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ピタゴリアンの保証思考 7

ウイルスの真実をみよう

レビューのキュレーション
■成毛眞氏絶賛■
生命科学というパンドラの匣の中には、
ぎっしりとウイルスが詰まっていた。
果たしてかれらは生命なのか?
人間は幾多の を解明できるのか?
生命というミステリーの幕が開いた!

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私たちのDNAの中には、
ウイルスのような遺伝子配列が多数保存されており、
生命活動で重要な役割を果たしている。

極言すれば、我々の体の中にウイルスがいるから、
我々は哺乳動物の「ヒト」として存在している。

果たしてウイルスとは何者なのか?

生物の進化に大きな役割を果たしたウイルスは「ただの物質」なのか?

それともやはりある種の「生命体」と見なすべきなのか?

一気読み必死のサイエンスミステリー

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新型インフルエンザやエイズなど、人類を脅かす感染症を伝播する存在として、
忌み嫌われるウイルスだが、自然界には宿主に無害なウイルスも多い。

それどころか、宿主のために献身的に尽くすけなげなウイルスたちも多い。

実は、私たちのDNAの中には、ウイルスのような遺伝子配列が多数存在し、
生物進化に重大な貢献をしてきたことが近年の研究でわかってきた。

ウイルスは私たちの中に、生きていたのだ!

生物は、環境に直接呼応して「網目状」となって「共生」している。
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地球上のあらゆる生物の遺伝子は全て関係し合っている。
私たちは、植物の遺伝子の存在なくして生きていくことは出来ない。
遺伝子は、単に垂直的に受け継がれていくものではない。
「網目状」の「共生」と言ってもいい。そしてそれには、ウィルスが絡んでいる。
「共生」とは、一方の観点から両者の関係を見ることでなく全体として見ることである。
そして、異種のゲノムが一体化する。この融合は、進化の大きな源となる。
私たちの身体は、「他者を共有しているもの、また他者に賃借され、他者に占領されている」ものなのだ。
また、ゲノムというのは、どれも過去に支配した多数の種の遺伝子を継ぎ合わせた「モザイク」のようなものである。

また、エピジェネティクス(後天的な作用により遺伝子の発現が制御されること)とは、環境が生物に影響を与えることでありそれは、遺伝する。
それは、DNAのコードを構成する四つの塩基のうちの一つに単純な化学物質が付加されたり、DNAを包むタンパク質に小さな物理的変化が起きたり、メッセンジャーRNAの小さな分子が破壊されたりするだけで生物の身体に大きな変化が起きるということである。
例えば、ブルーヘッドベラの場合圧倒的な存在(ハーレムの長)がいなくなると(環境変化)雌のうち最も身体の大きいものが性転換して長として君臨する。他にも、温度、光の当たり方、日照時間、酸素濃度、ホルモンの存在に反応する動植物は無数いる。アマガエルの中にはオタマジャクシの時、棲んでいる池の水に捕食者の唾液や尿の痕跡があるのを察知しただけでそれに反応し遺伝子発現が変化するのもいる。これらを見るとただ、驚くほかない。エピジェネティクスは昔から言われる「第六感」にも似ている。エピジェネティクスとは、環境の変化即生物の変化に繋がるということでありこのメッセージは強いものがある。

ダーウィン的進化論によらない共生(他と共生関係にある生物のこと)や共生発生(共生関係によって進化が起き、新たな種が生まれること)という考えにより多くのことについて説明可能となり今後も、その証拠の発見が続くと思われる。
(そういえば、水槽で飼う魚はその大きさを水槽に合わせるし擬態についても説明出来るのではないだろうか)
この本を読んでいると、「個」で説明するダーウィン的思想は極めて西欧的発想であることが分る。それは、突然変異という説明となるがこれは、腑に落ちない。
非常に刺激的で創造的で活字の小ささも気にならない程であった。
こういう類のものはアングロサクソンの独壇場であるが何故だろうか。

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その生と死はどこか奇妙だ。分解された親から複製され、破壊されても蘇り、体を捨て情報として潜伏し、突然実体化する。常識を問う書。定価(本体2,800円+税)

ウイルスとは何者か。その驚くべき生態が明らかになるたびに、
この問いの答は書き替えられてきた。

ウイルスは、数十億年にわたり生物と共に進化してきた「生命体」でありながら、
細胞外ではまったく活動しない「物質」でもある。その多くは弱く、外界ではすぐに
感染力を失って“死ぬ"。ただし条件さえ整えば、数万年間の凍結状態に置かれ
ても、体がばらばらになってしまったとしても“復活"する。
ウイルスの生と死は、生物のそれとはどこかずれている。

一部のウイルスは、たびたび世界的流行を引き起こしてきた。ただしそれは、
人類がウイルスを本来の宿主から引き離し、都市という居場所を与えた結果
でもある。本来の宿主と共にあるとき、ウイルスは「守護者」にもなりうる。
あるものは宿主を献身的に育て上げ、またあるものは宿主に新たな能力を
与えている。私たちのDNAにもウイルスの遺伝情報が大量に組み込まれており、
一部は生命活動を支えている。

ウイルスの生態を知れば知るほど、生と死の、生物と無生物の、共生と敵対の境界が
曖昧になっていく。読むほどに生物学の根幹にかかわる問に導かれていく一冊。


 ウイルスが果たす役割は何なのか。
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ずっと気になっていることがあった。ウイルスは生物なのか、それとももっと機械的な存在なのか、と。自分だけでは増殖が出来ず、普段は結晶のように休眠していて、宿主の中に入り込むと増殖を開始する。そんなイメージのウイルスが果たして生命なのかどうか、ずっと疑問に感じていたのだ。

そしてもう一つ。ウイルスはどんな役割を果たしているのか。それもずっと気になっていた。ただ生物に感染して病を引き起こすだけなのか。感染者に重篤な結果をもたらしたり、大規模に感染が起きた場合、その原因は調べられて特定される。しかしもし、ウイルスに感染しても何も起きない場合は?その場合はもちろん本人も気付かないし、周囲も気付かない。だから調べられることもあり得ない。そういうケースは無数にあるのではないかと常日頃から気になっていたのだ。

そして、先日この本に出会った。手に取ってみると、自分が知りたいと思っていることがいろいろと書かれている。しかも非常に興味深い内容となっていた。この本にはたくさんの研究者の考えが紹介されている。ウイルスは他とはまったく違う独自の進化をたどってきた生命だという考え方も紹介されている。そしてウイルスが果たす役割。これが私には興味深く、またしっくりと来る部分も多かった。

進化は果たして自然に起きるものなのか。それにしては種の多様性にはすごいものがあるし、その速度も速すぎる。突然変異だけに頼っていては、今のような多様な生命は存在していないのではないか。ウイルスが遺伝子を種を超えて移動させたり、その生物の遺伝子の間に自分の遺伝子を滑り込ませたり、そういうことが起きてはいないのか。

…この本にはそういうことが書かれていた。ヒトゲノムの中で、機能遺伝子の割合はあまりにも低いこと。ヒト内在性レトロウイルスの方が多いこと。ヒトだけではなく動物の場合にもそういう事例はあること。

ウイルスが引き起こす病についても興味深い事例があった。コアラが感染する病で、外から感染したウイルスによるものではなく、内在性ウイルスが引き起こしているものがあること。ヒトの胎盤形成に内在性レトロウイルスが関わっている証拠も見つかり始めていること。同時に、もう長いことヒトとともにいる内在性ウイルスは、まだウイルスとしての性質を持ち合わせていて、他のウイルス感染が原因になったり、休眠していたものが何らかの要因でまた目を覚まし、ヒトにとって不都合な病を引き起こすケースもあることなど。病に関しては、統合失調症の発症に内在性ウイルスが関わっているかもしれないという研究結果も出てきているという(ただし、正反対の結果も見られたという報告もあり、まだ確定したものではない)。その他、自己免疫疾患や癌、遺伝性疾患など、様々な病に内在性ウイルスの関わりの可能性もあるという。

そして、進化に関わるウイルスの役割。重要な遺伝子を種の違う存在に受け渡すのにウイルスが関わっているという証拠も見つかり始めているという。確かにその役割はウイルスの得意分野だという気がする。種の違う存在が直接交配することはできず、その方法で遺伝子の受け渡しをすることは出来ないのだから。

もちろん、この本に書かれていることが全て正しくて確定しているということではない。専門家の間では様々な議論が続いている。これからの発見次第で、また全く違う説も出てくる。今後の研究を待ちたい。

 ウイルスの全容が書かれている
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普通一般の人はもちろん、医者の大半が「ウイルス」と聞くと、「病気の原因」とかとして恐れ忌み嫌うのですが、これを読むと「病源となる」ウイルスなどはほんの一部に過ぎないことが分かります。細菌と同様、地球のどこにでも居る、しかも生態系を司っているのは細菌以上という存在。
そのウイルスの正体もまだよく分かっていないのでした。
これからの研究が進むとウイルス病源論はかき消されて過去の「勘違い」にされてしまうかも知れません。
ウイルスは人間にとっての最強、最高の共生者(生き物としてだが)であることは、DNAにも同化しているという話で分かってきたようです。
細菌にしても同様、ウイルスも「人間にとって敵なのか味方なのか」という疑問に、「それはアナタ方次第だ」という答えた帰ってくるようです。
しかもそれは自然法則の中でウイルスの中で生息する人間として、「お釈迦様の掌で踊る孫悟空」に似ているようです。
したがって、人間はウイルスに敵対するのではなく、ウイルスに恭順することの方が易く安全に生きられるものと思います。

 進化の新しい推進力
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ウイルスが進化の推進力であることを示そうとした意欲作です。

ウイルス感染により最初は大量死が起きる。その後ウイルスは攻撃性を下げてその種と共存するようになる。しかし近縁種に対しては強い攻撃性をもつ。結果的に特定の種が分離され進化が進む。という「攻撃的共生」をとっかかりにして、ウイルスの進化に果たす影響を説明しています。人内在性レトロウイルスの遺伝子が発生過程に重要な機能をはたしていることなどを例示しながら、ウイルス感染によって生じた遺伝子変化が種の形成に重要な役割をはたしていることを説明しています。
著者の考えが多くの著名研究者と会うことによって徐々に拡張されていった過程も示されています。そのため各章の最初にインタビュー内容があり、その後にこれまでの概念と新しい概念の違いを概説するというスタイルをとっています。会うまで知らなかったことをきちんと知らなかったとしているところに、好感がもてます。


本人は極めて慎重に議論しているが、恐らくは内心確信に満ちている。
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石弘之氏の「感染症の世界史」を読んだのだが、結構恐ろしいことが書かれていた。トキソプラズマ原虫に感染したら人間は、ドーパミンが分泌され、反射神経が鈍くなり、リスクを恐れなくなり、感染者は交通事故に遭う危険性が2.6倍にもなるという。トキソプラズマ症は、猫が感染するトキソプラズマ原虫が原因だが、その意味でペットに猫を飼っている私も正直怖くなってきた(私のサムネイル画像が私の猫です)。うむうむ拾い猫だったから、拾った当時がやけに物損ばかりだが交通事故が多いと思った(笑)。最近、猫をマメに清潔にさせ、注射もさせてから自分も落ち着いたので思い当たることが多すぎる。

この本で書かれていたことは、もっと評価されてもいいのだが、頭の固い方々には当面受け入れられないだろう。パンドラウィルスは長さ1μmあり、大腸菌が2μmなのでバクテリアの半分の大きさなのだ。今まではそれがバクテリアの一種かとか「私たちは、目で見えているものですら、じつは「見えていなかった」なんていう経験も、山ほどしている」わけであり、それがこのウィルスの存在である。「そう思ってみてなかった」という極めて情けない理由からだ。著者はその巨大ウィルスの一種が東京の普通の川にいること「トーキョーウィルス」を突き止めた発見者であるが、これからこんなウィルスが今後沢山発見されると断言してもいい。

ウィルスにより、性格も改変されるとか、ウィルスによってあらゆる生命は突然変異が促進や、感染により滅んだりと考えると、あのアインシュタインの言う「神はサイコロを振らない」という考えに真っ向から対立するからこそ、抵抗勢力は当面消えないだろう。だが、先述した「感染症の世界史」や「疫病と世界史」を読むと、ウィルスは単に自己増殖をするだけなのに、ありとあらゆる生命はそれに翻弄され続けている。これは事実であり、今後宗教の考え方すら考え直す必要が出て来る。なによりウィルスに善悪はないのだから。

ウイルスには水平移動というものがあり、遺伝子が、ある種の生物から別の種の生物へと移動することがあるのだ。例えば、猫から感染すれば一部でも猫のウィルスを持ってきている可能性がゼロとは言えないだろう。ということは、人間が犬と接触することで人間は犬にウィルスを分け与えているとも言えなくはないか?勿論適合性とか色々論点はあるにしても、変異にウィルスが関与していることは否定できないことだ。人間が定住して密集して暮らす様になってから、犬や家畜達はどれほど変異させられたのだろう。生命が定住して密集すれば疫病や感染は避けられず、過去ペストや発疹チフス、結核、天然痘、デング熱、梅毒などなどそれによって、細菌やウイルス、人間を含めたありとあらゆる生命は変異をさせられたのだ。

今までは遺伝子の垂直移動でしか遺伝は語られなかったが、このウイルスを含めると、ウイルスによる遺伝子の水平移動も考えなくてはいけないだろう。
恐らく多くの学者や一般の人々はこのことを無意識に拒絶するに違いない。寄生することで、カタツムリが変異を起こし、芋虫の様な姿に変わるといったケースや、ハリガネムシが寄生したカマドウマは自殺を図るとか調べてみると結構こういうケースは沢山ありすぎる!

このウイルス進化論は、恐らく人類のセントラルドグマに対する挑戦的な内容が多いのだが著者はかなり慎重に議論しようとしている。しかし、もうそういう時期は過ぎていると思う。もっと大きく議論を展開してもいいと思った。そこで★1つ減らした。書けばいくらでもあるが、キリがないのでやめた。あとは自分で調べてみるといい。感染症だけでも驚く程の内容が暗示されていると思う。


 妖怪「毛目玉」はミミウィルス・・・?
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著者・武村政春氏は、本書の冒頭に書かれた、生物・生命に対するも見方を根底から覆すかも知れないという巨大ウィルスの多様性を一般読者に伝えようとするウィルスに対する真摯な研究姿勢が書面から伝わってくる。一般読者にも判り易く、イラストや図が多く取り入れているのが特長だ。
第1章 巨大ウィルスファミリーヒストリー 彼らはどこから来たのか では、2015年に荒川から採取したサンプルから200ナノメートルの「トーキョーウィルス」を分離することの経験談を述懐する。著者の研究グループは控えめな表現であるが、素晴らしい研究成果を残している。欧州、ブラジル、アフリカ、日本に特有の系統ウィルスが生息すること、自然宿主と生物の地域性、人類の移動などが起因するのか、パンドラの「穴」を開く様な今後、大きなテーマになることを示唆している。
第4章 ゆらぐ生命観 ウィルスが私たちを生み出し、進化させてきた!? では、ウィルスと細胞性生物の境界線について、細胞からできていて自己複製ができるかとするこれまでの「常識」が固定概念となって新たな考察の妨げとなっていないのか・・。本質的な核心部分に近づけば近づくほど、その境界線の議論が充分ではないのではとを思慮深く述べている。
巻末では世界的な研究者 パトリック・フォルテール博士とのワークショップでの会話など、真摯に顕微鏡に向き合いウィルス研究者がお互いを認め合いながら、次なる新たなテーマを共有しあう事を興味深く紹介する。とても新鮮な生命観を感じることができる一冊なのである。
7人のお客様がこれが役に立ったと考えています


ウイルスは生物かという問いへの説得力ある解答
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生物の究極の定義は自己複製をすることだろう。しかし、ウイルスは自分自身では自己複製ができない。でも、他の生物を利用して自己複製して「生きて」いるのだ。では、ウイルスは生物なのか、生物ではないのか。著者は細菌ほどの大きさをもつ巨大ウイルスの研究を通して、「ウイルスは生物なのか」という問いへの魅力的な解答を提示している。

「ウイルス」のコペルニクス的転回
「ウイルス学者」は、どうしても「ウイルス目線」で世界を見てしまうようです。

本書を読んでいて、ずっと違和感を感じることは「擬人化」にあります。
「ウイルスが細胞に侵入した」
「ウイルスが脱殻した」
「ウイルスが自らのDNAを複製した」
「ウイルスが細胞から飛び出した」
等々
まるでウイルスが「自らの意志」を持っているかのような「表現」です。

この点については本書P156に
「人間的な意味における積極的な意志など存在しないはずである」と
ハッキリと述べられています。

にも関わらず、その後もずっと「擬人化」が止まらない…
まるでウイルスが「生きている」かのような表現が続くのです。

本書で繰り返し述べられている通り、ウイルスは「生物では無い」ので
ウイルスの「自立的行動」は有り得ないのです。
全て、生物(細胞)によって「受動的に動かされている」に過ぎないのです。

不幸なことに、ウイルスは「病原体」として発見されてしまいました。
従って、ウイルスは「宿主」に「感染」して病気を起こすモノだと
人類の脳に「刷り込まれて」しまったのです。

しかしウイルスは基本的には「無害」であり、そればかりか
生物の進化に「必要不可欠」な存在である事が分かってきました。
ウイルスで病気になることは「例外的なこと」なのです。

ちょうど人間の細胞の一部が「がん化」して病気になるように
ウイルスの一部が「病原体化」しているに過ぎません。

さて、本書P158に
『現在の有力な説では、ウイルスはそれぞれ、何らかの細胞性生物から
 飛び出すようにして派生して生まれた「副産物」のような扱いである』

個人的には、この説が最も「合理的」と思われますが、すこしだけ訂正。
『ウイルスとは、遺伝子の水平移動のため、全ての細胞性生物によって
 生成される、「情報伝達物質」である』

したがって「ウイルス目線」では、
【ウイルス天動説】『生物はウイルスが進化させた』
となるのですが、「生物(細胞)」の立場から言わせてもらえば、
【ウイルス地動説】『生物はウイルスを使って進化した』
と「主語」を替えて頂きたいのです。


ウィルスの現代的意味と病原体として実体と人類の闘いを適切に紹介。
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まず、積ん読だった本が一旦読み始めると読みやすく、内容も表現もわかりやすく、かつごく最近のウィルス学の現状までを極めて適切に紹介している。

日本で流行る出所もわからない事実を文献も明らかにすることもない広範に流布する一般生命科学(風)読み物とは一線を画す。

特に、天然痘、牛痘という二つの根絶した現実で泥臭いアプローチの紹介は、それに関与した人々の切なる思いと行動で達せられたことがよくわかる。

ウィルス感染症の治療は、やはり本来のヒトの免疫作用に求めるべきなのでしょうか。
そしてウィルスがこれまでの理解とは違った生物圏での存在である可能性を教えてくれる。

現代の疫病の原因であるウィルスを知りたい普通の人から、生命科学に興味ある老なくな書向けの良書。

読み足りなさは、科学的社会的に議論あることがらにふれていないこと。

新しい知識がいっぱい
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題名は難しそうですが、内容にはエイリアンの話題などもあり、おもしろく読みやすい文章です。ウィルスの概念がくつがえされるような最新の知見もいっぱい紹介されていて、生物に興味のある中学生から研究者まで、幅広い層の方にお勧めします。

視界に入りまくっているのにまったくよくわからない存在
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ウイルスの勉強をしていて、本書の著者山内一也先生のウイルスの本を十数冊乱読し、この本を読みました。まさに集大成という感じの御本でした。また、昔からの「毒」としての存在のウイルスの知識以上に、腫瘍溶解性ウイルス(がんを退治するウイルス)を使った治療法など、「有益な」ウイルスの話など、新しいネタが豊富に盛り込まれているのも素晴らしいと思いました。
細菌とウイルスの違いもわからなかった文系の私にも、とても読みやすく、どんどん読み進められてしまう御本でした。

 ウイルスは身近な存在。
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お恥ずかしいながら、ウイルスがこんなに身近な存在とは知りませんでした。
大変に興味深い本でした。

 ウィルスについて幅広く知るのに適した書籍
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細菌のクオラムセンシングは知っていたがファージにもそのシステムがあること、ヒトの糞便中のRNAウィルス中で
ピーマンに感染する植物ウィルスが最も多かったことなど、非常に興味深い知見が新たに得られた。

 最も読んでほしい、最良の書!
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 微生物とともに、生きてきた我々。生きるために飼育していた動物が、ウイルスにより大量に亡くなったことで、飢餓状態になり、争いを生んでしまった過去。現在も、武漢発のウイルスが原因で、様々な活動が制限を余儀なくされていることを考えると、これからもウイルスとどのように対峙していくかが問われているのだと思う。
 「正しく怖れ」、そのうえで、生きていくためにも本書は、欠かせない一冊となりました。

新しいウィルスの姿を知りました。
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パスツール時代の研究から ウィルスの結晶化 細菌より大きなウィルス ウィルスの合成 いろいろな話題があり楽しく読ませていただきました。


ウイルスの驚くべき奇妙な生態と、医学的な意味を詳しく解説
著者は1931年生まれのウイルス学者で、ワクチン製造を含むウイルス学の最前線で長年活躍してきた。著者の研究人生は、たまたまウイルス学の勃興期にあたり、その研究進展の目撃者であると同時に当事者でもあった。本書はその貴重な経験を、自ら経験した、あるいは世界各国のウイルス研究者たちの苦労やエピソードを豊富に交えて綴ったものである。

細菌とはことなり、光学顕微鏡で検出できないほど小さな「正体不明の病原体」が19世紀末に発見された。以後、20世紀を通じて、ヒト、動物、植物などの病気の原因としてのウイルス研究が急速に進展した。その最大の成果は、1980年に宣言された天然痘の根絶である。21世紀になると、ウイルス学は更なる発展の時代に入る。それはヒトゲノムの解読により、ウイルスゲノムの解析が容易になり、ウイルスの生態が次々に明らかになってきたのである。その中には、小型細菌よりも大きな「巨大ウイルス」の発見、高熱や強酸性の温泉という極限環境におけるウイルスの発見、海洋中に存在する膨大なウイルスの発見など実に興味深い。さらに、腸内細菌や皮膚常在菌などに寄生する膨大なウイルスも発見されており、一部は健康に関りがある可能性もあるという。

以上のように、本書は近年急進展したウイルス学を分かり易く解説しており、興味が尽きない一書といえる。ウイルスは、感染症の予防のほか、生命の起源という生命科学の基本課題にも関係する。また健康などへの影響の可能性も本書で指摘されている。しかし、それと同時に、生物兵器や生物テロなど、人類の将来にも関わってくる。本書はこれらのテーマを理解するうえで最適の入門書である。

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ここまで、引用
新型コロナウイルス禍による、反応が大きいのでウイルスについて、調べてみることにした。
初めに、Googleでウイルスを検索して、
出てきたら、アマゾンで本を見る、そして、レビューを確認する。
これが、第一歩です。
レビューを読むだけで大まかなことが分かります。

さらに、知りたい場合は本の購入です。

知ることによって、恐怖からの脱却ができます。
今回のウイルスを知ることで、自分と時代を知ることもできます。

回虫や腸内細菌なども調べると面白いですよ。

ピタゴリアンより

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参考文献レビュー
ウイルスは生きている (講談社現代新書) (日本語) 新書 –
ウイルスの意味論――生命の定義を超えた存在 (日本語) 単行本
破壊する創造者――ウイルスがヒトを進化させた (ハヤカワ・ノンフィクション文庫) (日本語) 文庫


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