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山登りレポ

山だ〜〜〜〜〜!!!

でも都会っ子じゃないからこんな風景も「地元」の範疇〜〜〜!!!

ともあれ山だ〜〜〜〜〜!!!!!!


インドア成分98%で構成されている私、レジャーやキャンプなどは大苦手。しかし、そんな人間にもアウトドア成分を補給する必要がある。自然や外の空気とふれあう必要が。

一年に一度くらいの頻度で突発的に山に登る。

たった2%不足したアウトドア成分を補給することで、私自身が「キャンプしたい」「野外でBBQしたい」などと言い出さないように、割と長い期間に渡って内なるアウトドアマンを黙らせておくために登るのだ。


一日だけ休みで予定もなかったので突発的に登山をすることにした。バスに揺られて30分ほどで着く、標高1000mに満たない山だ。高さを求めるなら他にあるのだけれど、ここは頂上の眺めがとにかく良い。視界を邪魔するものがなく、時期によるが人も少なめ。

目的地のバス停で降りて歩くと登山口がある。すぐ近くにはトイレや休憩所のような古めかしい商店があり、そこで山に入る準備を整える。

山に立ち入ってから5分もしないうちに『山感』がみるみる濃くなっていく。土は湿っていてやや柔く、地面には岩や木の根が埋まっていたり転がっていたりする。

初めて登ったのは高校時代にあった耐寒登山と呼ばれる行事だった。真冬に山登りして「寒さ耐性◎」のスキルを会得しよう、というもの。冬は雪や凍結ですべって危ないから、靴に鉄製のトゲみたいなやつを装備して登った記憶がある。

後半それが重くて外したら5~6回すべってこけた青春の思い出。

こういう景色が続く。木々が穴の空いた傘のようにして日を遮る。

登り進めると薄暗くなっていく。午前中でもこうなのに、もし夜に山に入ったら間違いなくヤバイ。遭難するなら山奥じゃなくてビーチのある無人島がいいな。

ビーチのある無人島を所望する。

歩いているとたまに自分の足音以外の物音が聞こえる。他の登山客かと思って振り向くが人影はない。明らかに鳥や小動物ではないサイズの動物が立てる音がたまにする。アイルーとかじゃなくて、ピポサルぐらいの大きさの動物が動く音。

薄暗さもあいまってそういうのが超怖いのよ。

山で肝試しは絶対にやるべきではない。自殺行為だから。

ベンチで休憩。

ベンチに割り当てられた番号によって、「まだここは最序盤」であると知らされる。今って何合目?

距離の面で甘い考えは捨てなければいけない。道路の100mと山の100mは全くの別物。マンションでも団地でも構わないが、最上階まで階段を上ってみてほしい。大した距離じゃないのにめちゃめちゃ疲れる。それと同じ。

そもそも標高は登山ルート自体の距離ではない。

そりゃそう。

上っているはずなのに下っているところがあったり、安全に進むにはかなり回り道をしなければならない場合もある。

本当に陽の光が入らない場所もある。暗すぎ。

鉄塔が見えた。

この鉄塔は「頂上まであともう少し」の目安になっている。

接近した。

山に突き刺さるようにとび出た人工物。
怪獣みたいだ、変形しそうだ、スタンド使いが暮らしてそうだ、などと思い描く。高くてデカいものはロマンがありますわね。タワーが好きなのかもしれない。

真下に来た。

宇宙人と交信できそう。

相当高くまできた。頂上まであとわずか。

心地よい風が吹いている。

山は寒いイメージがあるが、春先のこの時季でも登ってるとめちゃくちゃ暑い。意外と穏やかな風が山頂には流れていて、ベンチに座って涼む。防御力としての服装は必要かもしれないが、防寒としての厚着は必要ないわこりゃ。

すごく遠くまで見える。自宅まで見えちゃう。

もっと空気が澄んでいると海まで見える。

お昼ご飯を食べた。来る前にローソンで買った「サンドイッチとかの冷蔵棚にあるちょっといいパン」を食べた。ほうじ茶を飲んだ。色気も風情も何もないわね。おむすびくらい作ってきなさいよ、まったく。と罵られても仕方がないレベル。



予定していたバスの時間が迫ってきた。これを一本逃すと2時間弱は待たなければならない。上りはスタミナ勝負だったが下りは楽チンだし、と考えて少しペースを速めることにした。

するとどうだろう、上りとは比べ物にならないくらい足取りは軽快だ。速度も乗ってきた。この調子で下山すれば帰りのバスには余裕で間に合う。

なんとも軽やかだ。スピードもみるみる上がる。山林を疾走する。飛び石を渡るように一歩一歩が大ジャンプかのごとく足は地面の木の根や石を避けて宙を駆ける……

宙を……駆ける…………いや、浮いてね?


ちょっ

ちょちょちょっっっ!!!止まれなっっっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

(シャッターが勝手に押ささって撮れてた臨場感あふれる一枚)


私が自負する健脚はまるで言う事を聞かなくなり、容赦なく斜面を加速していく。すぐ40~50cm左は転げ落ちたら二度と復帰できない天然のボルダリングウォールだ。

「転ばないためには身体を前に送れ」とバキで読んだような知識で急斜面をほとんど落っこちながら奇跡的に転ばずに下山した。

途中で登山客に出くわさなかったのは幸か不幸か、ものすごい勢いで荒々しく駆けてくるさまに驚いて二次災害が起こらなかったのは幸としか言いようがない。ブレーキをかける・足で踏ん張る力が入らないと非常に危険な目にあうので、十分な休息をこまめに挟みながら急がず下山しましょう。


ちなみにニコンのちょっとゴツめのカメラをさげながらだったのですが、疲れてくると普通に邪魔に感じてしまった。それでも諦めずにシャッターを切りまくったおかげで写真素材が豊富です。

フォーカスとかF値とかISOとかよくわからん何かを、実践的に学習しながらだったので山を下った後の方がいい写真撮れてるっていうね。

次は何山に行こうかしら。






おまけ

キリンっぽい木

失われた地図

自然を大切にしましょう

石ころが複数置かれてる切り株がいくつもあって、何かのサインや暗示なのかと深読みしてしまってちょっとビビった




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