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君(芋)の名は“シャドークイーン”

先日、とある野菜の直売所で目に留まったのは、白、黄色、オレンジ色といったカラフルなジャガイモ達でした。
いつの間にこんなに種類が増えたのでしょう?
そのなかでも特に気になったのは、黒紫の芋。

“シャドークイーン”です。

なんとも高貴なお名前。直訳すると、“影の女王”ですよね?“影の如く漆黒を纏った女王”という意味合いでしょうか?

買いました。連れて帰りました。
そして、洗ってまな板の上に置いたのが、見出しの画像になっております。
なかなかの力を秘めたお姿。

断面はこんな感じでございます。

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肉眼で見るともっときれいな紫色で、アメジストのよう。

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フライドポテトにするため、さらにカットすると…しば漬けそっくりに。
「かあさん、お茶ー!」by 平泉成さん

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オリーブオイルで揚げてゆくと、紫色の断面は青みがかった紫へと変化しました。

ちなみに紫色の正体は、アントシアニンによるものだそうです。抗酸化が期待されますが、効果のほどは完全には証明されていないとのこと。
しかし、ジャガイモはビタミンCとカリウムも豊富なので、高血圧の方にはうれしい栄養素といえそうです。

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スマホの写真だとなかなか伝わりにくいのですが、揚げたシャドークイーンは、ネイビーと言ってもよいくらいの青紫に。
うーん…食欲そそるわぁ…。

キッチンペーパーで余分な油を取ろうとすると、いくつか貼りついてきました。普通の男爵や新ジャガのときには、ここまでくっついてこなかったので、油のせいではないと思われます。

ちょっと良いお塩とドライバジルを振りかけ…

いよいよ実食!

「ふぅむ、何と言えば…しっとりねっとりといった食感ですなぁ」
「お味は、普通のジャガイモとさほど変わらず…ではないでしょうか?」

あぁっと?ここで物言いがつきました!

「夫がなかなか食卓に現れず、揚げてから時間が経ち冷めていました」
「そもそも、揚げるときの温度や揚げ時間が適当すぎたのでは?」
「だってキミ、揚げものするとき温度を計らないでしょ?」
「そんなん、目で見りゃ揚がったか揚がってないかくらいわかりますよ!」
「あの色でもそう言いきれるのかい?」
「ふんっ!固くなきゃいいじゃないのさ!」

只今の判定…行司軍配は、見た目のインパクトにくらべお味は普通(に美味しい)と出ましたが、芋を買ってから日にちが経ち、さらには調理技術不十分、揚げてからの時間の経過を鑑みて、後日仕切り直しといたします。

会場に舞い飛ぶ、無数の座布団。

シャドークイーンは、然るべき人が調理すれば、本来はもっと美しく美味なお芋であるはずと私は思います。

こんな悪条件のなかでも結構美味しうございました。と、女王の前に膝まづくロッタなのでした。


~end~


最後までお読みいただき、ありがとうございました🍀
シャドークイーンは、神秘的な美しい色のお芋でした🥔

前々回の記事にありがたきお知らせを賜りました。
読んでくださった方、本当にありがとうございました!☺️

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じわじわと喜びを噛みしめております。

また、前回の記事『ねむの木 ねむの葉 ねむの花』は、ピリカグランプリという賞に応募しております。
読んでいただけましたらうれしいです😊

他の方の応募作品、面白いお話、不思議なお話、泣けるお話と、いろいろ素敵なストーリーがたくさんありました!





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