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自分の性格と真逆の仕事に就いた人間が、病んだ末にわかったこと


仕事がつらい、辞めたいと感じてはや3ヶ月目。

つい1、2週間前に『つらいけどこうやって乗り越えていくぞ!』と決意表明した記事を投稿したが、自分が思っていた以上に精神的ストレスが募っていたらしい。

今わたしは、ソファーの上で泣きじゃくり、ぐったりとして日曜の夕方を迎えている。
明日からまた仕事、という迫りくる現実が私を何もかも無気力にさせる。

わたしは週末、基本的に外に出かけることが多い。
かさばるアウターを着なくても良い今の時期は、服が好きなわたしにとってウキウキする気候のはずなのに。


勢いで、心理カウンセラーに相談

つい30分前、はじめて厚生労働省が運営する無料の心理カウンセラーに相談した。
相談内容は、仕事や家庭、学校など多岐にわたって受け付けている。 
最初は電話を2、3回かけたのだが、まったく繋がらず。世の中にはつらい思いをかかえて生きている人がこんなにいるのかと、なんだか冷静になってしまった。

電話は繋がらなかったので、LINEのチャットツールを利用したSNS相談に切り替えてみた。
こちらも混雑していておそらく返答はこないだろう、と思った1時間後に相談員から連絡がきた。
『今日はよく相談に来てくださいました、悩みを聞かせていただけますか?』

まさか連絡がくると思っていなかったので、拍子抜けした。こういう時の人間は都合がいいので(私だけかもしれないが)、神様が窮地に陥った自分を救ってくれようとしたのだと思った。脳内ファンタジー、思考が圧倒的主人公すぎる。

以下、わたしの状況を説明した会話。
せっかく答えてくれた相談員の返答を載せるのは憚るので、あえて要約している。

わたし:
『現在就業中なのですが、仕事が思うように進まず悩んでいます。 
12月下旬から精神的にストレスを感じ始め、不眠症や頭痛、ふとした時に涙が出てしまう症状が出ています。 身体的な異変を感じているため危ないなと思い相談にきました。』

相談員:
『心当たりは?』

わたし:
『はっきりとわかっていることは、自分の性格と仕事内容の不一致です。
 今行っている仕事は、IT系のインフラエンジニアです。 
サーバやストレージ機器を触る仕事で、お客様のシステムを預かる立場なので作業時にはかなり注意を払う必要があります。 また、お客様のシステムに手を加える前に、作業内容が正しいかを確かめるため、時には100を超える地道なテスト作業が必要です。』

相談員:
『ギャップを感じているのですね』

わたし:
『私はどちらかというとオープンな性格で、人とコミュニケーションをとることや新しいことが好きです。 
ただ、現在の仕事はひたすらパソコンに向かって地道に進めていく仕事が多いのと、1つ間違えればお客様に多大な影響をもたらすため細心の注意が必要です。 私は少し大雑把な面があるのも相まって、そういった地道で保守的な仕事が苦痛で仕方なくなってしまいました。』

相談員:
『疲労するのも、無理はないと思います』

わたし:
『仕事が合っていないので、理解も遅く、必然的に残業も増えています。 一生懸命仕事はしているのですが、労力と成果が見合わず納期が遅れてしまうなど、全くいい方向に進まないんです。 今まで何度も原因とその対策を打ってやり直しつつここまで来たのですが、なんだか疲れてしまいました。』


我ながら、号泣しつつ自分の置かれた状況をきちんと言葉にして伝えることができているな、と感心した。
相談員との会話はまだ続くのだが、結論としては
①上司に現状を相談し、進め方を考える
②身体的不調は、社内の健康施設に相談する
の2点であった。


カウンセラー、難しい職業だなぁ

ここからは、わたしがはじめてカウンセラーを利用して感じたことをありのままに書く。
少しひねくれた表現をしてしまっている部分があるかもしれないが、見ず知らずの自分にアドバイスをしてくれた相談員にはとても感謝している。
ひとつの感じ方として受け取ってもらえたらと思う。

相談している中、わたしがもっとも感じたことは、『相手の話をきちんと理解していることを示しているな』というものだった。
相談員は、わたしが置かれた状況や感じたことを、類義語を使って復唱してくれる。
そうすることで、あなたの話をきちんと理解していますよ、という安心感を相手に与えているのかなと感じた。

実際、上記のように解釈していても、『頑張っているのですね』『仕事に対してひたむきなのですね』と労いの言葉を受け取ると、なんだか涙が出てしまった。基本的に褒められることはないし、むしろ職場では仕事ができない人間と自負しているから。

結果としては提案されたのは、職場内での解決だった。上司、そして健康カウンセラーに相談すること。

わたしは、そうだよなぁと思った。
何がそうって、自分が相談員に与えた情報から導かれる答えは、限られるのも当然だよなと。

わたしが相談員に言ったことは、問題のごく一部でしかない。もっと根底には、実は今の仕事はベテラン社員でも時間がかかるものでとか、どれだけ自分の理解力が乏しいかなど、伝えられなかった背景が潜んでいる。
そういった背景が見えず、相談する側がちりばめた数少ないパーツから、限られた時間で解決の糸口を探すのはなかなか大変だろうなと思った。

相談している側なのに、つい相談される側に立って考えてしまった。
そして、こんなことを冷静に考えてしまっている自分、ちょっといやだなぁと落ち込んだ。
カウンセリング向いてないかも…。

結局自分を救えるのは自分しかいない

はじめて心理カウンセラーに相談して、改めて気づいた。
他人は自分に寄り添おうとはしてくれるけれど、わたしの代わりにわたしの人生を歩んでくれるわけではない。
当たり前のことだけど、変えられるのは自分しかいない。

今の泣きじゃくっている状況を作り出したのは紛れもなく自分自身で、そこから這い上がるのも自分自身。
なんだか毒にも薬にもならない言葉だが、わたしがわたしを上手く操縦すれば、この地獄から脱出できるのではないか。
わたしを最高の味方につけることからはじめよう、そんな気がした。

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