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Garraway F、LODGEが歩むオープンコラボレーションの「場づくり」

こんにちは。ヤフーのオープンコラボレーションハブ「LODGE」の中川です。4/20(水)、福岡市中央区の天神にあるトヨタ自動車九州株式会社のコワーキングスペース Garraway Fさんで開催されたトークイベント、「企業が創るオープンイノベーションの場づくり」に、初代LODGE責任者の植田 裕司さんと一緒に登壇させていただきました。Garraway Fのビジネスプロデューサー、植野 直亮 さん をはじめとするスタッフの皆さんがGarraway Fを立ち上げ、育ててきた際の苦労話などをお聞きしながら、これからのコーポレートコワーキングスペース、コミュニティの「場づくり」についてトークセッションした内容をご紹介します。

Garraway Fさんのnoteでも、前半部分をまとめていただいていますので、ぜひこちらも合わせて読んでいただけると嬉しいです!

本イベントレポートのポイント

1. Garraway Fはリアルの場で生まれる「出会い」を大事に、「また来たい」と思っていただける場づくりを目指していく。

2. LODGEはオンライン移行後の事業を、さらにオフラインとも融合しながら新たな取り組みを検討していく。

3.  オンライン/オフラインはコミュニケーションの取り方の選択肢、その時々のコンディションで選べばいい。

登壇者

(敬称略)
MC:髙田 理世さん(Garraway F コンシェルジュ)

植野 直亮 さん(Garraway F ビジネスプロデューサー)
植田 裕司(LODGE事業の立ち上げ、初代責任者)
中川 雅史(現在のLODGE運営メンバー)

Garraway F、LODGEが育む空間の力

トヨタ自動車九州株式会社のGarraway F、ヤフーが運営するLODGEついて、それぞれの生い立ちや、運営コンセプトなどを共有しました。

髙田さん:
LODGE、Garraway F、それぞれのスペースについて「そもそも何?」を解説いただけますか(笑)

植田:

LODGEはヤフー本社が移転するタイミングで、働き方を変えていきたい、!(ビックリ)なサービスを生み出すオフィスにしようということで、Howの1つとして「情報の交差点」をキーワードに設計し運営してきた。ヤフー社員や社外の方、色んな人が持っている勝ちパターンを交差(交流)させることで、新たな勝ちパターンの発見、新しい発想をもってサービス作りに生かしていけるようにしていきたかった。毎日300〜330人が来場するスペースになり、中には面白い人・ユニークな人もいましたが(笑)、そういう人を社員とぶつけてみる、ヤフーのサービスの実験をさせてもらったりして社内の仕事と繋げていくことをやっていました。

植野さん:
Garraway Fは外との接点に向けてという点ではLODGEと同じだが、自社社員に向けて刺激をぶち込んでやっていけるヤフーとはちょっと違うので、
Garraway Fはまず出島組織として外との接点をつくる場で始まった。社員向けは後回しになり特に宣伝しなかった。嬉しい誤算は、感度の高い社員が外の人から話を聞いて自然とGarraway Fに来てくれたこと。そういった社員の動きや社内外の繋がりを知ったり、気づきを得ながら運営していた。自分から情報を取りに行く姿勢、を大事にしていましたね。

中川:
ヤフーの大阪でやっていたイベントコミュニティも同じ。そこに集まってほしい人たちは誰?彼らが学びたいことは何だろう?は設計していたが、社員ももちろん社外に向けて多く発信して「毎週ヤフーは何かやってるな」という意識づけを、まずしようとしていました。

髙田さん:
面白い人、いろんな方が来られるという話は、事前打ち合わせの時から盛り上がっていましたが……

植田:
運営上の細かいルールは作らず、その都度対応していた。ルールを作ってしまうと、それを守らないといけない力学やルール改正の繰り返しで運営が回らなくなる。ユニークな人もたくさん来たけど、その場で都度対応していた。ヤフーの中でも「治外法権」な場所として、何か新しいことをやるときはLODGEでやろうぜ、という文化ができていきましたね。

植野さん:
面白い人を集めようとすると本当に面白い(ユニーク)な人が来てしまうのも同じ感じですね。事件とまではいかないまでも、小さなことは色々あった。ルールがないとカオスになるので、最低限のルールを私と女将・コンシェルジュの三味一体で具現化しながらやってますね。

LODGEの創設時とGarraway Fはコンセプトは似ていますが「場」としての周知・集客の仕方は少し違いがありましたね
LODGEの歴史年表&大阪で中川が活動しているMix Leapについて。
ヤフーはコロナを機に「働き方」含め、大きく変動した様子を解説しました。
(イベント後に一部加筆・修正しています)

コロナを経て変わってきた利用者との関わり方、サポートの方法

やはりコロナを機に変わったスペースの運用、今現在はどのような取り組みているのか、を語りました。

中川:
1つずつの案件に少し深く関わる、サポートさせていただくようにしています。最近の例としては、LODGEが主催した「Technology × マスク」コンペで最優秀受賞したアイデアのプロダクト化(近畿大学 廣田ゼミ ワンダーマスク)、一般公開までをサポートさせてもらったりしました。

植田:
スマホやPCのサービスしかやってこなかったヤフーが、こういった形で関わることで、我々にも新たな知見が得られますよね。

髙田さん:
Garraway Fでも「ひらめきスプリント」というのがありますね。

植野さん:
ひらめきスプリント」はアイデアを集めて形にするというのがコンセプト。TOYOTAはメーカー企業なので作る現場や機材はある。Garraway Fではアイデアを集める場所として、出会いが生まれたら「一緒にプロダクトを作りましょう」と。最近の例では、学生主体のペット(ワンちゃん)の義足を作るプロジェクトがあって、社内で協力者を募集したところ、60名以上のボランティア社員が手を挙げてくれてうれしかった。義足の剛性・耐久性の課題に、車づくり・ものづくりの経験や知見を混ぜてプロジェクトを進めているんです。

植田:
社員を巻き込むメリット(スキルを見せたい、役に立たせたいという思い)をうまく突いてるんじゃないですかね。

植野さん:
ペット(ワンちゃん)がテーマというのも身近に共感を得やすい要因だったかもしれない。人を動かすときの共感はとても大事。例えばコンシェルジュ、若い方のアイディアも一緒になってやっていけるといいなぁと思っている。「共感がいろんな運動を生む」ことを実感するエピソードでしたね。

夕方から始まったイベントは、夜になっていくにつれて会場もいい雰囲気になっていきました

これからのコーポレートコワークの場の世界観

後半はこれからのLODGE、Garraway F について展望を語りました。

中川:
(コロナ期を経て)オフラインを少しずつ開放していきたいと思っている。スペースの運用を再開しつつ、オンラインでやってきたことをオフラインでもチャレンジしていきたいですね。

髙田さん:
リアルの選択肢に、オンラインも選べるように。ということですね。

中川:
「働き方」の多様性としては、オンラインのコストメリット、オフラインの交流の良さ、どちらでも選択できるハイブリッドが必須かなと思いますね。

植田:
選択肢が増えることにメリットはある。LODGE運営の最初の2年で、オフラインの良さは情報量の多さだったことに気づけた。快適さを求めるのか、刺激を求めるのか、その時のコンディションで選ぶことができればいい。「面白い人と出会える」「面白いプロトタイプがある」がスペースの魅力になっていくと思うし、利用者目線で他のスペースも回っていきたい。Garraway Fのコンシェルジュのおもてなし・心地よさでいろんなメリットが作り出されてるのはうれしいですね。

植野さん:
Garraway Fのスタジオをもっと使っていきたい。リアルな場の価値としてスタジオ機器を求められていくと。無料開放しているので発信したいインフルエンサーさんとかが使ってくれると嬉しいですね。

中川:
ハードの力はどんどん使っていったほうがいい。福岡でスタートしたGarraway Fさんは、コンシェルジュや女将の特性(おもてなし)を、この地で貫かれたときに何が見えてくるか楽しみです。

植野さん:
コロナを経て、人と会ったときの喜びをとても実感するので、ここへ来るとコンシェルジュがいる、落ち着く、そういう環境を作りたい。町の公民館のような人が集う場所、体験できる空間作りをやっていきたい。人と人をつなぐコミュ力、デジタルではなくアナログの良さや気持ちよさ、ぬくもりを大事にしていきたいですね。Garraway Fのコンシェルジュの力は最強ですよ。

髙田さん:
ぜひ、ここに来ていただているみなさんの要望を受けながらやっていきたいですね。

イベント全部はレポートできていませんが、もしトークセッションの全編を視聴したい方は、下記のアーカイブからどうぞ。

動画アーカイブ

最後に

立地も空間も素敵なGarraway Fさん。福岡(天神)に行かれた際はぜひ立ち寄ってみてください。テレワークもオンライン会議もはかどりますし、コンシェルジュや女将(チーママもいます)の皆さんのおもてなしは、癒しにもなります(^^)

重役会議用のようなチェア(笑)
普段はここもコワーキングエリアですので、ゆったりくつろぎながら仕事ができます
テラス席で朝日を浴びながら、朝一のオンライン会議でもいかがでしょう〜
Garraway Fには素敵なノベルティもたくさん!
コンシェルジュのみなさんの、おもてなしアイデアが形になってるそうです!

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