双極性障害 理解するということ

うつ状態で作ったTwitterのアカウントでいろいろなメンタルの状態にある方と接して、人それぞれだったり、共通点があったりなのですが、とても不思議なのはうつ状態になっている方々の多くが、シャワーを浴びたり入浴したりがとてもおっくうに感じていたこと。毎日入るのが無理という方も結構いたと記憶しています。

私もそうでした。もう本当につらくて、一言でいうと超絶に面倒くさいんです。やりたくないことは日常生活の中でいろいろあったのですが、シャワーや入浴は取り立てで面倒でした。

私は状態が本当にひどいとき、自宅の浴室でさえパニック障害の発作が起きそうで、とてもつらい思いをしました。

湯船にお湯をためて、まずは3分間湯船につかろうというところから始めて2、3日それができるようになったら3分を5分にしてというように少しずつ時間を長くしてく練習をしました。

最初のうちは浴室でじっとしていられなくて、3分でさえ恐ろしく長く感じて、それでも何とか耐えました。徐々に徐々にでしたが、5分くらいなら湯船に入っていられるくらいまで訓練したのを覚えています。

精神的な病や障害は周りの人の理解が大事とよく言いますが、なんていうんでしょうか、理解を示すにもどこで習ったわけでもなく、戸惑って当然だと思います。

例えば今、中学生や高校生向けの保健体育の教科書を開いて「精神の病」というような項目があるでしょうか?

私の経験からすると、うつ状態やパニック障害などに悩む人たちの気持ちを健常な方が理解するのはまず無理なのではないか?と思ってっています。

「理解」といっても「気持ちや症状を理解する」というのはなかなか難しいことだということです。せめてできるのは察すること、そして嘘でもいいからわかっているようにしてあげることなのではないかと。

パニックの予期不安でバスにすら乗れなかった頃、ある人が「大丈夫だよ、何にも起こりはしないよ」と悪意なく励ましてくれたのを覚えています。とてもありがたくその言葉を受け取ったのですが、「やっぱり理解しがたいよな、こんな私の状態は」とも思ったものです。だって自分以外には実際何も起こらないのですから。私の中で起ころうとしていることはなかなか理解し難いのです。

私もパニック障害に苦しみ、今もくすぶっているのですが、同じような症状をお持ちの方の気持ちを100%理解してあげられるとは思いません。ただ、自分の経験と少しだけでも重ね合わせて歩み寄ることはできるのではないか?とは思います。

私は状態がひどいときに、ネットや通院時の様子などから知った精神疾患を抱える方たちの姿を父に話したことがあります。

「もう、考えることさえできず、一点を見つめてじーっとしていることしかできない人もいるんだとよ」と。

父は言いました「最悪だな」と。私も一人でいるときは彼のいう最悪な状態だったのだと思います。

私は父のひとことで氷つきましたが、ある人にとってはそれほどに精神的な病や障害は理解しがたいのだと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?