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『ぶっちゃけ高校教員何考えてんの?』 現役教員×現役高校生の座談会を開催しました!

Loohcs高等学院(以下、ルークス)と株式会社Unpackedさんの協働で、座談会を実施しました。その名も『ぶっちゃけ高校教員何考えてんの?』。さまざまな働き方をする現役教員3名と、現役高校生3名で、台本なし・本音オンリーのトークを繰り広げました。

当日は座談会の様子をオンラインで配信し、多くの高校生に観覧いただきました!

本記事は、実際に座談会に登壇したルークス教員・内野の目線から、どのようなトーク内容となったのかを少しだけ紹介いたします。

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(こちらは舞台裏の様子。Unpacked所属の高校生が配信作業を担当しています)

今回の座談会は、大きく三部構成で行われました。

第一部は、「高校教員、ぶっちゃけなんでなったの?先生の理想と現実」。このテーマを提案してくれたのは、座談会に登壇してくれた高校生の甘利さんです。
「正直言って、学校の先生で裏で生徒からものすごく悪口言われたりするじゃないですか。そんな風に言われてるって考えると、私は先生には絶対なりたくないって思うんです。そういう状況を押してまで、どうして先生たちは先生になったのかなって。」
たしかに教員であるわたし自身、中高生のころはよく友人と先生の悪口で盛り上がったものです。それでも先生になったのは、結局「しんどい」や「つらい」よりも、「やりがい」や「楽しい」が勝つからなんですよね。3名の教員からは、各々の動機が語られましたが、その点に関しては全員が共通しているように感じられました。
一方で、理想と現実という観点で言うと、しがらみも大きいという話になりました。最も印象的だったのは仮面をかぶって登壇してくれたK先生の話です。
「生徒指導の話で言うと、正直『そこまでやらなくていいんじゃないか』って思うこともたくさんありますよ。でも、これには裏の事情もあって、特に若い先生であればあるほど、生徒指導をしっかりしてないとベテランの先生に怒られたりするんです。だから結果的に、そういうお叱りによってどんどん厳しくなっていく先生というのはたくさんいます。」
“先生も先生に怒られることで厳しくなる”、若い先生ならではのぶっちゃけに、高校生たちは新鮮な驚きを感じているようでした。

第二部は、「高校生、ぶっちゃけ何聞きたい?」
高校生が実際に聞きたい質問を、その場で教員にぶつけてもらいました。
「先生同士の恋愛ってけっこうあるんですか?」という質問では、当たり前にたくさんあること、もっと言えば先生と生徒の恋愛もときには起こることが語られました。逆に、そのような誤解を生んでしまわないために、男の先生は特に女子生徒との関わりに慎重になっているという話もありました。
「女子生徒の身体には触れないようにかなり気を付けている」「男子教師と女子生徒の2人だけの面談では、面談室のドアを開けておくことが義務付けられている」「誤解を生まないように、あえて女子生徒に厳しく当たる先生さえいる」、木野先生・K先生のぶっちゃけに、高校生のみならずわたしも驚きを隠せませんでした(ルークスではとにかく教員・学生の距離が近しいので)。
「勉強する意味ってなんだと思いますか?」という質問も、非常に興味深いものでした。教員の答えはまさに三者三様で、教員たちがどのように「勉強」を捉えているかが露わになりました。わたし自身の回答としては、「世界をおもしろがるため」。この世界には、「知らなければおもしろがれないこと」がたくさんあります。何気なく見過ごしてしまうことも、あらゆる角度から知っておけば、あらゆるタイプの「おもしろがり方」を自分で選択できるようになるのです。
高校生たちが、三者三様の教員の回答を噛み締めるように聞いてくれたことが、教員としては非常に嬉しく、頼もしく感じました。

第三部は、「逆にぶっちゃけ、先生何が気になりますか?」。
先生から生徒への逆質問タイムです。
「どんな先生が好き・かっこいいと思いますか?」という問いには、「前に話したことを覚えていてくれる先生」など、具体的な話が出てきたことが教員としては印象深かったです。
また、「逆に生徒に個人的関心を抱かないようにこの10年ほどあえて“シャットダウン”してきた節があるので、生徒の何が気になるかと言われると難しいですね」と、“先生的処世術”の垣間見える意見も出されました。
「もっとこんな授業をしてほしい、など先生に要望はありますか?」という質問では、ルークスの学生から「みんなで何かに取り組むような機会を増やしたい」との意見をもらいました。たしかに、ルークスにおいてはいわゆるふつうの学校によくある体育祭や合唱コンなどはありません。「体育祭とかね、したいよね」と言うわたしの言葉に、すかさず「Unpackedとやりますか!?」と言ってくださった司会の小嶋さん。「え、やりたい!」とルークスから参加のきょうこ・みらいは大盛り上がり。新たな企画の種が生まれた一場面でした。

総じて、話が途切れるような場面は一切なく、あっという間に感じられるような充実した時間になりました。ここでは書ききれないような細かい「ぶっちゃけ」も数多く出され、時に笑いあり、時に深い感心ありの非常に濃い座談会となったように思います。

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また、実際に登壇した方々より感想・コメントをいただきました!

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私立の高校に通っている私は、今の状況が当たり前で変えようともしていなかったのですが、今回のイベントに登壇することで、自分で自分の居場所を変えてみる、ということがとても大切だということに気づきました。いつも同じような環境で、同じような人とばかりいた為、自分の考えも固定化していたのですが、今回のイベントを通して、他校の高校生や、普通の先生や不思議な先生たちと話していく中で自分の考え方がとても変わりました。
また、"勉強をする意味"というトークテーマの時に三者三様の答えが出て、とても面白かったのと同時に自分自身の勉強に対するモチベーションが高まりました。
勉強になり、楽しい一日でした。本当に貴重な機会をありがとうございました!

(高校2年生・甘利さん)

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一般の教員の方や学生の方とお話しする機会があまりないので、とても新鮮な時間でした。トークセッションという形で、皆さんと雑談のノリでわいわい話せてたのしかったです!
もう少し深く話したいところあったので、また次の機会にでも、、!
特に、一般の教員の生の声が聞けたのがよかったです。
また、大勢の前でお話する経験はなかなかできるものではないので、その点でもとても貴重でした。
この場をつくってくださったみなさんに感謝しかないです!
聞いてくださった方々もありがとうございました!!

(Loohcs高等学院3年生・みらい)

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こういった形で高校生とフラットに対話できるのはとても新鮮でした。また、彼女たちの芯を食った質問や考え方は非常に勉強になりました。将来彼らと一緒に社会を作っていけるのがとても楽しみです!!

(教員・木野先生)

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教員も実は生徒と同じ人間の1人なんです。ご覧いただけた方に、教員の人間らしさみたいなものを感じていただけたとすれば嬉しいです。

(教員・K先生)

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観覧いただいた高校生の事後アンケートでも、高い満足度をいただいた本企画。第二弾の開催も検討中ですので、今回聞き逃したけれど聞いてみたい!むしろ登壇してみたい!というみなさまは、次回イベントにご期待ください。

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(愉快な集合写真。ご登壇いただいたみなさま、ありがとうございました!)

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