マガジンのカバー画像

46
運営しているクリエイター

2020年6月の記事一覧

#7 〈夜〉― 条件として

#7 〈夜〉― 条件として

朝はいつだって退屈。

赤銅のような朝の陽をかがやかせながらわれこそ正義といった感じで

朝はなにものかを瞬き殺してゆく

夜に浮かんでいた幻想とか星粒とか水母とかひかりの花々たちは

どこへ?

ぼくは祈るように目を眇め、観察する

世界は、不可視の幻想で満ちていて、

夜はひとつの条件であった

それは愛すべき想像力

ピアノのかるい打鍵、跳ぶように走る人々、大衆棺桶のようになった列車たち

もっとみる
#3 素描の詩

#3 素描の詩

最近、人生で初めて書いた、詩と呼べるもの(?)を載せたい。ただそれだけ。
誰かにタイトルを付けてもらおうかと考えているのです。



 生れた街の突堤の下には



 星空とどこまでも青く爛れる



 ぼくの内部。





 夢は細胞から発生するんだろうか、



 あるとき、



 きみが口にした一節の問いは



 いまもまだぼくの海に浮かんだまま



 ただ、光の射

もっとみる