見出し画像

ネガティブな転職理由は言ってはいけない?/自分があまり賛成できない常識について書く

こんにちは、ナガセヤスユキです。
#1か月書くチャレンジ 19日目、今回のテーマは「自分があまり賛成できない常識」です。常識に異を唱えてみましょうね。

たまにはキャリアコンサルタントらしい内容で書いてみようかなと。面接における「転職理由」の伝え方に関する常識?について書いてみます。

(あんまりうまくまとまってません。すみません!)

転職理由のまとめ方、みんな悩んでる

日頃、転職に関する相談を受けていく中で、割と多く触れるトピックが「転職理由」をどうまとめたら良いのか、どう伝えたら良いのかというものです。

「残業が多くてしんどかったのでやめたんですけど、それをそのまま言ったらだめですよね」とか、「上司のパワハラがすごくて嫌になってやめたんですけど、これって言っても良いんですか?」とか。

具体的に選考を見据えた段階に差し掛かり、応募書類の準備や、面接対策を始めていく段階でお話しいただくことが多い悩みですね。

実際、どこまで言うべきなのか、言ってはいけないタブーはあるのか…情報がWebを中心にたくさん入手できるこの社会だからこそ、かえって混乱を生んでしまっているような気がします。

ポジティブなことだけ伝えるべき?

転職理由をネガティブなことで語ってはいけない」というフレーズが、特に若年層の転職者の間では定説となっているように感じています。

「ネガティブなこと」としてよく相談者から挙げられるのは、給与への不満、休みの少なさ、人間関係、体調不良などなど。逆に「ポジティブなこと」としてよく挙げられるのは、キャリアアップのため、経験を積んで成長したいから、といったところ。

前者のような内容…つまり「ネガティブなこと」は「言ってはいけない」という常識が成立しているようなんですよね。

これを否定するわけではないのですが、個人的には、この常識にあまり賛成できません。

大手転職エージェントが発信するセオリー

転職を考えたら、まず転職支援サービスに登録して、求人情報を探す」という流れが一般的になっているため、転職エージェントやその他の転職支援サービスは、転職に関するセオリーを発信していることが多いですよね。

もしかしたらそのあたりからの情報を拾っているのかなと思って、すこーしだけ調べてみました。

転職理由 伝え方」でGoogle検索し、上位に表示された記事を読み、伝え方のポイントとして記載されている内容を確認、引用したものが以下の3点です。

転職理由を「本音」で語ると、ネガティブな内容や条件面に偏った話になってしまうこともあります。ネガティブな理由はポジティブに変換しましょう。「不満を解消する」のではなく、「転職によって実現したいこと」を考えると、ポジティブなワードが浮かんできます。
また、転職理由と志望動機に矛盾が生じないようにしておくことも大切です。「○○ができないから転職を決意した」→「○○ができる御社を志望した」というように、「○○」に一貫性を持たせてください。 転職理由と志望動機が一貫していると、志望動機の説得力が高まります。

【転職理由の例文まとめ】転職理由が思いつかない場合はどうしたらいい?
(リクルートエージェント)

書き出した転職理由がネガティブな内容である場合もあるでしょう。しかし、面接の場でネガティブなまま伝えてしまうと、人事担当者によい評価を持ってもらえないこともあります。
そこで、なぜ前職から転職したいのかという退職理由を、できる限りポジティブな内容に言い換えるようにしましょう。

【例文あり】面接で転職理由(退職理由)を質問されたら?正しい答え方を解説
(マイナビAGENT)

転職理由(退職理由)を答えるときの5つのポイント
ポイント1. うその転職理由を作らない
ポイント2. 言わないことを決めておく
ポイント3. キャリアプラン・働く目的との一貫性を持たせる
ポイント4. 不満・愚痴だけに終始せず、状況と行動を具体的に説明する
ポイント5. 前向きな姿勢と熱意を表現する

面接で転職理由(退職理由)を質問されたときの正しい答え方と回答例文
(doda)

どれも全体を読み込むと、書かれている内容自体はそんなに大きく変わらないかな?…という印象を受けます。

もちろん、書き手の個性によって情報量や伝え方は異なってきていますが、転職理由と志望動機の一貫性が重要である点は共通していますよね。

そして、「ネガティブな理由はポジティブに変換する」ことがよく言われているのも見て取れるかと思います。

dodaの記事はやや毛色が異なり、『自分の理想とするキャリアプラン・働く目的を実現するために最適ではなかった事柄』として考えることによって、転職理由は自然と前向きになるという書き方でしたが、最終的には前向き(ポジティブ)な理由を伝えるべき、というようにも読めます。

こういった情報が、転職を検討している人に流入していき、その人の中で「転職に関する常識」をつくっていくのかな、と思います。

曲解してはいないか、考えてみる

念のため再確認しておくと、私は上記の記事に対して反対意見を表明したくて書いているわけではありません。むしろ、特にdodaの記事などは非常に良い考え方、整理の仕方だと思っています

私が抱いている違和感は、「ネガティブな理由はポジティブに変換する」=「ネガティブな理由は(決して)言ってはいけない」という捉え方に対するものです。この捉え方をする人が多いように感じていまして。

そこから「転職理由をネガティブなことで語ってはいけない」という常識に派生しているとすれば、その部分には賛成できない…という考えが、この文章の趣旨となります。

ネガティブなことも伝えて良いのでは?

転職理由を伝えるときは、ネガティブなことも伝えていいんじゃないか、と私は思っています。

もちろん、前職の愚痴や悪口を言ったり、自分は被害者だというスタンスだけで話したりするのは良くないですよ。それは単に他責思考を吐露しているだけであって、「転職理由」を語るに至っていませんので。

ネガティブ要素をゼロにして、ポジティブ要素に変換するのではなく、ある程度は織り交ぜて話すべきではないか、という考えです。

転職(退職)する場合、ネガティブなことは必ずある

そう考える理由は大きく分けて2つあるのですが、まず1つは、転職(退職)というアクションを起こす背景には、必ず何かしらのネガティブなことがある、という仮定です。

給与が少ない、仕事に飽きた、人間関係が上手くいっていない、通勤に時間がかかる、などなど。

日本の正社員のおよそ4~6割は転職を経験している時代です。一次評価者となることの多い人事担当者も、採用に関する裁量権のある管理者も、転職活動を経験している可能性は高いのではないでしょうか。(そしてその可能性は、今後さらに高まります)

そう考えると、転職というアクションの背景には大小さまざまなネガティブ要素があることは、企業側も承知の上と考えるのが自然です。でしたら、正直に話してもらう方が(評価者にとっても)良いのではないかと。

本音を伏せることは良いことか?

もう1つの理由は、ある意味かなり正直な転職理由(ネガティブ要素)を伏せることには、少しばかりリスクがある、という仮定です。

これは非常に感覚的な話なんですが、「何か隠しているな」と感じる人を信頼するの、難しくないですか?

先述した、転職の背景には何かしらネガティブ要素があるという仮定に基づくと、ネガティブなことを一切語らない場合、「何か事件を起こしてしまったのか?」という邪推もできてしまうと思うんですね。レジからお金盗んだとか、大ハラスメントをしでかしたとか…そういった類の。

妄想的な色は否定できませんが…事件を起こして辞めたとかでなければ、ネガティブなこととして捉えられそうな転職理由ほど、サラリと伝えた方がいいのではないかと、そう思います。

退職理由を率直に言えない会社に行きたいか?

あとこれはやや過激な思想かもしれませんが、率直に転職理由を伝えて、結果選考で不採用になるとすれば、その会社のカラーは自分に合わないんだから、採用にならなくて良かった…という考え方もあるのかな、と思います。

ただこれはある意味、自分の認知やスタンスを変える気がない…とも言えるので、覚悟のいる考え方ではあるとも思いますが。

常識について考えてみる、再度

ここまでいろいろと書いてきました。
…書きたかったことは書けているんだろうか?

とりあえず、「転職理由をネガティブなことで語ってはいけない」という常識があったとすれば、それは賛成できないなぁというお話でした。

弱音・反省点

ここからは反省点です。

途中から「最初に提起した常識、本当に常識か?」という疑問が湧きだしてきてしまいました。自分で自分に問いかけていけばいくほど、正直…なんだかわからなくなってきました。

自分の主観をベースに常識を語っているのか、客観的な情報をベースに常識を置いているのか、混乱してきてしまったんですね。頭が疲れました。

常識って変化します。時代によっても、土地によっても。コミュニティによっても。今回自分が提起した常識は、いったいどこの誰の常識だったんだろう。そんなモヤモヤが頭を支配しています、今。

もっとテーマの書き出し、掘り下げたらよかったなー。
反省です。勉強も必要ですね。

ま、書いたことで気づけて良かったと思うことにします。
終わります!(無理やり)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?