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命を絶とうとしていた頃

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命を絶とうとしていた10代の頃のこと
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#苦しみ

鼓動に耳を塞ぐ心

― 命を絶とうとしていた頃 ―

苦しみに悶える心が
鼓動に耳を塞いでいる

鼓動がむなしく身体を打ち
むなしい心に語りかけるから

鼓動が心に語りかけても
むなしい心は動けないから

生きることを拒む心が
鼓動に耳を塞いでいる

なぜ命を絶とうとするのか 3

なぜ命を絶とうとするのか 3

― 命を絶とうとしていた頃 ―

わかったようなことを言われるほど
生きることが辛くなるもの
わかったようなことを言う
カウンセラーや自称クリスチャンが
何をわかっているのだろう

耐え難い苦しみの中で
わからない人たちに応じようと
残りの力を振り絞ることに
疲れ果ててしまうのだから

苦しみが追いかけてくる

苦しみが追いかけてくる

― 命を絶とうとしていた頃 ―

苦しみが追いかけてくる
勢いを増して迫ってくる

逃げるつもりはないのだけれど

耐えられないほど苦しくて
逃げることも苦しいから

助けたいなんて思わないでほしい
励まそうなんて考えないでほしい
余計に苦しくなるだけだから

だから私は誰にも言わない

言ってくれればよかったなどと
どうか思わないでほしい

死んではいけないと言われても

死んではいけないと言われても

― 命を絶とうとしていた頃 ―

死んではいけないと言われても
生きることに耐えられない

どうにもならないむなしさと
生死をさまよう苦しみに
耐えて生きろというならば
私の心に入り込んで
私の代わりに生きてほしい

私は私でなくなっていい
私は私でなくなりたい
私は存在しなかったように
あなたの命で生きてほしい