マガジン

  • 日記帳

    日記の集まり。

  • 何回も読み直したいnoteの段

    複数回読みたいと感じたnoteの数々。

最近の記事

主に先々月の旅行記

これまで48kgを自動的に維持していた肉体を失い、ここ数年は54kgを軸に±1kgで日々前後している。滅びへ向かっているのに身体は重くなる。 デスクワーカーあるあるの悩みを実感するようになってきた。意識的に立ち歩かないと聞こえてくるエコノミー症候群の足音、目の酷使により脅かされる視力。切って、削って、粉にする身。 今日の充足率と明日のパフォーマンスを天秤にかけて、結局23時にはベッドに入る。就寝まで1時間はかかる見込みで眠る態勢に入る。 生きていながらにして状態は死体へ

    • 虚無のコンビニ、虚無ビニあるいは虚ンビニ

      じゃりじゃりのクリームが入った丸いパンと、じゃりじゃりのクリームが挟まった細いパンを食べた。 お昼は会社を出て、半径500m圏内を歩く。 オフィスの居心地が悪いということはなく、そうしなければいけない理由も特にない。ただ外に出て歩く。 都市部なので、あらゆるお店が所狭しと並ぶ。コンビニは5歩進むごとにあるし、ファミマとローソンとセブイレがローテーションを組んで連なっている。高級外車の販売店だってある。高級外車の販売店の裏には、デイリーヤマザキがある。 一日の半分以上はパ

      • 大人びろ、大人たれ

        一貫性なくだましだましやってきて、同世代の人より立派な面も甲斐性もない。家庭を持ったり、クリエイティブな仕事をしたり、みんな何かを成し遂げる過程にいるっぽい。 世間的に望ましいとされる人生のやり方なんか興味ないぜ……と、スカしたスタンスで構えてたはずなのに。 思っていたより自分が慎ましさよりも立身出世を重視していると認識してから、バランスを崩し始めている。 そんなどうしようもない物憂いも、夕方の商店街に流れる「選挙、選挙、選挙っきょ〜♪」と歌う投票啓発ソングの音量にかき

        • Ginger Root:来日ライブとアマイワナ

          ライブレポートではなく(音楽サイトのキュレーターみたいな風体の人がたくさんいた。であれば、凡百の私が出る幕はないため)、単なる備忘録として、余韻のあるうちに言語化しておきたい。 そして少しでも、この高ぶりを分かち合えるリスナーが増えてくれればいいなと思う。 「Ginger Root 何者?」という声については、下記noteでめちゃめちゃ詳しく取り上げられている。Wikipedia以上に詳しいとても良い記事なので、ぜひ一読願いたい。 いま最高に聴いてみてほしい曲のアーティ

        主に先々月の旅行記

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          15本

        記事

          言わんのばか

          下書きの在庫一斉処分市。 あるいは、一旦飲み込んで言わなかった事柄の色々。どのくらい前の下書きだったかが露呈してしまう数々。 長ければ長いほど誰も見ないので、長ければ長いほど誰も見ないことを逆手に取って、言いたいことをいいだけ安置から飛ばす。 「変わっちまったな」と異言語化する関係社会人になっても長めの夏休みというものにありつけたため、大学時代の友達を「久々に会わねぇか」と誘ってみた。 しかし、「お盆はフルタイムでパチンコに行くから忙しい」と言われたので予定は不成立。

          言わんのばか

          秋の山登り&レッツ調査隊

          また山に来た。 年に数回、秋か春先には山登りをしている。これはもう立派な趣味としてもいいのではないだろうか。インドア人間のアウトドア趣味として。 前回の山登りnoteから早くも一年以上経ってる。 ただ、今回はレジャー的な登山とはちょっと違っている。祖母が所有する山の見回りで訪れたのだ。部分的に業者へ管理を依頼しているが、それも木を伐採して間引いたり、年に一度土地を点検してもらうのみに留まっている。 どうしようもなく田舎の山だが、誰かが維持しなければ何かしら問題が起こる。

          秋の山登り&レッツ調査隊

          最新にして最高の、いつもの奇奇怪怪

          【はじめの語釈】『奇奇怪怪明解事典』●音楽家 玉置周啓(MONO NO AWARE/MIZ)とラッパーTaiTan(Dos Monos)によるPodcast。 日々を薄く支配する言葉の謎や、カルチャー、怪奇現象を強引に面白がる。モラトリアムを漂う耳の旅。TBSラジオで脳盗🧠という番組もはじまった。 『品品(PIN PIN)』●奇奇怪怪明解事典のアニメ化企画。 King Gnuの常田大希が主宰するPERIMETRONやmillenium paradeで、作品の3DCGクリエー

          最新にして最高の、いつもの奇奇怪怪

          『タローマンまつり』の謎、『展覧会 岡本太郎』の熱

          展覧会 岡本太郎とタローマンまつりへ行ってきました。 週末に週末らしいことをするのは久しぶりで、前日は全然寝付けなかった。事前情報によると、開館前から行列ができているらしい。寝不足気味ながら朝一番で家を出て大阪中之島美術館へ向かった。 車を飛ばして1時間半、人があらゆる方向から中之島美術館へとやってくる。鈍く光りながら黒色が位置するさまは、さながら人々を引き寄る巨大磁石だった。 巨大磁石の中は、交差する長いエスカレーターの線が架かっており機械的鳴動が感じられる。高い天井

          『タローマンまつり』の謎、『展覧会 岡本太郎』の熱

          都会のキモさを愛せ

          地面から生ゴミの臭いが沸き立っている。 朝の道頓堀には人馴れした鳩がたむろしていて、この鳩が夜になるとキャッチの兄ちゃんに変身するのだ。これが事実か疑わしいなら数えてみるといい。結果、鳩の数とキャッチの兄ちゃんの数はぴったり同じことを知るであろうから。 午前八時はおじいさんが商店街の通りを、地面お掃除マシンと呼ぶにふさわしい大仰な機械で磨いている。いつもありがとう、と磨かれたばかりの部分を避けて歩く。かすかに濡れた犬の香りがする。 その道の地続きにはパツキンの女がいた。

          都会のキモさを愛せ

          見得を切る現代マネキン思考

          見得を切りたかった頃 ポーズだけで実践しない人間にはなりたくなくて、小難しい本をとにかく大量に読む時期がありました。 文学青年的なイメージを周囲には期待されていた(ような気がしていた)ので、そこに寄せようと、とにかく本を読んだ。 周囲に持たれているであろう印象にに沿ってキャラクターを強化することで自らを印象通りの存在にしようとしていた。 なんというか、これはよく考えるとナルシシズム極致の行動といった感じがしてキモいな。あらためて当時のスタンスを考えると動悸・息切れ・震え

          見得を切る現代マネキン思考

          CBD飲料を懐疑的立場から飲んでみる

          いつもの帰り道、市民文化会館近くにある自動販売機でそれを見つけた。 小学生の頃から親しんでいたチェリオの自動販売機に見たこともない商品が入っている。それは「新商品!」と書かれたPOPと並び2ボタン分の空間を占有しており、一目で絶賛売り出し中であることがわかった。 お値段は500円。自販機で500円かぁ〜。誰も欲しがらないストラップとか売ってるのは見たことあるけど、缶1本500円はお初にお目にかかる。 しかも、あのチェリオという自販機界の百均ともいえる土壌でその値段。

          CBD飲料を懐疑的立場から飲んでみる

          しゃべりだしたからかえってくるのわかったわ

          お腹を押すと話す、よくあるチープな海外のおもちゃの話です。それが家にやってきたのはもう5〜6年前のことで、おそらく妹が何かの景品でもらってきたんだという記憶があります。 それには話すパターンと順番があって、最初に「How Do You Do?」と話して、またお腹を押すとその度に「オォー」「ホォ?」「オォ!」といった感嘆の声をあげます。 その後、『Oh, My Darling Clementine』を単語で区切って歌うのです。簡単に説明すると、お腹を一度押すと「Oh」、間を

          しゃべりだしたからかえってくるのわかったわ

          散漫な暮らし

          マスクをずっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっとしてるから、帰り道の不意に出した鼻に入る空気が鋭く、懐かしいような新鮮なような感覚になる。 「大阪にもこんなところあったんですね」とローカル局のテレビ番組でも毎回そう言われる土地。こんなにも地元の夜の外気は澄んでいたか。 静かな夜道にひとり、マスクから鼻を出したり引っ込めたりしている男。 私事ではご

          散漫な暮らし

          緩慢な暮らし

          無料PCR検査センター、大阪の中心部であちこちに乱立していて、いただきストリートみたいになっている。一マス先にまたある状態。 くすんだ地下街に白い空間が穴のように開いていて、アルバイトの大学生っぽい人たちは白衣を着て、気だるげに受付で座っていた。時給は良さそう。 部屋の温度がほんの少し高くなったことで、春の予感がしている。はじまりの季節とその温度に紐づけられた寂しさや物悲しさ、アンニュイな空気に締め付けられながら高鳴る胸。それが春。 残念なことに、そういう「これから先で

          緩慢な暮らし

          煩雑な暮らし

          消費期限切れの菓子パン(フレンチトースト)を食べた。お腹が痛い。時間差攻撃。遅効性の毒。危ない菓子。体調をかけた賭け。 こういうことをよくやる。今のところ消費期限切れのものを食べて腹を壊さなかったことの方が多いので、勝率で言えば68%ぐらい。 死ぬほど冷や汗が出て、腸がねじ切れるように痛い。痛すぎて吐き気までやってくる。そのレベルだけど、そのレベルで済んでいるのがまだ幸運な方なのかもしれない。 はるか昔の納豆や生焼けの唐揚げとかも食べるので。 無頓着というか貧乏性とい

          煩雑な暮らし

          『双子の黒子』

          『身の周りで起きた不思議なことってありますか?』  私には、双子の弟がいましてね。  それはもう瓜二つでしてね、両親でも見分けがつかないほどでした。  そんな私たちの両親が事故で他界しましてね。私たちを引き取った親戚は、私と弟を全寮制の高校に入学させたんです。  弟とは寮の部屋は別になりました。初めは学校でも寮でも部屋に戻るまで四六時中ずっと一緒だったんですが、学校生活にも慣れてしばらく経つとお互い別々に行動するようになったんですよ。  一年ほど経った頃でしたか、その日は

          『双子の黒子』