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子供のためのオルセー美術館(26)モネ、急ぐ

ルノワールからいたはなし

ぼくは ルノワール

ともだちモネが
ロンドンにったんだ

ウォータールーのはしについたとき

すごいきりがてきた

モネは いそいだ
このきりをかくんだって

はし、じゃなくて きりをかくんだって
まったく モネだ!

もってたパステルのあおしろだけで


かいて

かいて

かいて

かいて…


まにあった!


モネもパステル、あまりかかないけど
ぼくもめったにかかないし
ひとせない

あしたは ぼくルノワールの
めっちゃレアパステル せるよ

じゃあ またあした



CLAUDE MONET 1840-1926
Le Pont de Waterloo à Londres 1900
Pastel sur papier vergé beige rosé
クロード・モネ
ロンドンのウォータールー橋 1900
パステル ピンクベージュの画用紙

モネのパステル画は比較的珍しい。彼はおりにふれパステルを使うとものすごいスピードでモチーフに取り組んだ。ここロンドンで、画材とキャンバスの入った木箱が届くのを待ちながら、彼はウォータールー橋の建築物よりも、テムズ川にかかる霧の効果をとらえようと必死だった。彼は、限られた範囲の青と白を使い、驚くべき速さでいとも簡単にこれを実現した。

musée d’orsay

ウォータールー橋の写真 Le premier pont (conçu par John Rennie) en 1907. Photographie réalisée sur la rive sud de la Tamise ; Somerset House est sur la rive nord.

パステル
パステルは、顔料に粘土やカオリンなどの白色充填剤を混ぜたもので、結合剤(通常はアラビアゴム)は、色のついた粉をアマルガム化させる。使用するつなぎの種類と量によって、パステルの硬さが決まる。パステルは、準備や乾燥の時間を必要としない「クリーン」な技法である。レオナルド・ダ・ヴィンチは、恐らく1499年にフランス人のジャン・ペレアルによって始められたと思われる、この「乾式彩色法」を最初に使った一人である。
このメディウムは時間が経つと壊れやすく、保存上の問題がある。ある種の顔料は光で劣化し、カビが発生し、ほこりは大敵である。また、振動に非常に敏感で、わずかな衝撃や傷が「パステルフラワー」を傷つけてしまう。
そのため、ガラスで保護し、弱い光に当てなければならない。

musée d’orsay 

お読みいただきありがとうございました。
オルセー美術館企画展 Exposition au musée Pastels De Millet à Redon から、モネの早いタッチの珍しいパステル画をご紹介しました。
ルノワールのパステル画は今でこそ公開されていますが当時はプライベートのもので、次回は、モネとルノワールが初めて光を描くことができたその瞬間とあわせてご紹介します。

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