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あなたでいることでしか見えない世界がある

ある幼稚園で働いていた頃のことです。

私はある1人の小さな人と出会いました。
彼女は地上に来て5年目。マイペースな私の上をいくマイペース。そんな彼女を見守る役目をいただきました。

彼女を見ていると、光のようです。

彼女は「ダウン症」といわれる症状を持っている子でした。マイペースな彼女は集団で動くことが難しい場合もあり、ある日のこと、いつものように、他の子どもが部屋に帰ってしまった後で体育館で彼女と2人で用意していたんです。

彼女は特に焦る様子もなく。

「ほら、いこうよー」と促しつつも、ああ私もこの社会で生きにくいマイペースな奴だよなぁと考えていました。

空気は読めない、スロースタートなマイペース、頑固で自分のしたくないことはできない、うわべだけの話はできない、などなど数え上げればキリがない😅

ほかの大人たちに合わせて気を使って頑張って動いて疲れたり、これを急いでやっている意味って何?って思って辛くなったり。そう思ったら彼女は強いなぁ、自由だなぁと。

そしたら、彼女が外を指さすんですよね。見てー、みたいに。空を。

なんだろう?と見てみると、虹が出ていたんです。

すごくきれいな虹で、先に行ってしまった他の子どもたちからは絶対見えない場所に出ていました。

私は彼女と2人だけで、少しの間、虹を見ていました。

私の中で、誰かの声がしました。

「それでいいんだよ。」

そうか、こういうことなんだ。

私にも、ちゃんと世界がある。彼女にも、そう。

その世界は、それぞれの「自分」のために存在している。

だから安心して、自分のまま生きればいいということ。

一人一人、存在しているもの全てが、本当はそのまま生きれるし、生きていいんです。


🌱🌱🌱🌱🌱🌱

私は今、その幼稚園にはいませんが、新しい場所に移り、より自分らしく存在できています。

自分の姿を認めて、自分ができないことやできることをよく観て、そういう世界に生きればいい。

それには、「そういう世界に生きる」と決めることが、本当に大事だと思います。

決めれなくても、とにかく行ってみるやってみる。その時点でもう、それまでとは違う景色になっているはずなので、もしそこが違う場所だとしてもまたすぐ次に動けます。

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