見出し画像

退団後の話 ディーン・ブーザニス

ルーカスエンゴグヴィグルーに続き、今回はブーザニス。

1990年10月2日生まれ。ギリシャ人の両親の下、オーストラリアで育つ。

2007年にファーストチームのトレーニングに初めて参加し、当時のラファ・ベニテスからは『彼の世代では最も良いGK』と評されたが、母国オーストラリア、下部リーグへのローン移籍を繰り返し、ファーストチームでの出場機会は無し。

2011年5月、1年間残っていた契約を双方合意の下で解除、リヴァプールを退団。


リヴァプール退団

オールダム・アスレティック(11/12〜12/13)

2011年11月、 控えGKが負傷していたオールダム・アスレティックに1ヶ月契約で加入。翌月にはシーズン終了まで契約を延長。2012年3月にリーグ戦初出場を果たすと正GKの負傷に伴い出場機会を増やし、シーズン終了後に契約を1年間延長した。

12/13シーズン、怪我で出遅れたものの9月に復帰すると2013年1月にはFAカップ4回戦でリヴァプールと対戦し3-2の勝利に貢献。

2013年2月、続くFAカップ5回戦でエヴァートンと対戦し2-2で引き分け。

90+4分にコーナーキックからマット・スミスが同点ゴールを決めたが、攻撃参加していたブーザニスが両手を挙げながらジャンプして手で押し込んだようにも見えた。後に手の横を通り過ぎてマット・スミスが押し込んだことが確認されたが、そもそも攻撃参加時に両手を高く上げてジャンプしたことでスポーツマンらしからぬ行動と批判を浴びる。

無題2222

再試合ではエヴァートンに敗れ、FAカップ敗退。12/13シーズンは42試合に出場したが、11/12シーズン後に結んだ1年間の契約が満了し退団。


ギリシャ移籍とイングランド復帰

アリス・テッサロニキ(13/14途中)

2013年7月、アリス・テッサロニキに加入し両親の母国ギリシャへ。リーグ戦とカップ戦合計2試合に出場したが、2013年12月に退団。

カーライル・ユナイテッド(13/14終了まで)

2014年1月、トライアルを経てカーライル・ユナイテッドと4月末までの短期契約を結ぶ。しかし出場機会は無く、契約満了に伴い4月に退団。


オーストラリア帰国とオランダ移籍

ウェスタン・シドニー・ワンダラーズ(14/15~15/16冬)

2014年5月、母国オーストラリアのウェスタン・シドニー・ワンダラーズと契約。リーグ戦の出場機会は6試合のみと多くなかったが、控えGKとしてAFCチャンピオンズリーグ優勝を経験。

クラブワールドカップではアルジェリアのESセティフとの5位決定戦にフル出場。120分を2-2で終え、PK戦は6-7で敗れ6位。ブーザニス自身は5番手を担当するも失敗。

15/16シーズンは出場機会がゼロのまま冬に移籍。


メルボルン・シティ(15/16冬~19/20)

2016年1月、湘南ベルマーレへ移籍したタンドウ・ヴェラフィ(Jリーグでの登録名はタンドウ・ベラピ)の後任としてメルボルン・シティに加入。15/16シーズンの出場機会は1試合のみだったが、シーズン終了後に1年間の延長にサイン。

16/17シーズン、ウェリントン・フェニックスとの開幕戦でトーマス・セーレンセンが退場したため急遽出場。意外な形でリーグ戦デビューを果たしたが、第2節以降は正GKとして出場。

2017年2月、メルボルン・ヴィクトリーとのダービーにて、87分の味方のオウンゴールを切っ掛けに衝突した相手FWベサルト・ベリシャをジプシーと呼んでしまい、差別発言だったとして5試合出場停止となる。

17/18シーズン、開幕当初はガレコヴィッチが正GKだったが、第9節から出場するとシーズン終了まで正GKとしてプレー。


PECズウォレ(18/19)

18/19シーズン、買取りオプション付きのシーズンローンでエールディヴィジのPECズウォレに加入。リザーブリーグでは8試合に出場したものの、30試合でベンチ入りしたリーグ戦では出場機会は無かった。


メルボルン・シティに復帰した19/20シーズン、開幕直後は出場していたがシーズン半ばを過ぎた頃からトッテナム下部組織出身のトム・グローヴァーにポジションを奪われ控えGKとなる。シーズン終了後に退団。


再びイングランドへ

サットン・ユナイテッド(20/21~)

2020年8月、5部にあたるナショナルリーグのサットン・ユナイテッドに加入してイングランドに復帰。現時点で30試合に出場し失点26、クリーンシート12回を記録。

4月3日時点でサットン・ユナイテッドは31試合を消化して63ポイントの首位。消化試合数が2試合多い2位ハートリプールとは3ポイント差、消化試合数は同じながら3位トーキー・ユナイテッドとは64ポイント差。

こちらも4月3日時点ながら、クリーンシート12回はノッツ・カウンティのスローカムと並んでリーグ2位。1位はハートリプールのキリップの13回。


余談、ガールフレンド

ガールフレンドはオーストラリア女子代表DFステフ・キャトレイ。

キャトレイはアメリカなどの他チームからのローンを繰り返す形ながら、ブーザニスとともに2014年からメルボルン・シティに所属。そして2020年7月にアーセナル・ウィメンと契約し、ブーザニスよりも1ヶ月早くイングランドに渡った。

The Athleticの2人を紹介する記事によると、馴れ初めはトレーニンググラウンドで偶然出会い、短い会話を交わしたこと。

キャトレイのアーセナル移籍が発表された頃、ブーザニスにはドイツ移籍の話があったため『イングランドとドイツなら飛行機で行き来できる』とも話していたが具体的な話には発展せず。そんな中、突然サットン・ユナイテッドから連絡があったと明かした。

先にイングランドに渡ったキャトレイがアパートを見つけ、現在は同居。

キャトレイは『イングランドでは携帯電話を買うには銀行口座が必要、銀行口座を作るには住所が必要、でも銀行口座がないと家を借りることができない。彼が来るまでに、彼が少しでも楽になるように私が幾つか細々したことをやっておいて良かった。』と話している。


スペシャルサンクス

LULU@FTB様


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?