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long▸tones / ろんぐ▸とーんず
2023年4月22日 18:49
大江健三郎初期の短編を四つ読んだ。『奇妙な仕事』『死者の奢り』『他人の足』『飼育』とにかく描写が凄まじかった。日本語がとにかく独特で難しい。この筆力は、現代作家では確かに誰も及ぶべくもないと、感じる。最近は読みやすい現代小説ばかり読んでいたせいか、日本語の判読に、酷く、手こずってしまった。つい何度も何度も同じ箇所を読み直していた。文意を理解するまでに時間がかか
2023年4月15日 14:01
人間の毒を煮詰めたスープのような小説。清らかな人間、一人も出てこないのか!と一人でツッコんでしまった。目の前の人の心をすべて読みとってしまうお手伝いさんの七瀬が、8つの家を転々として移り住む連作短編小説。相手の心をのぞくことができるテレパス(精神観応能力者)なら、良い面、悪い面両方のぞけて、人間の繊細さを活写できたはずなのに…イヤミスに近い読後感だった。テレパスが実は主人公の気