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秋の山登り&レッツ調査隊


また山に来た。
年に数回、秋か春先には山登りをしている。これはもう立派な趣味としてもいいのではないだろうか。インドア人間のアウトドア趣味として。


前回の山登りnoteから早くも一年以上経ってる。


ただ、今回はレジャー的な登山とはちょっと違っている。祖母が所有する山の見回りで訪れたのだ。部分的に業者へ管理を依頼しているが、それも木を伐採して間引いたり、年に一度土地を点検してもらうのみに留まっている。

どうしようもなく田舎の山だが、誰かが維持しなければ何かしら問題が起こる。3~4年前も猪やハクビシンが山を降りてきて、麓の畑を荒らすことがあった。後に業者の調査で、山中の広範囲に渡って土砂崩れが起こっており、それにより餌場や住処を失った影響だとわかった。

自分が山に来たのも、そのような事態を予防するための見回り確認。人が入って管理をすることで自然と人間社会の間を取り持つ。

しかし、実はもう一つ頼まれ事があった。
ここ最近、夜中に山の方から木が折れて倒れる音や地鳴りがよく聞こえるのだという。近隣の人からも似たような話が祖母のもとにあり、なるべく安上がりな方法で調べるため白羽の矢が立ったのが私だ。


夜な夜な不法侵入をして山を荒らす不埒な奴なら証拠に収められればいいし、 動物なら最終的には獣害対策で猟友会に頼むから、と。そう話す祖母に費用でいくらか渡され、私はそのお金でトレイルカメラを数台購入した。

屋外用の監視カメラのことで、 野生動物のモニタリングなどに使われる。海外通販で2000円以下の破格。こいつを複数台買って、浮いた資金はポケットにしまった。機材導入なんて、これはもはやナショナル・ジオグラフィックだ。

そんなこんなで当日、準備を万全に山へ入る。
まだ何度か来ているだけあってギリギリ迷うことはないが、土地勘がなければ絶望的だろう。夜になれば視界はゼロ。こんな中を怪我せず歩くには、かなり強い懐中電灯や照明が必要になる。


10分で息が上がってきた。整備されてるっぽいところと、 全く手つかずのところが2:8ぐらい。登山客用の山とは表情が全然違う。
スタートから厳しい。険しい。休憩用のベンチなども当然ない。そこら辺にへたり込んで都度ひと呼吸おいてを何度か繰り返す。

スニッカーズの代わりに買ってきた一本満足バーをかじって雰囲気を出す。形から入りたがるタイプ。

20〜30分過ぎた地点で最初の観測スポットを決めることにした。トレイルカメラは事前にセッティングしてきたので、適当な木にくくり付けて電源を入れる。

モーションセンサー機能で目立った動きを検知した時にだけ録画される。しかも暗視モードも搭載。さらに1080p画質。「安かろう悪かろう」を覚悟していたが、値段の割にはかなり充実している。これで不法侵入者も野生動物もビッグフットもバッチリ押さえられる。


またしばらく進むが、岩や木の根に足元をすくわれる。滑落してしまう恐怖感もあって足に余計な力が入る。ふくらはぎから太ももにかけてパンパンになってきた。もうドキュメンタリー映画が2本作れる。これは。

しかも律儀に一眼レフまで持ってきたから、これが道中めちゃめちゃ重く感じるようになってきて半ベソをかいていた。



太陽光が木々でさえぎられていると昼間でも薄暗い。
そして中腹あたりまできて気付いたが今回は別に頂上を目指す必要はない。普通の登山のノリで自動的に頂上を目指していたが、本来の目的は見回りとカメラの設置だ。

だからもうええよねとすっかり登頂をメインミッションから排除した私は、残りのトレイルカメラを設置して、多分7合目あたりまで来ていたと思うが、さっさと下山することにした。明日もまた回収に来なきゃいかんのだし。




ダイジェストでお送りします。


無事に下山した私は、祖母宅で一泊した。ちょっと狭めの風呂に入り、食べ切れない量の晩ごはんを用意され、お腹も足もパンパンの状態で就寝した。






翌日、昨日行った道のりをたどるようにしてカメラを回収して回った。これだけ聞くと楽な感じがするが、2日連続の山登りは体力の限界を手に取るように感じることができる。スタミナの底が見えてくる感じ。

ゼェハァ言いながら、途中若干迷いそうになりつつ回収して、またその付近も道中も変わった様子はなく、昨日よりもスピーディーに山を降りた。
カメラをくくり付けた木の周りに印をつけておいて本当によかった。この手間を省いてたら半分は見失ってた。

下山後、祖母に特に荒らされてるような感じはなかったことを伝えた。録画データはPCに接続して確認する必要があったため、一旦持ち帰って確認することにした。






以下、録画データのスクリーンショット。

デカすぎるクモ到来

暗視モードではないので、まだ日が落ちていない時間だと思う。パーの手よりデカいオンカメの虫を視聴するのはあまりいい気分ではない。


何も映ってなかった

20秒ほど録画データが残っていたが、これは不発。センサーの誤作動かも。


シカのケツをバッチリ撮影

最初の撮れ高はシカでした。手前から奥の方へ歩いていく姿を捉えた。これぞナショナル・ジオグラフィックだ。


大胆不敵にくつろぐシカ

意外とシカが多い。自分の目線くらいの所に設置したのもあってか、体高が低い動物は検知しづらかったのかもしれない。

今回はこれといって決定的証拠や収穫はなかったが、実際に山で動物が暮らしているんだという実感は得られた。思ってた以上に安物のカメラが活躍してくれたのでよかった。

自然ってすごいぞ。







 
 

以下、録画データのダイジェスト。

シカの後ろ姿
不明
不明
猫の手?
コウモリ?
大きいシカ?
サル?









ミミズク?




人?















 




 





※追記(2022/10/25)
トレイルカメラが設置した数と回収した数で合わないことに気づいた。一台増えてる。





以下は、その一台に記録されていたデータ。






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