あかいのをたくさんつんでブーケにするんだ。



Claude Monet
Lilas, temps gris, dit aussi Le Repos sous les lilas 
Entre 1872 et 1873
クロード・モネ
曇り空のライラック、 ライラックの下での休息

Claude Monet
Coquelicots. dit aussi La Promenade 
1873
クロード・モネ
ひなげし 散歩

2枚のリラの絵 モネ最初の連作の絵
1872年の春、モネはアルジャントゥイユの庭の同じ場所を2枚のキャンバスに描いた。1枚は天気の良い日に、もう1枚は曇りの日に描かれた。
これは、モネの連作の中で最も最初のたった2枚の連作の絵である。まだ連作とは言えない。モネがそのプロセスを体系化するのは10年後のことだが、彼はすでに一点における光の変化を捉えようとしていた。
モネは、画家としてのキャリアをスタートさせた当初、2枚のキャンバスがあればいいと考えていたという。リラの場合もそうだった。
少しずつ、彼はこの両極端の間に無限のバリエーションがあることに気づいた。彼は粘り強く、同じモチーフをロンドンで40回も描いた。
1872年、彼がまだその境地に達しておらず一対の作品で満足していた2つのアルジャントゥイユの絵は、太陽のリラはモスクワのプーシキン美術館に、もう一対の《曇天のリラ》はパリのオルセー美術館に所蔵されている。

Giverny News

ひなげし ポピー
こののどかな風景はパリ郊外のアルジャントゥイユで描かれた。アルジャントゥイユは、鉄道が開通して以来、パリ市民のレジャーと散歩の人気スポットとなった。
モネはここで多くの屋外画を描いている。この絵では、夏の光が赤橙色と緑色の強いコントラストで表現されている。画家特有の技法で、純粋な色を直接キャンバスに塗り、筆跡が透けて見えるようにしている

musée d’orsay 

お読みいただきありがとうございました。
曇り空のリラの絵はいかがでしたでしょう。美術館でもグレーの混じる薄いピンクの色合いは穏やかでひっそりとした佇まい。近くの人気のひなげしの絵とはまわりの雰囲気が違います。
満開のリラの木陰、お洒落に着飾った人たちがくつろいでいる様子を見つけられましたか。
ひなげしと同じ時期の作品、是非皆さんのモネコレクションの一枚に加えていただければと思います。

リラ(ライラック)

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