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「AO入試で楽して受かる」とか考えてる受験生、危機感持った方がいい。その③

こんにちは。Loohcs志塾 渋谷本校舎長の佐々木です。

このシリーズも3回目となりましたね。
前回は「総合型選抜(以下AO)で有利になる人」の特徴について少々辛口でお話ししました。

「AOに向いていない私に救いはないんですか??」

という受験生の声が聞こえてきそうなので、今度は逆に「AOよりもむしろ一般入試の方が向いている人」について語っていきたいと思います。

前回のおさらい

AOで有利になる条件とは、ざっくりいうと

  1. 評定が高いほど有利(ただし、評定がいいだけでは受からない)

  2. 志望理由が具体的かつ大学学部とマッチしているほど有利

  3. 思考力・論述力が高いほど有利

  4. 面接の受け答えがうまいほど有利

であり、これらの条件を見やすことで、一般入試では手の届かない大学にAOで合格できるチャンスがある。

AOよりも一般に向いている人とは?

前回の最後にも書いたように「AOでも一般でも間違いなく苦労する人」というのももちろんいるわけですが、そこまでいくともはや努力と根性でどうにかするしかないので一旦置いておきましょう。
(「環境が劣悪すぎて頑張りたくても頑張れない問題」については、長くなるのでまた別の機会に触れようと思います)

一般入試に向いている人というのは、一言で言うと「ペーパーテストで安定して好成績を出せる人」です。それができたら苦労してねえだろいい加減にしろ

これだけだと面白くも何ともないので、ここから先は「AOに比べると一般のほうがまだ可能性がある人」の特徴について話したいと思います。
ざっくり挙げると以下のような人です。

  1. 学びたいことがはっきり決まっていない人

  2. 丸暗記が苦にならない人

  3. 高3夏休みの時点で活動実績がゼロの人(諸説あり)

  4. 文章が絶望的に書けない人(諸説あり)

  5. 会話が絶望的に苦手な人(諸説あり)

1.学びたいことがはっきり決まっていない人 について

そもそも志望理由を明確に説明できないとAOは絶対受からないので、その大学・学部にどうしても行きたい理由が見つからない場合、一般入試のほうがおすすめです。
(明確な理由がないのに受験するのもそれはそれでどうなの?という疑問は残りますが、世の中いろいろな事情があるかと思うので)

また、志望理由がはっきりしていても、「就活で有利だから」「モテたいから」みたいな本音をうまくオブラートに包めない人も、一般入試で合格を目指したほうが時間を有意義に使えるかと思います。(別に、AOにそういう動機があってはいけない、ということではありませんが、さすがに教授の前では隠しましょう)

2.丸暗記が苦にならない人 について

「今や大学入試も丸暗記だけでは受からないよ」と言われるかもしれませんが、特に難関私立の文系学部だと「アホみたいな広範囲の丸暗記が大前提」の入試問題はまだまだあります。丸暗記できることも一つの才能だと思って頑張りましょう。

ちなみにAOなら知識が不要かというと全然そんなことはありません。むしろ自分の志望する分野については教授と議論できるレベルの知識が必要です。さすがに教授を論破しろとは言いませんが「このテーマについては受験生の誰よりも俺は詳しいんだ」と胸を張って言える状態を目指しましょう。

3.高3夏休みの時点で活動実績がゼロの人(諸説あり) について

実のところ、AOは出願直前まで活動実績がゼロでも気合で乗り切ろうと思えば乗り切れます。ただし、ものすごい突貫工事で出願書類を仕上げることになるので覚悟はしておいてください。(そういう意味では、一夜漬けタイプの人とAOの相性はそこまで悪くないです)

突貫工事したくない人は、早めにコツコツ活動しておくか、割り切って一般入試を目指しましょう。当たり前ですがコツコツ型の人はAOでも一般でも基本的に有利です。そうなりたい人生だった。

4.文章が絶望的に書けない人(諸説あり) について

難関大学のAOでは出願書類にせよ小論文にせよ数百字〜数千字の文章を書くことが求められます。また、「字数が短いから簡単」かというとそうでもなく、むしろ情報を取捨選択して簡潔にまとめる高度なスキルが要求されます。
文章が苦手な人を鍛えて合格レベルの文章を書けるようにするのは、AO専門塾のノウハウをもってしても、数か月以上かけてやっとできることであり、まして「塾なし・自力で」となると、一般の方が確度が高いと言わざるを得ないのが実情です。
その点で文章を書くのが大嫌いな人はマークシートの入試のほうが向いているかもしれません。
ただし、論述力はコツを押さえて繰り返し鍛えることでかなり伸ばすことができます。文章が苦手だからと諦めてしまうと、せっかくのチャンスを逃してしまうことになります。ギリギリまで粘ってみてください。

5.会話が絶望的に苦手な人(諸説あり) について

この手の人はAOの面接で大苦戦することになります。
コミュニケーション能力を短期間で高めるのは非常に難しいことです。また、面接練習には話し相手が必要となるため、塾なしでの苦手克服は輪をかけて困難です。
とはいえ、文章力と同じく、面接の受け答えも塾である程度鍛えることはできます。例えば「想定問答を反復練習する」「自分の志望理由を講師に説明する」などの方法が有効です。
学部によっては、教授複数vs受験生1人での圧迫面接が行われることもあります。緊張で頭が真っ白になる人、口下手な自覚のある人は、AOを受ける場合、普段から自分の意見をはっきり伝えるトレーニングが必須です。
「会話は苦手だけど筆記試験なら得意」というタイプの人は、一般入試のほうがストレスは少ないかもしれません。
もっとも、入試では回避できても就活でいずれぶち当たる壁ではあるため、早い段階で克服しておいて損はないでしょう。

結局は気持ち次第?

以上のように、さまざまな有利/不利なポイントはあるものの、「どうしてもAOで受験したい」という人は、志望理由さえしっかり設定できれば気合でどうにかできることのほうが実は多いです。
逆に、「模試で志望校A~B判定、大学学部にあまりこだわりがなく、あくせく頑張らずそこそこのところに行ければ満足」という人は、コスパだけで見たら一般入試のほうがいいかもしれませんね。あるいは、人によっては大学附属校で内部進学という手もあるかと思います。

「大学入試で頑張って自分の人生を変えたい」という思いが強い人は、きっとAOでチャンスをものにするでしょう。

私たちLoohcsは、その可能性に賭けています。

[今回の記事担当]佐々木 雄大
1994年生まれ。岩手県出身。東京大学教育学部卒。自身の受験をきっかけに、既存の大学入試制度や画一的な学校教育に疑問を抱く。アクセンチュア株式会社で2年勤めた後、Loohcsにジョイン。高等学院教員を経て現在は塾事業部で直営校統括・渋谷本校校舎長・事務局を兼任中。

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