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てつろう
2020年11月13日 11:55
ある秋の朝、自転車に乗って家を出た。特に当てもなく、近所の小川沿いの遊歩道を、ただ川上の方へ走っていく。空はよく晴れ、空気は澄んで、すがすがしい。ふと、子どものころ、よくサイクリングしたことを思い出した。あのとき、何の目的もなく、ただひたすら道を進んでいくのが楽しかったな。遊歩道を走っていると、ときどき、キンモクセイの匂いがする。やがて遊歩道の終点につくと、そこからはキンモクセ