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【あがり症】自分の内部で起こっていることと仲良くする

あがり症の方のための、
人前で話す練習会(あがっていいとも!)を
主催しているロン毛です。


あがり症になってしまった方の中には、

身体の不快感(身体感覚)に
苦しんでいる方もいるかも知れません。


その不快感とは、例えば、

“心臓のバクバク感”や、
“胸が締め付けられる感覚”ですね。


私も、このような感覚に、
年単位で苦しみました。


過去の私にとって、
これらの異様な身体の感覚は、

トラウマ体験と紐づいているので、
向き合うことが恐ろしい、、、


だから、無視したり、
敵視したりするんですね。


でも、それではいつまでたっても
症状は良くならなかった。


今回は、そのことについて書きたいと思います。


自分の内部で起こっている出来事と仲良くする


“心臓のバクバク感”や、
“胸の締め付けられる感覚”というのは
不快極まりない。


そういった不快な身体の感覚は、
不安感情も一緒に連れてくるから
なおさらです。


結果的に、身体感覚そのものが、
自分にとって、
嫌悪すべき「敵」のように思えてしまう。



しかも、「敵」だと思えば思うほど、
脅威の度合いが高まり、
さらに苦しめられる悪循環にハマってしまいます。


では、どうすればいいのか?


一つ、参考になる文献を引用します。

心的外傷後の反応を変えたいのなら、情動脳にアクセスして、「辺縁系セラピー」をしなければならない。
壊れた警報システムを修理し、情動脳を通常業務(体の維持管理をする静かで目立たない存在)に戻して、食べ、眠り、親密なパートナーと結びつき、子供たちを保護し、危険から身を守ることがきちんとできるようにするのだ。

神経科学者のジョセフ・ルドゥーとその共同研究者たちは、情動脳に意識的にアクセスできる唯一の方法は、自己認識を通してであることを示した。つまり、自分の内部で何が起こっているかに気づいて、自分が感じているものを感じることを可能にする脳領域である内側前頭前皮質を活性化するのだ。意識ある脳のほとんどは、もっぱら外の世界に向けられており、他者と仲良くやったり、将来のため の計画立案をしたりすることに専念している。だがそれは、自分自身を管理する助けにはならない。 神経科学的な研究から明らかなとおり、私たちの感じ方を変えられる唯一の方法は、内部の経験を自覚して、自分の内部で起こっている出来事と仲良くなれるようにすることなのだ。

身体はトラウマを記録する(P337)
/ベッセル・ヴァン・デア・コーク



引用文にも書いている通り、

“自分の内部で起こっている出来事と
仲良くなれるようにすること”


がいいと思います。


事実、私の経験を振り返っても、
その通りでした。


私は、不快な身体感覚を「敵」と
考えていた期間がありましたが、

そのように嫌悪・否定しているうちは、
症状は改善しませんでした。


逆に、身体感覚を、
「いつものやつ」として受け入れ、
居場所を与えるようにしだしてから、

時間をかけて、
不快な症状が鎮まりだしたと考えています。

(このやり方は、
 マインドフルネスと言ったりします)


最後に


自分の身体の内部で起こっていることを
「敵」と見做すと、とても苦しくなります。


「敵」と、一緒にいることが、
苦しくないわけがないですしね。

(嫌いな人からは離れればいいけど、

 自分の身体から離れることは
 絶対にできませんから)


たとえ、不快極まりない身体感覚であっても、
「そういうもんだ」と受け入れてあげないと、
不快感との戦いはずっと続いてしまいます。


私の体験談が
皆さんのあがり症改善の
お役に立てれば幸いです。

(関連リンク)
いちばん恐かったもの
トラウマ体験後の身体症状に苦しめられた話
緊張に居場所を与える禅の言葉

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