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世田谷美術館で今、民藝をテーマに、柳宗悦はじめ、民藝運動にかかわった人たちの見出した作品が展示されている。

哲学者、柳宗悦は”善の研究”で有名な西田幾多郎に深い影響を受けている。最初の論考は、
”民藝とは、身の回りで使う品であり、日々手荒く扱っても大丈夫な物。また、職人が何度も作った量産品だ。
職人による量産品は同じ仕事を何度も繰り返す為、器形や文様に変化が生じ無意識のうちに自然と美が生まれる。”というテーマだったようだ。

今月いっぱい開催。キュレーターの方が、テーマを衣食住の3分類され、それぞれ地域性に応じた、名も知らぬ人々の生活に根差したものを展示されている。
日本だけでなく、海外のものも展示。実際に民具として使われたものだ。

(手仕事の国・日本)

高名な、芸術家の作品ばかりが美しいのではない。無名の職人の手で作られ、実際に使われたものも美しいと柳宗悦はいう。

ものを物を見るとき、先入観・偏見なしにみること。

(思想)(思慮分別)(判断)を持たず、直に眺めることで、その物の美しさを発見できるという。西田幾多郎の”純粋経験”に呼応しているとわかる。


一見、ローテクのように思える手仕事だが、ある陶磁工の答えが展示品の説明と一緒の文に掲載されていた。

スピードやら、同一性だけを競うなら、”人間が作る必要はない”




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