超古代パンクはサイバーパンクとスチームパンクを超えられるか?【第3回 ファッション】
さて、超古代パンクのファッションとはいかなるものなのだろう?
ミリタリー
ナチスの軍服はかっこいい。
なぜなら、かっこよく作られているからだ。
これは賛美ではなく事実だ。
現にナチスのファッションはこの世界において絶大な影響を与え続けている。
そして大日本帝国も忘れてはいけない。
日本の軍装も捨てたもんじゃない。
特にこの2人のファッションは鍵になるだろう。
大正浪漫
軍服以外となると、戦時中は風紀の取締りが厳しいので地味になってしまう。
日本のご婦人ファッションの変遷は簡単。
・戦前=着物
・戦中=もんぺ
・戦後=洋服
戦後にモンペをファッションを取り入れたのは人間椅子くらいだろうか。
人間椅子といえば江戸川乱歩。
乱歩の時代を彩る大正浪漫〜昭和エログロナンセンスのデカダンスな世界観は魅力的で、アングラ系のアーティストにリスペクトされ続けている。
最近だと、鬼滅の刃が大正時代を舞台にしていて、和洋折衷なスタイルが世界中から注目を浴びたばかりだが、そうした日本のレトロモダンな感覚はスチームパンクに近い。
おそらく日本人は、スチームパンク登場以前から、レトロモダンな感性をごく当たり前のように享受してきたのではないか。
例えば、宮崎駿のアニメーションはレトロなマシーンばかりだし、庵野秀明の『ふしぎの海のナディア』はジュール・ヴェルヌを下敷きにしてるから、スチームパンク的と言えなくもない。
さらに、『天空の城ラピュタ』や『ふしぎの海のナディア』は完全に超古代文明をテーマにした物語である。
つまり、日本人の想像力は、大正昭和の懐かしズムに留まらず、時空を超えて旧世界のノスタルジーまで想起させていたのだ。
ただし、スチームパンクとは違った趣を目指すため、参考までに留めておく。
スウィング・キッズ/ザズー
ナチスに対抗したスウィングジャズ。
これはまさしくパンクの原点だ。
しかしザズーの資料は少ない。
映画『スウィングキッズ』辺りで確認できるかもしれない。
アメリカのズーティーズのパリ版がザズーということなので、ズートスーツに注目してみよう。
マルコムXやマフィアみたいな悪い人が着ていそうなズートスーツだが、コミカルにも見えてしまう。マスクのジムキャリーも着ていたね。恐怖と笑いは紙一重なのだ。
この末広がりビッグシルエット。
どうやら反逆の象徴らしい。
変形学生服の長ランやボンタンもズーティーズから来ているのだろうか?
だとすると、バンカラは日本における元祖パンクではなかろうか。
バンカラは西洋的なハイカラへのアンチテーゼだ。
鬼滅の刃だと、ひめじまさんがバンカラっぽい。しかも宗教ギミック入ってる。
漢字が入って末広がりだと、どうしてもボウイの山本寛斎の衣装を思い出してしまう。歌舞伎にインスパイアされてるが、スターマン、つまり異星人。
超古代科学は異星人のスペーステクノロジーだとすると、超古代パンクはビッグシルエットを超えるビッグバーンシルエットなのではないだろうか?
宗教
マントまで来ると、ローブ系のビッグシルエットの多い聖職者のスタイルこそ超古代パンクではないだろうか。
彼らはなぜ大きな布をスッポリと被ったようなスタイルなのか。フードを深々と被り顔すらマトモに見えないことさえある。
それは外界から身を隠し俗世から離れるためである。彼らが授かる宇宙秘伝のパワーは聖戦の時まで温存せねばならないからだ。
超古代パンクに世界が分岐したその時こそ、秘められた奥義が炸裂するのだ。
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