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サル痘の「パンデミック予行演習」では、2億7000万人が死亡という予測

爆発的な感染力を持つオミクロン株の大流行ののち、世界各国に続いて日本でもマスコミが「脱マスク」を口にし始めるなど、そろそろ2020年に始まったコロナ禍も終わりが見えてきましたね。

当アカウントでも2020年の秋からマスク着用が不要なこと、それがかえって口呼吸や、不織布マスクから剥がれ落ちるマイクロファイバーを吸い込むリスク、マスクに添付され環境ホルモンとしても作用するPFAS(ポリフッ素系物質)が健康に悪影響を与えると書いていましたが、ようやく・・・マスク着用がもたらす害も少しずつ報道されるようになってきました。

とは言え、街を行く人たちの9割以上はしっかりマスク着用ですけどね。。。日本では感染症対策というよりも「マナー」として定着してしまったようです。

▼いち早くコロナ対策が解除されたイギリスで始まった「サル痘」感染

これまでコロナ騒ぎでは常に世界の最先端を行っていたイギリスでは、2022年2月に公共の場所でのマスク着用義務、ワクチン接種証明の提示も廃止されていました。

そんな中、突如として感染拡大と騒ぎはじめられたのが、アフリカを起源とする「サル痘」です。

CDC=アメリカ疾病対策センターは17日、イギリスで確認されたサル痘の感染拡大について懸念を示し、イギリス以外にも感染が広がる可能性について警告しました。

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国立感染症研究所によれば、サル痘は以下のような病気だそうです。

ヒトのサル痘は、サル痘ウイルス感染による急性発疹性疾患である。2003年11月の感染症法の改正に伴い、新規に四類感染症に規定された。
自然宿主は アフリカのリスで、サルに感染するとヒトの天然痘様の症状を呈する。
ヒトに感染すると、重症例では臨床的に天然痘と区別できない。ヒトのサル痘での致死率は 1〜10%程度である。

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ちなみに、この中で述べられている「天然痘」は伝染力が非常に強く、死に至る疫病(致死率は約30%)として古くより恐れられてきた病気です。ワクチン接種によって、1980年5月のWHOによる根絶宣言以降、これまでに世界中での患者の発生例は報告されていません。

すでに自然感染は根絶されているため、懸念としてはバイオテロに使われる危険性が残っているだけだと言います。

保有されている研究用在庫から入手した天然痘ウイルスまたは人工合成された天然痘ウイルスを使用するバイオテロによる再発の可能性が懸念されている(兵器としての生物剤 およびCDC: Smallpox: Bioterrorism を参照)。

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上記の国立感染症研究所の説明では「ヒトに感染すると、重症例では臨床的に天然痘と区別できない」とあるように、サル痘は天然痘に似た症状を示す病気のようです。

また、厚生労働省の「バイオテロ対応ホームページ」にはサル痘の項目もありまして、以下のような情報も書かれています。

ヒトのサル痘は、1970年にザイールで天然痘様疾患として初めて報告され、その後、中央・西アフリカの主に熱帯雨林で散発的に流行している。
WHOによると、1981〜1986年のサル痘患者発生数は338名である。1996〜1997 年にかけてコンゴ民主共和国での流行では患者発生数は511名と報告されている。

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サル痘ウイルスのヒトへの主な感染経路は、感染動物による咬傷、感染動物の血液・体液・皮膚病変等との接触による。サル痘の致死率は1〜10%程度で、患者からの二次感染率は数%程度である。

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潜伏期間は7〜21日(平均12日)で、発疹、発熱、発汗、頭痛、悪寒、咽頭痛、リンパ節腫脹が現れる。発疹は、水疱、膿疱、痂皮へと進行する。重症例では天然痘と臨床的に区別できない (図2)。

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そのため、天然痘かサル痘かの確定診断は病原診断によるそうです。

水疱、膿泡、血液、リンパ節等からのサル痘ウイルス分離による病原体の検出あるいは、PCR法やLoop- Mediated Isothermal Amplification (LAMP) 法による病原体の遺伝子の検出が行われる。

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そこで、サル痘の検査にも、新型コロナウィルスの検査で有名になったPCR検査が使用されると。PCR検査については過去記事もご覧ください↓

▼サル痘への抗体を持つのは1976年生まれの人まで

サル痘の(WHOいわく)アウトブレイクはイギリスでの発見以降、欧米を中心に世界各国で拡大を続けていますが、今のところイギリス国民保健サービス(NHS)によれば、感染してもほとんどの人は数週間で回復するなど、市民へのリスクは低いとされています。

イギリス保健安全庁(UKHSA)のスーザン・ホプキンス博士は、イギリスでの患者は以下のような人たちだと話しています。

  • 西アフリカ渡航歴のある人と接触していない患者も存在

  • サル痘ウイルスは市中に広がっている

  • 患者のほとんどは一部都市部や、同性愛またはバイセクシュアル(両性愛)の男性

現在までのところ、日本で承認されている治療薬はなく、サル痘に特化したワクチンもありません(症状が軽いなら必要ないわけですが)。

ただ、天然痘ワクチンもサル痘に対して約85%程度の感染予防効果を持ち、感染数日以内なら治療に使用しても効果が認められると考えられるそうです。

また、前出の厚生労働省のページでは以下のような記載があります。

日本では、1968年以前の出生者は2から3回の種痘歴があり、1969から1975年の出生者では1回の種痘対象となっている。
1回種痘対象者の接種率は70%程度であった。1976年以降の出生者は種痘対象外のため免疫がない。

出典

種痘の免疫持続期間は不明であるが、日本人の約1,000名の抗体調査では、2回以上の種痘歴がある場合、種痘後30年以上経過しても高率に抗体が保持されていた(7)。
さらに、ウイルス特異的メモリーT細胞は種痘後数十年後でも高率に維持されている(8)。

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つまり、日本だと48歳以上の人は抗体を持っていることになりますね。

▼アウトブレイクが起こっているのは欧米各国

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上の表は、5月23日までのサル痘の感染者が報告された国をまとめたものなのですが、すぐに気付くのは、発生しているのは主に「欧米先進国」であるということです。

米CDCはサル痘の潜伏期間は5〜21日の範囲が考えているそうで、今後はさらに感染者数が増えることが予想されます。上で紹介したBBCの記事の中でも、これから人々がお祭りやパーティに集まる夏に感染が加速する恐れがある、と指摘されています。

しかし、これまで西アフリカでしか流行っていなかった病気が、なぜ今になって欧米で流行り始めているのでしょうか?

ウイルスが何らかの形で変化した可能性があるが、現在のところ、これが新しい変異株だと示す証拠はほとんどない。

もう一つの可能性は、ウイルスが適切な時期に適切な場所で繁殖したというものだ。

また、天然痘ワクチンが広く使われていた過去に比べ、サル痘が広がりやすくなっている可能性もあるという。

出典

もし本当にサル痘ウィルスに変異が起こっていないとすれば、2年以上の渡るコロナ禍を経た今、何かしらの原因で、人間の免疫の方に問題が出てきているのかもしれません。

もしくは、何らかの要因があって、特定の人種に対しての感染力が高まっているか。

関連するかどうかはわかりませんが、今年はじめにはエイズ(後天性免疫不全症候群)をこれまでより早く進行させるHIV(ヒト免疫不全ウイルス)変異株が発見されたという記事もありまして、以下の記事で触れています。

▼サル痘を想定した「パンデミック予行演習」が開催されていた

新型コロナウィルスの存在が公式発表される2ヶ月ほど前、ビル&メリンダ・ゲイツ財団、世界経済フォーラム、ジョンズ・ホプキンズ大学(コロナ禍でははじめから感染者の統計を取りまとめている)によって、「イベント201」というイベントが開催されていました。

その演習上での設定は以下のようなもので、それに対して世界各国政府や医薬業界、グローバル企業やNGOなどがどのように対応するか、とコンセプトでのシミュレーションを行ったといいます。

  • コロナウィルスによってパンデミックが発生

  • 感染が拡大して1年で6,800万人が死亡

  • ワクチンが普及するまで人類の8〜9割が感染

  • 健康面だけでなく、社会・経済に大きなダメージを与える

  • 世界的に航空便が遮断される

2022年5月24日までの数字では、世界でのコロナ死者数は628万人、感染者数は5.26億人と、幸いなことにイベント201での予想数を大きく下回っています。

この「コロナパンデミック予行演習」と同じように、偶然にも、サル痘によってパンデミックが引き起こされるという設定の公開シミュレーションも行われていたようです。

対訳:「2021年3月、核脅威イニシアチブ(NTI)とミュンヘン安全保障会議(ゲイツ財団、チャタムハウスなどが資金提供)は、「サル痘ウイルスの異常な株を含む致命的な世界的大流行に関する卓上演習を実施しました。」

この聴き慣れないNTIという非営利団体は、以下のような組織だそうです。

2001年に元米国上院議員のサム・ナンと慈善家のテッド・ターナーによって設立された無党派の非営利団体で、大量破壊兵器や破壊兵器による壊滅的な攻撃や生物学的、放射線的、化学的、およびサイバーセキュリティ事故の防止に取り組んでいる。

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2018年1月、NTI は、ビル&メリンダゲイツ財団から25万ドルの支援を受けたと発表した。そのお金は、「グローバルヘルス・セキュリティ・インデックス」の開発における NTI の取り組みを前進させるのに役立つ。

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NTIが公開しているページによれば、このシミュレーションで想定した感染者、死亡者はコロナでの人的被害をはるかに上回るものでした。

・第一段階 2022年6月5日より ブリニア(*架空の国)でサル痘が発生。1421人が感染 / 4人が死亡

・第二段階 2023年1月10日より 感染例 7000万件 / 死亡 130万人。このサル痘が「ワクチン耐性」であることがわかる

・第三段階 2023年5月10日より 感染例 4億8000万件 / 死亡 2700万人。サル痘がバイオテロである啓示

・最終段階 2023年12月1日より 感染者 32億人 / 死亡 2億7100万人

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コロナと大きく異なるところは、死者数だけでなく、「サル痘が人為的に起こされる」バイオテロだと予想されているところでしょう。

前出の厚生労働省のページでも、サル痘は「バイオテロ対応ホームページ」の中の1ページであったことからも、世界の公衆衛生に関わる人たちの間ではサル痘によるパンデミックは人為的に起こされるという認識があるかのようです。

NTIに資金援助するビル・ゲイツ氏も同じ認識を持っているようです。昨年の記事では、世界各国の政府に対して、将来のパンデミックや天然痘のテロ攻撃に備えるため研究開発に数十億ドルを投資するよう促しています。

上記の演習上の設定では「ワクチン耐性株」であることが語られていましたが、仮にいま現在アウトブレイクが進行中のサル痘がシミュレーションと同じように過去のワクチン接種による抗体が効かないものだとすると、地球上では誰もサル痘への免疫を持っていないということになります。

また、重要なポイントとして、NTIは「重大な生物学的脅威を防止し、対応するためのグローバルシステムの強化」との提言を出しており、その中では、国際的なパンデミック対応に向けた体制の強化を求めています。

これは現在進められているWHOの「パンデミック条約」批准とも共通するところがあると思いましたので、次のセクションに対訳を貼っておきます。

▼重大な生物学的脅威を防止し、対応するためのグローバルシステムの強化

Strengthening Global Systems to Prevent and Respond to High-Consequence Biological Threats

2021年3月、NTI はミュンヘン安全保障会議と提携して、重大な生物学的脅威を軽減するための卓上演習を実施しました。

この演習では、国内および国際的なバイオセキュリティとパンデミック対策アーキテクチャのギャップを調査し、重大な生物学的イベントの予防と対応能力を向上させる機会を模索しました。

参加者には、アフリカ、アメリカ、アジア、ヨーロッパの 19人の上級指導者たちと専門家たちが含まれます。それぞれが、公衆衛生、バイオテクノロジー産業、国際安全保障、慈善活動で数十年の経験があります。
レポートの詳細はこちらにあります。

演習の概要

テクノロジーおよび政策の専門家たちと協議して開発されたこの架空のシナリオは、架空の国家であるブリニアで最初に出現し、18か月間にわたって世界的に蔓延したサル痘ウイルスの異常な株を含む致命的な世界的大流行を描写しました。

最終的に、演習のシナリオでは、最初のサル痘の発生は、不十分なバイオセーフティとバイオセキュリティの規定と脆弱な監視体制を備えた実験室で設計された病原体を使用したテロ攻撃によって引き起こされたことが明らかになりました。

演習の終わりまでに、この架空のパンデミックにより、世界中で 30億人以上の症例が発生し、2億7000万人が死亡しました。

卓上演習全体での議論は、さまざまな貴重な洞察と重要な発見を生み出しました。

最も重要なことは、シミュレーション参加者たちは、COVID-19に対する世界的なパンデミック対策の改善にもかかわらず、パンデミックの予防、検出、分析、警告、および対応の国際システムは、現在および予想される将来の課題に対処するにはひどく不十分であることに同意しました。

国際的なバイオセキュリティとパンデミック対策のアーキテクチャのギャップは広範かつ根本的なものであり、COVID-19の影響に一致したり、大きな被害を引き起こしたりする可能性のあるものを含め、将来の生物学的イベントに対する効果的な対応を実装する国際社会の能力を弱体化させます。

推奨事項

1. パンデミックリスクの評価、警告、および発生源の調査のための国際システムを強化する

・WHOは、段階的で透明性のある国際的な公衆衛生警報システムを確立する必要があります。

・国連(UN)システムは、原因不明の重大な生物学的事象を調査するための新しいメカニズムを確立する必要があります。これを「共同評価メカニズム」と呼びます。

2. 早期の予防的なパンデミック対応のための全国レベルのトリガーを開発し、実施する

・各国政府は、遅れている指標である増加する症例数と死亡者に対応するのではなく、予測的な行動をとって、パンデミック対応に「後悔のない」アプローチを採用しなければなりません。

・後悔のないベースでの予測行動を促進するために、各国政府は、重大な生物学的事象に対応するための「トリガー」を定義および組み込む国家レベルの計画を策定する必要があります。

3. 急速な技術の進歩に関連する新たな生物学的リスクの削減に専念する国際的な組織を設立する

・国際社会は、バイオサイエンスとバイオテクノロジーの偶発的な誤用または意図的な乱用による壊滅的な出来事のリスクを減らすことに専念する組織を設立する必要があります。

・リスクを有意義に低減するために、企業は、資金提供から実行、そして出版または商業化に至るまで、バイオサイエンスおよびバイオテクノロジーの研究開発ライフサイクル全体にわたる介入をサポートする必要があります。

4. 世界各国でのパンデミック対策能力開発を加速するためのグローバルヘルスセキュリティ基金を開発する

・国家の指導者、開発銀行、慈善寄付者、および民間部門は、世界的な健康の安全とパンデミックへの備えを強化するための新しい資金調達メカニズムを確立し、資金を提供する必要があります。

・基金の設計と運営は触媒的である必要があります。つまり、各国政府が長期的に自国の準備に投資するように動機付ける必要があります。

5. サプライチェーンの回復力の課題に取り組むための堅牢な国際プロセスを確立する

・国連事務総長は、医療および公衆衛生の供給に対する世界的なサプライチェーンの回復力を強化するための重要な措置に関する勧告を作成するために、ハイレベルのパネルを召集する必要があります。

(対訳はここまで)

コロナ禍が収まってきたと思ったら、息も付かせずウクライナ戦争、それに伴う食糧危機、エネルギー危機、金融危機が懸念されるところへ、さらなるパンデミック発生の危機。

これらが相乗的に、特に西側諸国の人々に襲いかかってくるのは、今年の秋・冬あたりかと思われます。「恐怖」は、社会変革のモチベーションとして利用できますからね。

世界経済フォーラムの唱える「グレート・リセット」(=第四次産業革命)を推進するため、そして、新世界秩序を構築するために新たなパンデミックをとことん煽ってくるのは確実でしょう。

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