世の中にはもっと頑張ってる人がいるんだから
このフレーズを聞くと、その場で自爆してやりたくなります。
「世の中にはもっと頑張ってる人がいるんだから」
「だからお前も頑張れ!」といわれたら、もっと頑張ってる人・苦労してる人はいるんでしょうけど俺は俺で頑張ってんだもんよ、と内心思いつつ口を尖らせることしかできません。
[自分より頑張ってる人]で全人類を対象に検索をかけたなら絶対にヒット数はゼロにならないから、極論でありながらも正論なので言い返せない。
「世の中にはもっと頑張ってる人がいるんだから、私はもっと頑張らないと」
こうやって自分自身に言い聞かせてるような人に出会ったら、とにかく酸っぱい顔しかできません。
間違ったことは言ってないし、むしろ頑張り屋さんの鑑のような考え方。そこに異なった考えを唱えようものなら怠慢な人間だと思われてしまう「攻撃するとダメージをはね返すスキル」まで備えています。
頑張る以外のやり方だって、頑張らない大切さだってあると思うんだけどね。
腑に落ちないねぇ。
自分は、完全に能力以上の頑張りを求められることはもれなく「因果的嫌がらせ」だと思ってます。
しかしながら、日常あらゆる場面で自分の能力以上のことを求められる方が多い。
ここ数ヶ月間、私は人生史上で最も必死になっています。これ本当。
このグラフ、今年6月以降に何かが爆増しているのがお分かりでしょうか。
歩数です。
めちゃめちゃ動いてます。
めちゃめちゃ動いてます。って証拠になるデータが勤務時間か歩数ぐらいしかないのが怖い。
能力以上の仕事に必死に食らいつきながらなんとか乗りこなす日々です。
慣れない作業、知らない用語、わからないことがわからない状態。
自ら業界を選んで入ったので、そうなることもある程度はわかってました。でも実際、ある程度わかってるつもりでしかなかった。本当にわからないことだらけ。
「ドン」と「カッ」を知らないまま、しかもバチ無しでやらされる太鼓の達人のようなものです。
太鼓の達人を一切知らない人、急に芋とか風船のマーク流れてきたらパニックだろうな。
先月にはプレッシャーと疲れで、気付いたら体調が悪くなってて気力も体力も一度底をついてしまいました。
明日への緊張が常に続いていて、睡眠中にずっと歯を噛みしめていたようで朝起きると「ジャリッ」とした感覚があり、下の歯が少し欠けてました。マジ?夢?歯の妖精の仕業?
家を出て、働いて、帰って風呂に入って飯を食い、寝て。体感的には自分の周りを景色や出来事が高速回転してる感じ。
へとへとに疲れる目まぐるしさの中、明日の仕事は上手くできるかなぁ…などと不安に感じながら眠る。
※イメージ
とにかく強迫的に人一倍頑張らないといけないという気持ちがずっとあって、(環境に慣れることや基礎を身につけることが大事なのに)なぜか頑張ることが目標にすり替わっていて、それはそれは疲労困憊。
遠回しの自分頑張ってますアピールになってしまうのはイヤだから素直にいうと、メガゴリクソがんばった。
エナジードリンクが800本作れるくらいのエナジーを身体中から絞り出した。
でも基本的にだらけた人間なので頑張りリミット(”頑張る”という行為に対しての限界値)はかなり低め。常人が100なら私は45くらい。
先週は10連勤で、9時から22時までの日が数日間ありました。もうボロボロです。
作業に焦って結構な火傷も負ってしまった。傷口がピュレグミの断面みたいになってる。
大きい火傷はケン○ッキーフ○イドチ○ンでバイトしてた頃に300℃超えの油にズボッと腕を突っ込んだとき以来。労災ちゃう?
「大学の同期は今頃どうしてるんやろ…頑張ってるんかな……」などと思いを馳せながら働きました。
他人の頑張りの度合いは長期スパンの密着取材でもしないと知りようがないんですけどね。
結局、自分も「もっと頑張ってる(であろう)人」を想像して自分を納得させようとしてるから、ある意味これは呪いなのかも。
頑張らないことを頑張るだとか、無理をしない範囲で頑張るだとか、言葉では簡単に言い表わせてもこれが実は一番難しい。
頑張りを評価してくれる人はいても、頑張りをセーブしてくれる人はいない。
だから行き過ぎに気付くためにもカナリアを頭の中に飼ってなきゃいけない。
みんなもカナリアを飼おう。
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