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(見た記録)でっけぇ風呂場で待ってます感想[第8話]

だんだんと話も後半になってきました。
第8話『お風呂の神様』空気階段水川かたまりさん脚本回。

前回の水川さん担当回は人情派の内容でしたが、今回はファンタジー。毎回思うところではありますが、本当に皆さんの才能の幅広さを感じます。1週目はキャラクター紹介、2週目でファンタジー(6話の未来が見えるようになる回とのシリーズ感もあり)、あと2話で終わりへ向かっていく形でしょうか。全体のバランスが良いとつくづく思います。今回は一発芸披露やアドリブのような、お祭り回でもあって、そこで光る主演お二人のエンターテイナーとしての凄み。そしてやはり今回も感じるのは空気階段鈴木さんのキャラクターの愛らしさ。役柄と自身の持つ愛嬌を上手く混ぜ合わせて、とても魅力的なキャラクターになっていると思います。無意識に出来ていることかもしれませんが、キャラクターの組み立てが上手いな、と。

ファンタジー回の演出、かなり好みでした。ドラマでしか見ることができない表現を見たいと思っていたところだったので、とても好き。1シチュエーション設定の難しいところであると思いますが、今回はドラマでしかできない神様の力の表現やドラマならではの説得力があり、良かったと思います。
このドラマの話ではありませんが、かもめんたるのう大さんのインタビューで、ドラマにおける場の設定と、舞台の設定について話されていたことを思い出しました。(個人的にはとても衝撃的な発見で、非常に納得させられたのですが)ドラマは実際の現場で撮影ができる一方で、書いている時に想像していた場所との違いをどうしても感じてしまうというそうです。インタビューの中では公園を例に出されていて、公園で撮影したとしても、もっと人通りが多いイメージだったとか、色々な違和感を持ってしまうとのこと。舞台は何もなくとも「ここは公園です」と言い張れば成立してしまい、どのような公園であるのかは観客の想像にかなり委ねられている、と。ドラマにおける場の設定には、実は想像を遥かに超えた情報が含まれていて、ある点ではそれが枷にもなり得るという話だと考えています。
今回のドラマの話に戻ると、「ドラマである強みを生かした表現」を実現するのはハードルが高いのだと感じました。だからといって期待しない、ということではありませんが、今回は奇跡のような演出を見ることができたので好きな回になりそうです。

そして今回の長谷川さんも、好きな演技がたくさん。良かった演技について挙げていきたいところではありますが、まずはなんの説明もなしにズボンが消えていた件について触れなければなりません。初めはCMを飛ばしすぎてしまったのかと、もう一度見直したのですが、特に何の説明もなくズボンは消えているし、可愛いエプロンは付けているしで、思わず笑ってしまいました。できれば何があったか教えて欲しかったですが。色々カットされたのだろうなと想像する他ありません。
最初の登場のシーンでの格好つけている様とか、ぱるき(芹澤さん)に唖然としている様子がとても良かったです。個人的に一番好きだったところは、マニー(鈴木さん)を連れて帰ってきて、梅(佐藤さん)に驚く場面。「びっくりした」のセリフの絶妙な声の大きさが好きで、こういった細部に長谷川さんの演技の凄さが出るな、と感心しながら見ていました。このシーン、長谷川さんをじっくり見ている人は切れ目に気づく形になっていて、ここで一度切っているんだな、と妙な感心をしてしまいます。
そして今回のバンダナは少しだけ右(視聴者から見て左)。回を追うごとにどんどんきつく縛られて、苦しそうに見えます。きつく締めないとバンダナが回って位置がずれてしまうからかもしれません。あと2話も楽しみに見守りたいです。

今回ゲストのぱるき役芹澤興人さん。別の映画で最近お見かけして良かったので、またこんなに直ぐに見られて嬉しい。このドラマ、インフルエンサーとか、YouTubeで人気を得よう、みたいな展開が何回かありますが、それも今のエンタメの現況を表しているのでしょうか。

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